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2010年7月開通を予定している時速350キロクラスの上海-北京間の京滬高速鉄道(ジンフウ ガオス ティエダオ)に対して、
それよりも若干遅い時速200キロ~250キロクラスの都市間ネットワークの拡充を図る 「城際軌道交通」プロジェクトが進められている。
この青写真は、2005年3月に国務院常務会議にて『長江デルタエリアなど3地区での都市間軌道交通網計画』として可決されているが、これを元にした具体的な動きが出てきている。目標とするのは、上海・南京・杭州を中心とした2時間交通エリアの確立である。上海を中心とした長江デルタエリア では、上海-南京、上海-杭州、杭州-南京が「城際軌道交通」整備の中心となる。
上海市内では、地下鉄を中心とした通勤形態は徐々に浸透しはじめているが、市や省をまたぐ通勤はまだまだ多くない。それでも、現行の上海-南京間を結ぶ滬寧鉄道(フウニン
ティエダオ)に、日本などの技術を導入した CRH2 型新幹線列車を投入した結果、最近では江蘇省昆山から上海へ通勤する人も出てきている。
また、滬寧鉄道は上海-南京のほかに、無錫や常州、蘇州など長江デルタエリアの主要都市を結んで いるため、日本の東海道線のようにビジネス客にとっても欠かせない路線だ。城際軌道交通の発達に より、上海の人口一極集中から拡散させる目的もあり、日本のような新幹線通勤も視野に入れている。
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「中国の高速列車の幕開けともいえるCRH2車両の貢献は大きい」
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「日本など国外の経験が取り入れられた車両は、いままでの中国鉄道移動の概念を大きく変えた」 |
しかし、現行の滬寧鉄道は、貨物・寝台列車・客車・新幹線が混在する非常に煩雑なダイヤになっており、路線の拡充が求められていた。これが、2008年7月から工事が始まっている「滬寧城際鉄道(フウニン
チャンジィ ティエダオ)」となる。完成すれば、上海-北京間の高速鉄道と貨物など遠距離を担う現行の滬寧鉄道と併せて、 3路線が上海-南京間を結ぶことになる。
滬寧城際鉄道は、全長300キロで、上海を出発すると途中昆山・蘇州・無錫・常州・丹陽・鎮江・南京を中心に32カ所の駅が設置され、中国鉄道部と江蘇省、上海市が資金を出し合って建設される。総投資額は394.5億元(約6000億円)。基本的には、現行の在来線と並行するルートが検討されている。利用客は1日のべ18.6万人を見込んでおり、この数は現行の上海の春節帰省ラッシュに
相当する輸送量だ。
興味深いのは日本の新幹線とは違う新しい試みも見られる。その中に、24時間運転も可能にする
ダイヤ構成や、昆山・蘇州・無錫・常州・丹陽・鎮江・南京の大都市中心部の駅に関しては、コスト
削減のために新駅を設置せず現在の駅を活用し、運転密度も最高3分に1本と地下鉄並みを目指す
などがある。一方で、料金は日本の新幹線のように優等列車と普通列車の設定があり、南京-上海優等列車タイプで、120元~135元(約1800円~3375円程度)と計画されている。この結果、
南京-上海の所要時間はノンストップで1時間強となる見込みだ。
さらに上海鉄路局では、これ以外にも2010年の開通を目指して、5本の在来幹線の整備を進めている。こちらは主に貨物と寝台列車や客車が中心だ。この5大幹線には、上海-北京の滬京線(フウジン
シェン)のほかに、中国の西南部山間エリアと上海を結ぶ滬昆線(フウクン シェン)、上海・南京・武漢・重慶・成都・合肥を結ぶ滬漢蓉線(フウハン ロンシェン)、さらに上海-寧波-温州-福州-深センを結ぶ沿海線、華東地区を経由して中国を南北に結ぶ南北二線も計画に入っている。こうして、長江デルタエリア、珠江デルタエリア、環渤海(フアン
ボウ ハイ)エリアを鉄道で結んで高速化するという壮大なプロジェクトが現実化されつつある。計画では、2010年までに上海鉄路局管内の営業キロは7060キロに達し、複線化率52%、電化率56%となり、輸送効率向上が図られる。2010年の上海万博開幕時には、「城際軌道交通」の完成で長江デルタエリアの利便性がぐっと高まるのは間違いないと思われる。(以上)
参考: 蕭山日報、毎日経済新聞、東方早報、青年報
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