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更新日:2015年4月1日

情報036:日本最大級の規模を誇る映画のオープンセットが茨城県に出現!

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映画「桜田門外ノ変」

桜田門外ノ変

幕末に決起した水戸藩浪士たちの姿を巨大オープンセットで再現

時は安政7年(1860年)3月3日。季節外れの雪が舞い散る中、17名の水戸藩脱藩浪士と1名の薩摩藩士が江戸城桜田門へと向かっていた。安政の大獄を断行し、開国を強硬に推し進める徳川幕府の大老・井伊直弼を襲撃するために…。これは幕末に起きた大きな事件、後に「桜田門外ノ変」と呼ばれる歴史の大きな転換点での出来事です。そして、この「桜田門外ノ変」が映画化され、茨城県水戸市に国内最大級のオープンロケセットが建設されました。

桜田門外ノ変オープンロケセット

建設された場所は、水戸市千波湖畔のふれあい広場とさくら広場。水戸駅からほど近い市街地でありながら、樹々に囲まれ現代物がほとんど目に入らない自然豊かな立地です。敷地は東京ドームのグラウンドとほぼ同一の1.8ヘクタールと、広大な面積を誇っています。着工期間は2009年の10月から2010年の1月までの約4カ月間。「桜田門外ノ変」が起きた江戸城桜田門から、大老・井伊直弼が拠点とする彦根藩邸までの大名屋敷を忠実に再現したセットです。

映画のロケセットは通常の建築とは違います。本物と同じ建築物を造るのではなく、撮影したときに本物に見えるセットを造るのです。もちろん、そのためにはさまざまなテクニックが必要で、専門家でなければ作ることはできません。そこで、京都にある東映太秦映画村(とうえいうずまさえいがむら)で時代劇のセットを製作しているプロに協力を依頼。地元有志の工務店スタッフと共に、作業に当たっていただきました。

 

桜田門外ノ変オープンロケセット

このオープンロケセットには、随所にこだわりのポイントがあります。その一つが、雪景色を再現するために敷かれた、70トンもの「寒水石」。この白く美しい石は茨城県産の白色大理石(現在では白色石灰石の総称)で、水戸藩の9代藩主・徳川斉昭公により建てられた弘道館の「弘道館記碑」や、偕楽園の「吐玉泉」などにも使用されています。

また、建物はほとんどが木造で、外壁の漆喰壁はベニヤに塗装したもの。石に見える部分はモルタルに塗装したものです。新しく建てたものを経年風化したように見せる、エイジングという塗装技術が使われています。通常のセットは映画の撮影が終わると取り壊されてしまいますが、このセットはその後一般公開されるので、ある程度の強度を持たせる工夫も施されています。

 

市民提案型の映画として日本最規模での上映となった「桜田門外ノ変」

4コマ・マンガ「ガマくんとローズくん」

映画の製作には莫大な費用が掛かるため、通常はテレビ局や新聞社、また大手広告代理店などが協力し製作委員会を立ち上げます。しかしこの「桜田門外ノ変」は市民提案型の映画。興行による収益も大切ですが、それ以上に水戸市民の思いを全国に伝えることを優先してプロジェクトは進行しました。そんな中、2008年の秋には「男たちの大和/YAMATO」の佐藤純彌監督がメガホンを取ることに決定。佐藤監督は自ら水戸市内の弘道館や大子町の袋田の滝など茨城県の各地に赴き、ロケ地の選定を行いました。

そしてその後、映画の製作に大きな追い風となる出来事がありました。オープンロケセットの建設が決まると同時に、東映株式会社の配給が決定したのです。通常、映画は完成しないと配給が決まりません。しかし「桜田門外ノ変」は、撮影が始まる前にも関わらず、東映が全国ロードショーを保証してくれたのです。これにより、東映のマークが入った前売り券を発売することが可能となり、売上金の一部を映画の制作に回すことができました。

 

桜田門外ノ変

そして、主役の大沢たかおさん他、茨城県出身の本田博太郎さん、渡辺裕之さん、渡部豪太さんなどの豪華キャストも決まり、2010年1月にクランクイン。2010年3月末のクランクアップまで、綿密なリハーサルが繰返され、鬼気迫るリアルな撮影が行われました。そして、ハードな撮影をサポートしたのは地元の市民たちでした。登録者数約5000人という市民エキストラをはじめ、寒い早朝の撮影に炊き出しを行った市民ボランティアの皆さんなど、多くの人たちの思いを集めて映画製作は進行。2010年の夏には先行上映会が行われました。

桜田門外ノ変

こうして完成した「桜田門外ノ変」は、2010年10月16日から全国約300の映画館でロードショー公開することとなりました。この約300館という数は、市民団体が主体となって制作した映画では日本最大級の規模。初日2日間で興行収入約9000万円、動員は8万930人で映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場6位となりました。また「ぴあ」初日満足度ランキング(ぴあ映画生活調べ)では4位に選ばれたほか、茨城県の「まちづくりグリーンリボン賞」「いばらきイメージアップ大賞」「いばらきロケ大賞」「いばらきデザインセレクション2010知事選定」を受賞。さらに2010年12月27日には第34回日本アカデミー賞において「優秀美術賞」「協会特別賞」を受賞するなど、高く評価されました。

 

映画化を実現に導いた「水戸藩開藩四百年『桜田門外ノ変』映画化支援の会」

『桜田門外ノ変』記念展示館

この映画の製作を実現させたのは「水戸藩開藩四百年記念『桜田門外ノ変』映画化支援の会」。この会は、2008年8月に設立された市民団体です。しかし、すでに2006年には「映画をきっかけに水戸を元気にしたい」というプロジェクトが発足していました。当初は若かりし日の水戸光圀公をテーマにしようと考えていましたが、決め手となる原作が見つかりません。そこで浮上したのが「桜田門外ノ変」です。この事件に関しては、作家の吉村昭氏が素晴らしい歴史小説を残しています。これなら、どんな歴史家が観ても納得する映画が撮れると、2007年秋に「桜田門外ノ変」の映画化を推進することを決定しました。

 

『桜田門外ノ変』記念展示館

この支援の会の活動は、内閣府の平成20・21年度「地方の元気再生事業」にも採択されました。これにより、映画化を支援するための活動の予算を確保することができ、旧水戸藩の歴史を知るための講座などを開催。他にも、茨城の自然を学ぶ講座や、博物館めぐり、史跡めぐりなどを実施し、映画をきっかけに郷土茨城に興味を持ってもらう活動を積極的に行いました。

このロケセットの制作費用は、茨城県と水戸市からの補助金と県内の支援者や団体からの寄付金で捻出され、総工費は約2億5000万円。水戸市の観光に活用するため、期間限定で公開されています。ロケセットの敷地内には、幕末と当時の水戸藩に関する資料を公開する記念展示館も設置され、見所も満載です。入場者数も順調に伸び、2010年1月には、20万人を突破!当初予定されていた公開期間も延長され、2012年3月31日(予定)まで見学することができます。

『桜田門外ノ変』記念展示館

ロケセット内では各種イベントも活発に実施。これまでに、「みとっぽ塾」と題した歴史の講座や恒例となった「幕末コスプレ・フェスティバル」、また、市民劇団による狂言、詩吟やお琴の演奏会などバラエティーに富んだ催しが行われています。今後も市民グループなどの発表の場として開放する予定なので、興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

(水戸藩開藩四百年記念『桜田門外ノ変』映画化支援の会/電話:029-244-3941FAX:029-303-0310)

取材協力

「桜田門外ノ変」映画化支援の会(外部サイトへリンク)

 

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