トピックス・イン上海

中国人の体格の考察  10/2004 その2


特に最近の中国人青年・若年層の格好は良い

中国の国民栄養健康調査

中国衛生部、中国科学技術部および国家統計局は共同で社会健康調査を実施した。この調査は2002年の8月から12月にかけて中国の31の省、自治区、直轄市の132の県、市、区を対象に行われた中国で初めての総合的栄養健康調査である。それによると、中国における318歳の児童および青少年の身長が1992年と比較して平均3.3センチも伸びていることが明らかになった。また栄養不良によって病気になる率も下がっていることも分かった。5歳以下の児童の成長遅れ比率は14.3%になり、1992年より55%下った。そのうち、都市部では74%、農村部では51%低下している。

長身の若い女性が最近特に目立ってきている

一方、同調査によると、国民平均の栄養摂取状況は大幅に改善されたものの、農村部においては栄養不良が依然深刻化しており、農村部の乳児用食品や青少年の栄養摂取についてさらなる改善策が必要であるとしている。日本人の平均身長は、男性が170.0cm、女性が157.8cmであり、日中比較では、男性はほぼ同じであるが、女性は中国人の方が若干高い。韓国政府も国民の身体測定を定期的に行っており、2002年の数字で見ると、韓国人の男性の平均身長は日本人よりも約3cm高いと報告されている。ただし、今回の調査にはデータ処理の仕方、測定年月等について地域ごとに゙不統一あるらしく、完全に信頼の置けるものではないことを付け加えておく。

いずれにしても、これらデータはともかくとして、上海で生活している我々が日頃見る中国人は、細身/長身の格好いい若者が多いということは確かである。



   
8歳児でも145cmの背丈           スリムで長身は美貌の条件だ

  

中国人の体型

中国人の体型は欧米型で、男女問わず足が長い。おしりからスラリと足が生えているようで、歩いたり立ったりしている時の姿勢がいい。特に都市部女性の格好の良さは、街を歩けば確かに納得できる。

戦後、日本人が胴長短足なのは肉を食べず、畳の上に座る生活だからだとよく言われたことがある。それから50年以上が経過し、畳に正座という日本人の生活スタイルは大きく変化し、椅子に座る文化が根付き、若者の身長はどんどん伸びている。にもかかわらず依然として胴長短足であるから、欧米人/中国人と、日本人の身長に対する違いは、少なくとも食生活や生活スタイルから来るものではなく、もっと遺伝的要素の強いものと考えられる。胴長短足は韓国の若者にも傾向が見られるから、日韓特有の現象らしい。

   

中国人ゴルファーは皆、長身ばかりだ


日本を参考に

1997年に当時の国家体育委員会が、中国全土19の省、区、市を選んで、中国初の全国的な身体測定を行い、その結果を、日本文部省の調査結果と比較したところ、40才を境に、それより上の男性の平均身長は、中国人の方が高かったものの、39才以下では、逆に中国人の平均身長が低いことが判明した。特に若年層は差がひらき、7歳から22歳では、1.96cm低も低いことがわかった。

 もともと日本人の身長は、東アジアの他の国々との比較でもかなり低かったようだが、戦後の経済発展に比例して急成長した。1902年から1997年の間に、日本人の身長は12cm伸び、特に1948年から1997年の間で7cmも伸びた。中国政府は、この平均身長の伸びは、日本経済の急速な発展と日本政府が国民の体質強化を行ってきた成果だとし、「人力資源は国家力の一部であり、身長は重要な要素なので、その変化は、わが国の経済と社会の発展基礎である」と、若者の身長アッフ国家政策を更に強化した。
 中国政府は日本の学校給食制度をかなり学んだ様子で、中国の青少年健康関係文献には、戦後日本において、脱脂粉乳からはじまった学校給食の普及により、子供たちの身体が格段に向上したことを説くものが多くある。

中国人モデル()は、外人男子モデルにひけをとらず長身である


中国の学生牛乳飲用計画

中国政府は1985年に学生牛乳飲用計画を導入した。この基本的考え方は、小中学生に牛乳飲用を普及させ、「牛乳飲用→体格の向上→総合国力の発展」という模式創造の政策である。政策は、国家基準を設けて牛乳メーカーを審査し、合格したところを指定工場として、学生牛乳商標の入った牛乳を生産させて、牛乳を小中学校に配給するというものである。

上海で売られている牛乳200ccパックは2.6(35)

 

 学生牛乳飲用計画プロジェクトは1985年、まず、北京、上海、天津、広州、瀋陽の5都市で実験的に開始された後、全国の省都と一部経済発展都市に拡大された。

 かつて、中国において牛乳は、病人や乳幼児が飲むものとされ、牛乳を買う際は医者の証明書が求められた。1980年代初頭の上海で、牛乳を含めた乳製品は、外国人専用の商店にしか売っておらず、しかも外国人しか買うことはできなかった。幼い時からの飲用習慣がないので、乳糖の分解酵素が育たない子供が多かった。このため、牛乳飲用の習慣化が、「計画」の目的のひとつとなったのである。

NBAで活躍している姚明選手は牛乳を飲んで226cmになったという

 この10年あまりで中国の都市部で最も消費が伸びた食品は牛乳である。牛乳1人あたりの消費の伸びは、1990年と比較し2002年は3.4倍となった。「学生牛乳飲用計画」政策が実施されたことにより、酪農産業が発達し、都市部において牛乳のコールドチェーン流通体制が確立したからである。中国の乳製品メーカー各社も、急成長を続けている。内モンゴルの伊利乳業、北京の三元乳業、上海の光明乳業が中国3大乳業企業となっている。もちろん3社とも、学生牛乳飲用計画メーカーに指定されたことが企業発展の要因である。

 

学生牛乳飲用計画の普及

 学生牛乳飲用計画では、2003年初の段階で、28都市の4,468の小中学校で行われており、毎日2千万本の牛乳が消費されている。

中国人()と、日本人()では、まるで体型が違う

 中国の牛乳市場を概観すると、2002年の数字で、中国の牛乳生産量は1299.8万トン。世界の生産量が約5億万トンだから、中国市場の占める割合は世界の3%達している。牛乳の絶対生産量はまだまだ少ないが、その伸びは急速である。伸び率を見ると、学生牛乳飲用計画の5都市での試行がはじまった年に対前年比10%増となり、2000年に15%2001年は23%2002年は26%と近年加速度的に生産量が増えている。また、牛乳のひとり当たりの消費量を見ると、中国の都市部において2002年の数字で年平均15.72kg。農村部を含めた消費量はひとり当たり7.2kgとなっている。上海や北京などの大都市では、乳製品の消費が全国平均の倍以上の数値となっている。日本における牛乳の平均消費量は40kgでそれも横ばいから下降気味となっており、日本と比して中国は乳業発展が顕著な羨ましいマーケットであるといえる。  

都市部では栄養過剰から肥満の問題も浮上

中国都市部では最近、市民の「肥満化」に頭を痛め出している。国家衛生省が実施した調査によると、標準体重の範囲を超える肥満人口は全成人の29.9%で、全人口の1/52.6億人に達している。首都北京では成人肥満人口が59.5%に上るなど、栄養過剰の大都市と貧しい農村部との格差問題が浮上している。

2002年の衛生省と国家統計局の「中国居民栄養と健康状況調査」の結果によると、成人の標準体重超過者は22.8%で2億人に及び、そのうち肥満といわれる健康被害病者は7.1%6,000万人に上ることが分かった。特に大都市では、成人の肥満人口は標準体重超過者と肥満者を合わせて全体の42.3%で、児童の肥満率も8.3%に達し、裕福な都市部の飽食の状態が窺われる。都市部における経済発展の副作用がこうした形で現れ始めている。

 上海市において3K職は全て外省人(出稼ぎ)であり、低賃金で、十分な栄養摂取もままならず肉体労働で生計を立てている。一方、リッチな上海人は豊富な食事により肥満を懸念し、カロリーを落とすべくダイエットしたり、カネをかけて健身センター(ジム)に通ってトレーナーから指導を受けたりして肥満と戦っている。この社会構造はどこか変だ。


   

モデル並みの体型になれるという健身センター受付()だが、実際は鬼トレーナーから厳しい指導を受けることになる()

上海女性のライフスタイル

北京が首都としての機能を持つ政治の場であるとすれば、上海は開放的で華やかな商業の場といえる。そこに生活する上海女性は、全中国の女性の注目の的である。彼女たちの間で何が流行っているのか、どんなライフスタイルが受け入れられているのか、常に目が向けられている。広州の街を歩くと中華レストランばかり目につくが、上海では様々なブティックやおしゃれなカフェを多く目にする。上海女性は常々外に目を向けて、欧米、日本、台湾などで、今何がブームなのかキャッチし、無理のない形でライフスタイルに取り入れている。そしてその様子が、国内の他の地域に伝わっていく。上海は広い中国における流行発信源なのだ。それだけに上海女性の身と心に対する鍛錬や日々のシェイプアップには目をみはるものがある。

参考: 時事通信、NNA、人民網、21世紀中国総研、国家学生牛乳飲用計画、Shawn Dale氏、Annie Guh氏、菊池賢司氏


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