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新型インフルエンザ対応訓練を実施しました

筑西保健所:新型インフルエンザ対応訓練実施結果

目的

東南アジアで新型インフルエンザ患者が発生したことから、茨城県対策本部の指示で県下全保健所に「発熱相談センター」、感染症指定医療機関に「発熱外来」を設置するよう指示があったという想定の下、新型インフルエンザフェーズ4対応の訓練を実施した。
本訓練の目的は、保健所における迅速な連絡体制、検体搬送、積極的疫学調査の手順を習得するとともに、関係機関における患者への円滑な対応を図ることとした。

実施日時、場所

平成20年2月21日木曜日、13時から16時30分まで
県西総合病院内感染症病棟にて実施

参加機関

県西総合病院、真壁医師会、筑西広域消防本部、筑西保健所

実施内容

【ケース1】

東南アジア某国へ2週間の出張に行っていたA市在住30歳代男性会社員が帰国翌日、発熱と倦怠感を訴えた。東南アジアでは新型インフルエンザ患者の発生があったことから、新型インフルエンザに罹患したのではないかと不安になり、発熱相談センターに電話相談が入る。
発熱相談センターでは電話での聞き取りの結果、新型インフルエンザの「要観察例」症例定義に該当すると判断し、県西総合病院に設置された発熱外来への受診を勧奨した。
妻の運転する自家用車で発熱外来を受診。発熱外来では、医師の診察の結果、新型インフルエンザの検査結果が出るまで感染症指定医療機関への任意入院を勧奨する。
男性会社員は県西総合病院感染症病棟への任意入院に同意し、感染症病棟へ入院する。

【ケース2】

東南アジア某国への1週間の旅行から帰国した、B市在住の男子大学生が帰国後39℃台の発熱があり新型インフルエンザが心配との相談が、患者姉から発熱相談センターに入る。
発熱相談センターでは電話での聞き取りの結果、新型インフルエンザの「要観察例」症例定義に該当すると判断し、県西総合病院に設置された発熱外来への受診を勧奨した。
患者は高熱のため自力移動が困難のため筑西広域消防の救急車で発熱外来を受診する。
発熱外来では、医師の診察の結果、新型インフルエンザの検査結果が出るまで感染症指定医療機関への任意入院を勧奨する。
男子学生の家族は県西総合病院感染症病棟への任意入院に同意し、入院する。

訓練実施内容
訓練項目 訓練内容 対応機関
発熱外来設置
  • 指定医療機関の敷地内における発熱外来の設置
  • 発熱外来における診察の実施
  • 保健所及び医療機関との連絡体制の構築
医師会
患者搬送
(写真1)
  • 消防署による患者搬送
  • 搬送時における車両及び署員の感染予防
筑西広域消防
患者収容
(写真2)
  • 医療スタッフの感染防止
  • 病室への収容、検体採取
県西総合病院
検体搬送
  • 県衛生研究所への搬送
  • 容器等の消毒
筑西保健所
積極的疫学調査
  • 行動調査、接触者調査
筑西保健所

訓練の様子

(写真1)救急車による患者搬送 (写真1の説明)
「救急車による患者搬送」
症状が重く、自力での発熱外来受診が困難なため、救急車の出動を要請した。
救急隊員への感染防止のため、車内には養生シートが張られている。
(写真2)医療機関による患者の受け入れ (写真2の説明)
「医療機関による患者の受け入れ」
発熱外来での診察後、「要入院」との診断を受け、病室へ移動中。

意見交換の内容 

1個人防護具(PPE)に関すること

問題点 改善の方向
感染防護策については、飛沫感染、空気感染、接触感染等の形態があるが、その内のどの対策をするのか。
  • 今回は感染症研究所のPPEヴァージョン4をベースとした。PPE自体は標準防護であり、感染経路、感染力に応じた対応が必要である。
  • 接触と飛沫に関しては、着衣の消毒が重要。
キャップやブーツがなくて、感染しないのか不安。
  • PPEは、サーズのときと比べると簡略化しているので、不安も出る。
  • 今回は、昨年12月に筑西保健所で実施した所内着脱訓練の結果を踏まえ、防護具を脱ぐときに感染の可能性があるので、手袋は2重とした。
フェイスシールドは、顔面を覆うだけで、うつむいたときなど額の上の方から曝露する可能性あり。 今回の訓練自体が、対応マニュアルの検証という目的をもっており、あらゆる場面を想定した感染予防策の検討が必要。

2患者に関すること

問題点 改善の方向
濃厚に接触し、感染が疑われる家族についてのケアはどうなのか。
  • 感染する可能性があるので家族にマスクをするよう指導する。
  • 基本的な事を一つ一つやっていくこと。
    マスクのフィッティングをきちんとすること
    マスク装着を励行する等をすること
  • マスクの装着については、早期に関わった機関が装着を促すこと。一般の人への広報など必要
何故、ケース2では付添者を、病棟に入るシステムにしたのか。 【設定上の理由】
  • 家族といえども、なるべく患者との接触は避けたほうがよい、との考えからケース1では、家族は車内待機とした。
  • ケース2では、患者は重症との設定であったため、付添者を病棟へ入れた。
【対応】
  • 付き添いでも病室には入らず、窓越しでの面会などが良い。
もし、患者が新型インフルエンザにり患していたなら、家族も発熱外来受診前に曝露していたことになる。 家族に対して感染拡大防止の意味からしても、消毒のみで帰すのではなく、初期の指導が大切。

3発熱外来に関すること

問題点 改善の方向
診察した後に、入院先がきまるまで患者をどうしてあげたらいいのか
  • 入院先が決まるまで待機場所が必要。
  • 遠隔操作を行うこと等と併せて考えることが必要。
さらに患者がいる場合に、機能するのか
  • 次の患者が来た場合には、待合室のような場が必要である。
  • 感染防止のため、患者は駐車場で待機してもらうこととなる。
発熱相談センターから連絡が入って相談票のファックスを発熱外来まで持って行った。患者がいる場所に持って行って、うつらないのか、マスクだけで大丈夫なのか、という不安がある。 テレビ電話、インターネット利用して、できるだけ感染しない状況を作っていくような取組が必要。

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4医療機関に関すること

問題点 改善の方向
ナースセンターが汚染区域内に配置されるべきなのか 今回の訓練では、発熱外来を入院病棟内に設置するという前提であったが、患者の動線や、外部との資料の受け渡しを考慮すると、病棟内のゾーニングの見直しが必要
受入側の医療機関は、医師をはじめとする医療スタッフ不足の状態にある。
  • 大学病院の研修医を発熱外来へ派遣するような対応を検討中
  • しかし、入院医療機関での医師、看護師等の人員不足については、今後の検討対象である。

5検体搬送に関すること

問題点 改善の方向
検体搬送員が汚染区域に入って検体収納の作業を行う必要があるのか疑問 検体の受領は、ナースセンターで行うのが基本である。しかし、「ナースセンターを汚染区域に設置すべきか」との指摘もあり、同一病棟内であってもナースセンターを清潔区域として設定する検討が必要。
  • 検体のスピッツと検体搬送箱の内面を消毒したが、同意書は、消毒せずにクリアファイルに入れるのみ
  • クーラーボックスや血液を搬送する容器入れを消毒するのかどうか。
適当なサイズの消毒シャワーを使い、紙でも何でも通し消毒するような手法はどうか。

6積極的疫学調査に関すること

問題点 改善の方向
保健師が病室内で、直接患者から聴取したが、汚染区域内に持ち込んだ筆記具、調査用紙をどう処理すべきか 適当なサイズの消毒シャワーを使い、紙でも何でも通し消毒するような手法はどうか。
今回は、症状の重い患者に発熱外来で聴取したことを疫学調査でも重複して聞いた部分があった。 発熱外来やナースセンター等が既に得ている情報を収集してから、調査に臨むべきであった。

7広報に関すること

問題点 改善の方向
日本で一例目の新型インフルエンザが発生した時にすぐ情報開示されるのか。
  • 広報に関するガイドラインがある。
  • 患者の発生状況は随時公表するようになっている。フェーズの段階にもよるが、1日2回情報を流すようなシステムを検討している。
  • ただ、どの程度まで具体性のある情報になるかは現時点では不明。
一般の人が発熱相談センターを知っているのか疑問。 新型インフルエンザの1例目の患者が発生した時点で、WHOが「フェーズ4宣言」を出し、それを受けて国(厚労省)が記者発表というような手順で国民への周知が図られるものと思われる。

8その他の意見

○廃棄物の処理について   ○受け入れ医療機関の立場から ○患者側の問題等 ○感染予防について
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担当課:保健指導課
電話:0296-24-3965
Eメール:chikuho@pref.ibaraki.lg.jp