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更新日:2015年4月1日

情報014:世界一の癒しロボット『パロ』が茨城県で誕生

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情報014世界一の癒しロボット『パロ』が茨城県で誕生

メンタルコミットロボット『パロ』

世界一のセラピー効果でギネスブックに認定

茨城県の産業技術総合研究所で開発された、メンタルコミットロボットの『パロ』が、世界で最もセラピー効果が高いロボットとして2002年、ギネスブックに認定されました。メンタルコミットロボットとは、「かわいい」や「心地よい」など、人の心に働きかけるロボット。人と一緒に生活して、楽しみや安らぎなどを与えてくれるペットのような存在です。

ギネス認定書とパロを抱える開発者・柴田崇徳士

ギネス認定書とパロを抱える
開発者・柴田崇徳士

 

パロという名前は、パーソナル・ロボットの『パ』『ロ』。また、『パ』のような破裂音は、心理学的にも覚えやすいといわれています。

パロのプロジェクトが発足したのは1993年。産業用ロボットとは違った新しいロボットの分野として始められた、人と共存するパーソナルロボットの研究開発から誕生しました。

いまや日本でも1兆円を超えると言われているペット産業。このペットに対する人々の関心を捉えるため、最新のロボット技術が応用されているのです。

パロパロ

パロのモデルは、タテゴトアザラシの赤ちゃんです。それではなぜ、アザラシの赤ちゃんを選んだのでしょうか。その理由は、イヌやネコなど身近な動物をモデルにすると、本物と比較して不満を感じることがあるから。どんなに実物に似せて作っても、やはり本物にはかないません。そこで、実物と比較することのできないアザラシを選びました。もちろん、誰からも愛さされる可愛らしも、大きなポイントです。

家族の一員として生活にとけ込むパロ

パロは「人とのふれあい」を促進させる、さまざまな機能を持っています。例えば、優しくなでられたり、抱っこされたりすると嬉しがり、叩かれると怒る。また、光を顔に当てると嫌がりますし、ひげを触ると恥ずかしがったりもします。さらに、朝・昼・夜の生活リズムもあるので、眠くなったり活発に行動したりと、本当に生きているようです。

パロ

お腹が空く(バッテリーの残量が少なくなる)と、えさ(電気)をおねだりするので、そのときは、おしゃぶり型の充電器を口に入れて、お腹いっぱい食べさせて(充電して)あげてください。

名前を学習し、挨拶やほめられる言葉まで理解するパロは、まるで心を持っているように環境で変化するロボット。飼い主の扱い方次第で、怒りっぽくなったり、優しい性格になったりもします。それは、動物のペットと同じように、ずっと長く飼い続けてほしいから。犬の平均寿命は約12年といわれていますが、パロも10年、20年と、家族の一員として一緒に生活することを想定して作られているのです。

4コマ・マンガ「ガマくんとローズくん」

効果が証明されたパロによるロボット・セラピー

パロが誕生した背景のひとつに、アニマル・セラピーの効果があげられます。アニマル・セラピーとは、動物とのふれあいを通して、人の心の病を予防・治療したり、体のリハビリテーションに役立てたりする方法。人は動物とふれあうことで、ストレスが解消されて元気がでたり、身体の機能が正常にもどったりするのです。

さまざまな医療福祉施設で長いあいだ実験を続けることで、パロは、このアニマル・テラピーと同じ効果をもたらすことが確認されました。たくさんのお年寄りや子どもたちが、パロとのふれあいで元気になったのです。また脳波を調べると、認知症の方の脳の活動が活性化し、認知症の予防や治療に効果があることも分ってきました。こうしてパロは、ロボット・セラピーの実用性を確かなものとしたのです。

さらにもうひとつ、小学校などの教育機関でもパロの効果は表われています。パロを通して、子どもたちのより良い人間関係が形成されることが分ってきたのです。これは、いじめ問題やひきこもりなどの対応策につながる可能性もあります。また、科学や生物に対する興味を抱く子どもたちも増えています。パロをきっかけに、未来の科学者が誕生するかも知れませんね。

 

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