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いばらきもの知り博士

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情報027日本一のサメ飼育数・種類数を誇る大洗町の水族館

アクアワールド茨城県大洗水族館

実質世界一、58種642匹のサメが生息

 アクアワールド茨城県大洗水族館(以下、通称のアクアワールド大洗として表記)が飼育するサメは、何と58種・642匹(取材時の2010年1月17日現在)にもおよびます。

アクアワールド茨城県大洗水族館

アクアワールド茨城県大洗水族館

 世界中で生息するサメの種類が400〜500種以上と言われる内の58種というのは素晴らしく驚異的な数字です。日本一であることはもちろん、実は実質上の世界一位。ただ、他国では飼育数が公表されていない水族館もあるため、公式的には言いづらいのですが、サメに関してアクアワールド大洗は世界一の水族館なのです。

 迫力ある3メートル近いシロワニやクロヘリメジロなどのメジャー種から、日本ではここだけでしか飼育されていないスムーズバウンド、ブラックスポットシャーク、ブラウンシャイシャークまで、実に多種多様なサメを飼育。

 なぜサメに力を入れているかについては、いくつかの理由があります。旧水族館時代に培った飼育技術のノウハウや繁殖成果の実績を活かそうとしたこと。潮目という環境の利点や漁師の協力体制により、地先の海で多種のサメが収集可能なこと。アクアワールド大洗へのリニューアル(2002年)での拡張に伴い水槽の大型化が実現したこと。などなど、です。

シロワニ

シロワニ

ブラックスポットシャーク

ブラックスポットシャーク

実はおとなしい性質のサメ、その真実を探る場所

 海における食物連鎖の頂点に立つ圧倒的な存在感を持つ生物。サメに対し、多くの方が「人を襲う恐ろしい生き物」という負のイメージを持っているのではないでしょうか? いえいえ。大部分のサメは本来おとなしい性質で、人を襲う種類はほんの一握りしかいないのです。

アクアワールド茨城県大洗水族館

 人を襲うケースにしても、サーフボードが動く様子をカメと勘違いしたり、チャプチャプと人が泳いでる姿を弱った魚と見間違うなど、サメの誤認識が原因であると思われます。人間がサメを恐がるように、実はサメも人が恐いのです。

 ですから、万が一、海でサメと出会ってしまった時は、「おとなしくやり過ごすのが最も安全な策」と、アクアワールド大洗のスタッフの方が優しく教えてくれました。

 このように、サメについて、私たちはその生態を正確に知りません。その美しい勇姿を目の当たりにしながら、サメにまつわる様々な興味深い真実を楽しく探れる場所。それが日本一のサメの飼育数および種類数を有する、この水族館なのです。生態研究の対象としてサメを飼育している側面もあり、生物学の分野に成果を寄与する使命も果たしています。

たくさんのマンボウを楽しめる魅力

 サメのみに非ず。もう一つの日本一が潜んでいました。見る者の心が癒されずにはいられない、可愛らしい姿でゆらゆらと泳ぐマンボウたちです。

マンボウ

マンボウ

 他の水族館では展示していても1匹〜2匹というケースがほとんどなのだそう。アクアワールド大洗では、常時8匹前後を展示。飼育数と同様に、有する日本一の専用水槽で複数のマンボウが悠然と揺らめく様は、サメと並び、多くの人の足を止める人気ぶりです。

 しかも、最も大きなものでも、全長120センチメートル・体重100キログラムぐらいまでの大きさを上限としている点が特徴的です。理由は二つ。まず、あまりに成長すると顔などに傷ができやすく、愛らしい魅力が減少してしまうこと。もう一つは、この水族館におけるマンボウのローテンション・サイクルが深く関係しています。設定サイズを越えたマンボウは、海に放流します。その時、あまりに巨大化していると、移動の際にマンボウの負担が大きいからです。つまり大きさの設定ラインは、無事に健康な状態で自然へ戻ってもらうための目安。放流された個体に替わり、50センチメートル〜70センチメートルの若いマンボウたちが、アクアワールド大洗の新しい仲間として加わります。

4コマ・マンガ「ガマくんとローズくん」

何を食べているの?グルメなマンボウたち

 同水族館におけるマンボウ蘊蓄(うんちく)を紹介しましょう。マンボウは、水族館ではどんなエサを食べていると思いますか? 正解は、エビとカキ、少々の魚肉をミンチ状にして、水と動物性のゼラチンを加えたもの。このエサは、自然界でマンボウが捕食するクラゲの食感にかなり近いのです。

 マンボウはデリケートな水中生物。他の魚と比較した場合、ちょっとしたきっかけで命を失ってしまいます。水槽の壁面にぶつからないようビニール処理が施されているのも、水質チェックを入念に行なうのも、死のリスクを回避するため。

 例えばアジそのまま一尾をエサにした場合、消化不良を起こしてしまいます。何とはかなげで、ゆえに愛くるしい存在のマンボウ。それにしても、プリン程の柔らかさにつくられるこのエサは、とても美味しそうですね。尋ねると、アクアワールド大洗では、全ての飼育生物へのエサは「人間が食べられないものは、エサとしても使用しません」とのこと。健康管理面を細かに配慮していることが、水族館の考え方として伝わってくるお話です。

興味深さとサービス精神が満載の水族館

 サメ、マンボウ以外でも見どころ・楽しみどころは満載です。たくさんの魚類展示の他に、お散歩タイムのある約60羽のフンボルトペンギンや、イルカショーなども多くの喝采を呼んでいます。

お散歩タイム

お散歩タイム

オーシャンライブ

オーシャンライブ

裏側探検ツアー

裏側探検ツアー

 さらに、海の生態を知ってもらおうとする各種プログラム等が豊富なことも見逃せないポイントです。来館時の申し込みで先着受付けしている『裏側探検ツアー』は、通常、一般利用者が足を踏み入れられないバックステージ側から、水族館の魅力を堪能できるのです。このツアーは1日3回。特に午後1時開催の回は、毎日、係の違う飼育スタッフが案内するため「より深く濃いマニアックな内容に触れられる」と高い注目を集めています。

水族館ナイトキャンプ

水族館ナイトキャンプ

 事前応募し抽選により参加できる『水族館ナイトキャンプ』では、各展示スペース前にて就寝。サメの泳ぐ様子、マンボウが休んでいる姿、エイが体をいっぱいに広げる行動など、神秘的な光景を眺めながらの素敵な夜を過ごせるのです。

 また、アクアワールド大洗の提案するイベントは、館内だけにとどまりません。『自然体験塾』では、近隣の環境に足を運び自然を観察するプログラムや、サケの人工授精した卵を参加者が預かり、自宅で稚魚を育て、放流時期に再び集う機会を設けるという内容も展開しています。

 数えきれない程の興味深さが詰まったアクアワールド大洗。サメの権威ともいえるこの水族館を、みなさん上手(ジョーズ)に活用し、楽しんでみてはいかがでしょう?

取材協力

アクアワールド茨城県大洗水族館

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