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キョンについて

キョン目撃情報提供に係る褒賞金・捕獲に係る褒賞金制度を創設しました

○キョンを見つけたら、また、捕獲したら、
 ・茨城県生物多様性センター(029-301-2940)
 ・各県民センター等
 ・発見場所の市町村特定外来生物担当課 まで連絡をお願いします。

 茨城県内でキョンを撮影した写真や動画とともに目撃情報をご提供いただいた方には「目撃情報提供に係る
 褒賞金」を、また、県内で適法にキョンを捕獲した方には「捕獲に係る褒賞金」を交付します。

 ・キョン目撃情報提供褒賞金制度のご案内(PDF:1,509KB)
 ・褒賞金交付申請様式(目撃情報)(ワード:19KB)
 ・茨城県キョン目撃情報提供に係る褒賞金制度実施要項(PDF:430KB)
 

 ・キョン捕獲褒賞金制度のご案内(PDF:1,625KB)
 ・褒賞金交付申請様式(捕獲)(ワード:19KB)
 ・茨城県キョン捕獲に係る褒賞金制度実施要項(PDF:427KB)
 


     kyon  
      キョン<環境省提供>

本県の状況は?

・これまでのキョン確認個体は4例(2024年5月末時点)です。
・生活環境被害や農作物被害も報告されていないことから、侵入の初期段階と考えています。
個体の生息情報を収集、捕獲を早め早めに進めることで、完全排除を目指します。

事例 確認期日 場    所 状  態 雄雌 頭数
2017. 5.17 神栖市・常陸川大橋上 車に轢かれて死亡 オス
2022.12.14 石岡市八郷地区(上曽) 生存個体をセンサーカメラで撮影 オス
2023. 9.27 筑西市・大谷川堤防上 生存個体を撮影 オス
2023.12.28 下妻市唐崎地区 車に轢かれて死亡 オス

 

キョンがいると何が困るの?

○キョンが定着している東京都(伊豆大島)及び千葉県(房総半島)では、農作物被害や生活環境被害、生態
 系被害が発生しています。

【農作物被害】
・伊豆半島や房総半島では、アシタバやサツマイモ、トマトなどの野菜類、ミカンなどの果実類、キク、
 タケノコ、イネなどの農作物被害が発生しています。

【生活環境被害】
・房総半島では、キョンの鳴き声に対する苦情や花壇の花、植木の採食による被害が住宅地や別荘地周辺で報
 告されています。また、ヤマビルが寄生して、庭仕事中に吸血される例もあります。
 ※房総半島では、キョンやニホンジカ、イノシシなどの哺乳類にヤマビルが寄生して増殖し、山間地のみでなく、人家で庭仕
  事をしている際にも吸血されることがあると聞いています。このため、キョンが本県に侵入すれば、ヤマビルも一緒に入っ
  てくる可能性が高いので、初期対策が必要です。

【生態系被害】
・房総半島では、ニホンジカとキョンの分布が重なっており、餌をめぐって間接的に競争が起きている可能性
 があることや、ニホンジカが食べないアリドオシ(※)も食べることが知られており、自然植生への影響が
 危惧されています。
・伊豆大島では、サクユリなどの希少植物が食害を受けています。
 ※アリドオシは、茨城県版レッドリストの絶滅危惧種Ⅱ類に指定されている希少な植物で、県北地域の生息地は北限に近い生
  息地とされています。このため、キョンが本県に侵入すると、アリドオシの貴重な生息地が失われる恐れがあります。

どんな生物なの?

【分類等】
 和名:キョン(羌) 中国名:山羌
 学名:Muntiacus  reevesi
 分類:偶蹄目シカ科
 原産地:中国南東部、台湾

【形態】
 
・体の大きさ 頭胴長:70~80cm、体高:35~40、体重:7~10kg
 ・体色は背面が茶褐色、腹面が淡褐色
 ・目の下に大きな臭腺(眼下腺)を持ち、目が四つに見えることから、別名をヨツメジカ。
 ・オスは12~15cm程度の角と上顎の犬歯が発達した牙があります。額に目の上から角の基部にかけて2本
  の黒線があります。
 ・メスは、額に目の上から頭頂部にかけて菱形の黒帯があります。
 ・体が小さく、成獣でも、ニホンジカの子どものようにも見えます。
 ・体はややずんぐりとした感じで、四肢は短いです。

【行動】
 
・主に森林地帯や低木のある草原などに生息、普段は単独で生活しています。
 ・時折ペアや小さな家族群で見られますが、ニホンジカなどのように群れを作ることはありません。
 ・早朝や夕方、夜間に活動。縄張り意識が強く、眼下腺からの分泌物を木の枝などにこすりつけ、臭いを
  つけて縄張りを主張する習性があります。
 ・ホエジカと呼ばれ、イヌに似た大きな声で鳴きます。
 ・動きは素早く、身軽に草原や低木の茂みを駆けることができます。

【食性】
 
・草や木の根、木の葉、果実を主に食べますが、ネズミなどの小型の哺乳類や、地上に営巣する鳥類などを
  捕らえることも知られており、ニホンジカなどよりも食性が広いです。
 ・房総半島では、秋にシイ・カシ類の堅果も多く食しており、常緑樹のアオキやカクレミノを嗜好します。

【行動圏】
 ・
千葉県いすみ市では、オス4.0ha、メス1.7ha、伊豆大島では、メス:8.7haという調査結果があります。

【繁殖】
 ・
一夫多妻で、一年を通じて繁殖します。
 ・1産1仔で早ければ生後半年で妊娠し、生後1年程度で初出産します。妊娠期間は約210日です。
 ・成長は早く、メスは6~7ヶ月、オスでは9~12ヶ月ほどで成熟し、野生では10~12年程度の寿命と
  考えられています。

参考

 国立環境研究所:侵入生物データベース_キョン(外部サイトへのリンク)
 キョン / 国立環境研究所 侵入生物DB (nies.go.jp)

 千葉県:有害鳥獣対策_キョン(外部サイトへのリンク)
 https://www.pref.chiba.lg.jp/shizen/choujuu/kyon.html

 東京都:キョン対策(外部サイトへのリンク)
 https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/kyon.html