目次
1.改定の趣旨
2.目標年次
3.推計の内容
4.将来の水需要量の見通し
5.水需給バランスの見通し
6.基本的目標と施策体系及び展開
7.水循環のイメージ
いばらき水のマスタープラン(本文(PDF))
茨城県では,水資源行政の総合的な指針として「いばらき水のマスタープラン(新・茨城県長期水需給計画)」を策定し,これに基づき,水資源の計画的な確保と安定した水需給の確立に努めてきたところです。
現行のいばらき水のマスタープランは平成14年3月に策定したものであります。
平成18年3月の新茨城県総合計画「元気いばらき戦略プラン」の策定により,いばらき水のマスタープランの水需要推計の基本となる将来の人口見通し及び経済見通しが見直されました。さらに,近年の地球温暖化問題や環境に配慮した水利用問題など水資源を取り巻く状況が大きく変化してきております。これらを踏まえ,今後の水需給の長期的見通しを明らかにするとともに,水資源に関する施策の方向を示すためいばらき水のマスタープランの改定を行うものです。
本計画の目標年次は,平成32年(2020年)とします。
(1) 対象地域:県内全域とし,利根水系,那珂水系,久慈水系及び多賀水系の4水系
(2) 対象用水:水道用水,工業用水及び農業用水の3用途
(3) 推計方法
@水道用水:水需要の予測は新茨城県総合計画「元気いばらき戦略プラン」の
人口見通しを基に,平成32年の茨城県人口を297万人と見込み,
今後,核家族化や高齢化の進行,併用井戸から水道用水への転換
による増要因や,トイレ,洗濯機等の節水機器の普及による減要因
を考慮し推計いたしました。
A工業用水:水需要の予測は新茨城県総合計画「元気いばらき戦略プラン」にお
ける県内総生産や実質経済成長率を参考にし,さらに,将来の産業
構造の変化を考慮し推計いたしました。
B農業用水:水需要の予測は「茨城県農業・農村振興計画'06ー'10」及び「第6次
土地改良5カ年計画(2006〜2010)などを基に,耕地の消費水量と耕
地面積等から推計いたしました。
(4)水需給上の水系区分
いばらき水のマスタープランにおいては,本県を4つの水系に分けてお
り,これらの水系を基本として水需給に関する推計を行っております。
本県には44の市町村(32市10町2村)があり,4つの水系に分けますと,
利根水系は30市町村(23市6町1村),那珂水系は7市町村(4市6町,うち
常陸大宮市は久慈水系にも含まれる),久慈水系は6市町村(4市1町1村,
うち日立市は多賀水系にも含まれる,うち常陸大宮市は那珂水系にも含
まれる),多賀水系は3市(うち日立市は久慈水系にも含まれる)となり
ます。
図をクリックすると大きな画像が表示されます。
(1) 水道用水:平成32年の需要量(最大取水量ベース)は,給水人口と原単位の増加
などにより,平成16年の12.668m3/秒から約3割程度増え,16.559m3/秒
になると見込まれます。
(2) 工業用水:平成32年の需要量(最大取水量ベース)は,平成16年の13.011m3/秒か
ら約3割程度増え,17.154m3/秒になると見込まれます。
第1表 都市用水の需要量
(単位:m3/秒)
区 分 平成16年(2004年) 平成32年(2020年) 水 道 用 水 12.668
16.559 工 業 用 水 13.011 17.154 計(都市用水) 25.679 33.713
(3) 農業用水:平成32年の需要量は,平成16年の約27億m3/年から,約25億5千万
m3/年になると見込まれます。
なお,畑地かんがい用水は年間を通じて利用され,水田かんがい用水は
4月から8月頃の期間に利用されるのが特徴です。
第2表 農業用水の需要量
(単位:千m3/年)
区 分 平成16年(2004年) 平成32年(2020年) 農 業 用 水
2,703,700 2,554,300
第3表 都市用水の水需給バランス表(平成32年)
(単位:m3/秒)
区 分 利根水系 那珂水系 久慈水系 多賀水系 合 計 水道用水供給量
10.219 4.823 2.930 0.655 18.627 〃 需要量
10.555 3.506 1.988 0.510 16.559 〃 差 引 - 0.336 1.317 0.942 0.145 2.068 工業用水供給量 16.000 1.769 1.606 1.076 20.451 〃 需要量 13.584 1.406 1.264 0.900 17.154 〃 差 引 2.416 0.363 0.342 0.176 3.297 合 計 供 給 量 26.219 6.592 4.536 1.731 39.078 〃 需 要 量 24.139 4.912 3.252 1.410 33.713 〃 差 引 2.080 1.680 1.284 0.321 5.365
平成32年における本県の水道用水と工業用水とを合わせた都市用水の水需給バランス
では,供給量が需要量を5.3m3/秒上回ると見込まれます。このうち,半分程度の水量は,
湖沼の水質浄化,河川環境の改善など水環境に配慮した環境用水としての活用を検討し
ます。
さらに,半分程度の水量については,将来の予測しえない新たな政策課題に対応するた
めの水量及び降水量の減少などの長期的な気候変動等に対応した危機管理水量としての
位置づけを図ります。
第4表 農業用水の水需給バランス表(平成32年)
(単位:千m3/年)
区 分 利根水系 那珂水系 久慈水系 多賀水系 合 計 農業用水供給量
1,821,200
304,100 212,900
98,800 2,437,000 〃 需要量
1,905,200
309,200 227,600 112,300 2,554,300
〃 差 引 - 84,000 - 5,100
- 14,700
- 13,500
- 117,300
平成32年における本県の農業用水は,供給量がやや不足することが見込まれます。
ただし,農家や土地改良区等の関係機関の協力のもと,節水になどにより対応できる
範囲であると考えられます。
6 基本的目標と施策体系及び展開
水の利用と環境が調和したゆたかさを実感できる循環型水利用社会の
構築を目指し
@長期にわたり良好で安定的な水資源の確保と保全
A環境に対応した水資源の活用
B適正な水需給バランスの確保と合理的な水利用の推進
の3つを基本的な目標として設定しました。

水循環系のイメージ
