霞ケ浦環境科学センターにおける「市民活動との連携・支援」の課題と展望
〜センター設立5年目という節目を迎えて〜
茨城県霞ケ浦環境科学センター環境活動推進課 主事 中原清人

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1 霞ケ浦環境科学センターとは
 霞ケ浦環境科学センター(以下「センター」という。)は,平成7年に土浦市及びつくば市で開催された第6回世界湖沼会議において設置が提唱され,平成17年4月に,霞ヶ浦をはじめとする県内の湖沼・河川の水環境保全に取り組む総合的な拠点として,旧霞ヶ浦対策課と旧公害技術センターの機能を統合・拡充して土浦市に開設されました。

 センターが担うべき機能としては,「調査研究・技術開発」,「環境学習」,「市民活動との連携・支援」,「情報・交流」という4つの機能があり,これらの機能を市民・研究者・企業・行政のパートナーシップのもと効果的に発揮しながら県内水環境の保全を推進することが,センター事業運営の枠組みとなっています。

 以下の3つの項目では,上記の4つのセンター機能の中でも,特にセンター環境活動推進課が担う「環境学習」及び「市民活動との連携・支援」機能について,その現状と課題,そして今後の5年間を見据えた事業展望について検討しています。

2 センターの運営の現状と課題 〜「環境学習」・「市民活動との連携・支援」の視点〜
  この項目では,「環境学習」及び「市民活動との連携・支援」機能について,開設以来の5年間における事業の成果と課題を振り返ります。

 特に,「市民活動との連携・支援」機能については,「市民参画」・「市民活動支援」・「市民団体との連携・交流」・「市民活動に対する広報広聴」という4つの視点から成果と課題を考察するとともに,全ての課題の背後に横たわる困難性として「市民活動の多様性」の問題を取り上げます。


環境学習:霞ヶ浦湖上体験スクールにおける船上学習
3 新しい「市民活動との連携・支援」体制への構築に向けて


センターにおける新しい「市民活動との連携・支援」のイメージ
※ 図をクリックすると拡大して表示されます。
 第3項目では,第2の項目で提示された「市民活動の多様性」という困難性に向き合うための対応策として,センター事業目的ごとの「サービス対象範囲の明確化」の取り組みについて考えます。

 さらに,「市民参画」・「市民活動支援」・「市民団体との連携・交流」・「市民活動に対する広報広聴」という4つの視点を軸とした「新しい市民活動との連携・支援体制」の全体ビジョンを描き出す試みを行い,将来に向けた事業展開を展望します。
4 おわりに
 この論考で述べたことは,あくまでセンターにおける「市民活動との連携・支援」のあり方の試案の1つにすぎませんし,必ずしも新しい提案ばかりではなく,従来の事業の組み替えに過ぎない部分や半ば空想に近い部分もあります。

 しかし,センター開設5年目という節目に際して,「霞ヶ浦に隣接した立地条件や広大な敷地内に整備された様々な最新設備を活かした新たな霞ヶ浦行政を展開する」という設立に込められた期待をもう一度認識し直すことが必要なのではないか。そして,「どんな事業にも目的や戦略,対象とすべきターゲットがあり,目的や対象が不明確な事業であればあるほど,可能な限りそれらを意識的に明確化しなければ十分な事業効果を発揮することは期待できない」という当たり前の原点に回帰して,新しい「市民活動との連携・支援」体制を整備していくことが求められているのはないか。そういう強い問題意識に突き動かされて寄稿したものです。

 この論考が,多少なりとも,霞ヶ浦に関心を持つ方々が霞ヶ浦行政や環境保全市民活動に関する活発な議論を交わす一助となれば幸いです。

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 参考情報