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エコ消費3本柱の効果とは
〜家電エコポイント,エコカー補助,住宅エコポイントへの期待〜
茨城県企画部企画課
 平成19年,サブプライム住宅ローン問題を発端とした金融危機は,世界的な不況を生み出しました。また,温室効果ガスの増加による地球温暖化など,国境を越え地球規模に及ぶ環境問題が顕在化しています。

 現在,この2つの大きな課題を同時に解決しようという試みが各国でなされており,例えばアメリカのオバマ大統領は「グリーン雇用戦略」を打ち出していますし,日本においても,平成21年4月,「緑の経済と社会の変革」(日本版グリーンニューディール)が発表されています。

 また,同年12月発表の「明日の安心と成長のための緊急経済対策」では,同様の趣旨を持つエコ消費3本柱として,家電エコポイントの改善,エコカー補助の延長等,住宅版エコポイント制度の創設等が掲げられました。

 このうち,家電エコポイント※1,エコカー補助※2については,住宅版エコポイント※3に先行して実施されていますが,その効果はどれほどのものなのでしょうか。
 景気対策という点から見ると,家電エコポイントの効果については,家電量販店に対して行った聞き取り調査を経済産業省が発表しています。

 これによると,制度が開始された平成21年5月から平成22年2月までのテレビ,エアコン,冷蔵庫の売上げは,前の年に比べて約20%の増加となったとのことです。

テレビ,エアコン,冷蔵庫合計の売上合計金額の推移
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全国新車販売台数(登録者)
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 エコカー補助については,環境性能に優れた自動車に対する自動車重量税・自動車取得税の特例措置(エコカー減税)の効果も考慮する必要がありますが,乗用車・軽乗用車の新車登録台数を見てみると,制度開始当初の平成21年4月は前の年に比べて大幅な減少を記録していました。

 しかし,その後はかなりの回復を見せており,平成22年2月時点では,前年比で25.5%の増加となっています。
 また,消費動向調査によると,消費者のテレビ,エアコン,冷蔵庫,乗用車を含む耐久消費財の買い時判断は,現在はやや伸びが落ちているものの,平成21年4月から平成22年2月まで,一貫して前年比での回復を持続しています。

耐久消費財の買い時判断
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 以上から,経済的な面からすると,実数としても,消費者の意識としても,家電エコポイントとエコカー補助は一定の成果を挙げていると言うことができるでしょう。

 また,エコ消費3本の残りの一つ,住宅エコポイントは,平成22年3月8日に発行申請・商品等への交換申請が始まりました。

新設住宅着工戸数
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 住宅の着工戸数の増加は,住宅そのものの需要だけでなく,家具や電化製品などの消費にも影響を与え,経済的に大きな効果を持ちます。

 新設住宅着工戸数の推移を見ると,長期間にわたって前年の水準を下回っていますが,最近はマイナスの値が小さくなりつつあります。

 住宅エコポイント制度が始まることで回復の流れが加速し,経済が活性化することが期待できると思われます。
 一方で,環境問題に対する効果はまだ未知数です。経済的な効果に比べ,長期的な視点が必要であり,今後,慎重に検証していくことが必要です。

 なお,環境に配慮するエコポイントの方向性には賛成しながらも,エコ製品の購入量が増大して,結果的にはCO2排出量が増えかねないこと,エコ製品に切り替えることで余ったお金が別の消費に回り,新たなCO2の排出が起きてしまう恐れがあることを指摘し,さらなる制度のブラッシュアップが必要だとする識者(東京大学 山口良一教授)の声があり,参考になるのではないかと思われます。

 百年に一度と言われる不況の中,茨城経済四期報(平成21年10〜12月期)では,本県経済は,「依然厳しい状況にあるが,一部に持ち直しの動きがみられる。」とされています。また,環境問題に対して,本県においては,茨城県地域グリーンニューディール基金関連事業エコチャレンジ事業などに代表される「いばらき型ニューディール」のほか,さまざまな事業が行われています。

 経済・環境問題は,県の現在・将来に関わる重要な課題です。その2つを解決する一つの手段として,エコ消費3本柱の事業が今後どのような影響をもたらすのか,注目してみてはいかがでしょうか。
 注) 本稿の内容は,平成22年3月31日現在の情報によるものです。
※1 家電エコポイント

 地球温暖化対策の推進,経済の活性化及び地上デジタル放送対応テレビの普及を図ることを目的として,グリーン家電製品を購入された方々が取得できる,様々な商品・サービスと交換可能なポイント。平成21年5月15日から開始されており,平成22年12月31日までの対象製品の購入が制度の対象で,エコポイントの登録期間は平成23年2月28日まで,商品との交換期間は平成24年3月31日までとなる。
※2 エコカー補助

 環境性能の良い新車の買い換え・購入を促進することにより,環境対策と景気対策を効果的に実現するため,新車を購入する際等に補助を行う行うもの。平成21年4月10日から平成22年9月30日までに新車新規登録などの必要な手続き(買換の場合は,廃車手続きを含む)がなされている新車と廃車が対象となる。
※3 住宅エコポイント

 地球温暖化対策の推進及び経済の活性化を図ることを目的として,エコ住宅を新築された方やエコリフォームをされた方に対して一定のポイントを発行し,これを使って様々な商品との交換や追加工事の費用に充当することができる制度。平成21年12月8日〜平成22年12月31日に建築着工したもので平成22年1月28以降に工事が完了したエコ住宅や,平成22年1月1日〜平成22年12月31日に着手したもので平成22年1月28日以降に工事が完了したエコリフォームが対象となる。
 参考情報