この資料は、記者会見での発言内容を要約したものです。
| (作成:広報広聴課) 平成23年11月29日(火曜日) 11時20分〜 5階 会議室 |
知事:本日は、まず、私のほうから、今度、平成23年第4回定例会に提案いたします予算案等の概要について申し上げたいと思います。
具体的な中身については、もう既に財政課から事務的に説明を申し上げているところでございますが、ご承知のとおり、国におきまして、東日本大震災からの復興、あるいは、現在の円高等による産業空洞化への対応等々の観点から、大規模な第3次補正予算が編成されたところでございます。
これを受けまして、本県におきましても、今回の補正予算案を編成させていただきました。
まず、一番大きいのは、今回の国の第3次補正予算とは別枠なのですが、被災団体の地域の実情に応じて、復興に向けた取り組みを行うための資金を特別交付税として配分していただいたところでございます。ご承知のとおり、140億円の規模でありますが、そのうち半分については、これを市町村に交付することとしました。
また、この基金を活用いたしまして、住宅被害を受けた方々ついて、ある程度の助成措置はあるものの、建築費を借入金で賄わなければいけない人も多いだろうということで、借り入れた利子の一部ついて、助成をすることとしたところです。
そのほか、東日本大震災復興緊急融資は、中小企業を対象に1,600億円の枠で運用をしているところでございますが、これにつきまして、やはり保証料補助だけでは企業の負担も大変だろうということで、現在、1.2%ないし1.5%になっております利子につきまして、これを一定程度補助することとしたいと思っております。
これらに加え、農家の方々の負担軽減のため、被災した農地、農業用施設の復旧事業についての支援や文化財の復旧経費に対する支援などを今回の予算に組ませていただきました。
さらに、水戸の偕楽園を拠点として、梅まつりと連携し、様々な復興キャンペーンを実施してまいりたいと考えております。それから、東京銀座の「黄門マルシェ」の設置期間も来年3月まで延長する。あるいは、国の第3次補正予算に関連した緊急性の高い事業を計上させていただいたところであります。
いま申し上げたもののほかに、大きいものとしては、雇用創出等基金への積み立てが100億円、地域医療再生基金への積み立てが68億円ございます。
そのほか、公共事業としては、国補公共事業として105億4,000万円、それから、県単公共事業で5億1,000万円、合わせて110億5,000万円程度の追加を行うこととしたところであります。
今回の一般会計の補正予算額は、総額で527億円程度となり、企業会計を合わせた補正予算の総額は533億円程度となってまいります。
そのほか、被災した中小企業者等の事業再生を速やかに行うため、損失補償契約に基づく求償権を知事の判断で放棄できるようにする新たな条例の制定などを行っていきたいと考えております。
こちらからの説明は、以上です。
茨城:黄門マルシェなのですが、当面、3月まで延長するというお話ですが、これはさらにその後の延長も見通しての話でしょうか。
知事:来年の7月で現在使用している東京銀座TSビルが使えなくなると聞いておりますので、その前後まで継続することを今後検討していきたいと思っております。
NHK:3月11日の震災からかなり時間はたったのですが、現時点での茨城県のこの状況、知事から見てどのように感じているか、改めて教えてください。
知事:被災者支援という意味ではまだまだ大変な方々もおられますし、今回も住家被害を受けた方々に対して支援をさせていただくこととしたところですが、不十分に思っている方もたくさんいらっしゃるのではないかと思います。
また、一方で、災害復旧事業についてはかなり順調に進んできている。国の査定を受けましたので、これからは復興という形で本格的にいろいろな事業を進めてまいりたいと考えております。
読売(幹事社):復興基金70億円を市町村に配分する。一応、配分時期は年明けになる見込みですか。
知事:予算が通らないとだめですから、通った後ということになると、今回の議会の会期によりますが、今度、予算を提案することになりますので、予算特別委員会を設置するかどうか等も議会運営委員会で検討されていくのだと思います。そうすると会期が延びることも予想されますので、年内はかなり難しいかもしれません。
読売(幹事社):各市町村への配分額だけでもどのあたりになるか示していただけませんか。ちょっと難しいでしょうか。
知事:配分額だけでも示すことは、急げばできないことはないと思います。そのあたりはこれからいろいろ検討してまいりたいと思います。
朝日:予算の資料の中で、条例その他の議案の概要というところで、県の特別職の方々とか一般の職員の方々の給与に関する条例の改正については。
知事:これは従来の措置を継続する形です。
朝日:給与とか待遇とかいろいろ問題になっているかとは思うのですが、現時点で、茨城県の県職員の特別職の方の待遇について、知事自身ではどのようにお考えでしょうか。
知事:特別職の給与については、審議会等々の意見を聞いて決めてきているものですが、現在の財政状況などもかんがみて、こういった形(給与の減額措置)をとらせてもらっているところでありますので、諸般の状況を考えれば、このぐらいの措置はやむを得ないのかと思っております。
朝日:特に40歳代以上の給料表が引き下げられるのは、これは一時的に下げるのではなくて、算定基準そのものが下がってしまう、給料表自体を引き下げるということですよね。上から2つ目の四角の中で、人事委員会の勧告で、40歳代以上の給料表の引き下げですが。
知事:これは、人事委員会の勧告ということですので、民間の方々の給料、あるいは他の地方公共団体の給料等を勘案した結果だろうということで、私どもは、それに沿って実施をしていきたいと考えております。
読売(幹事社):それでは、幹事社から2点ほど質問をさせていただきます。
まず、新中核病院について。
先般、筑西市民病院と県西総合病院の統合再編という建設計画について予算が否決されてしまったということで、今後の計画の先行きが不透明になっているということですが、県としてどのように受け止めて、今後、仲介なり、どのような形でコミットしていくのかお聞きします。
知事:県としましても、この地域の医療のあり方については、「筑西・桜川地域における医療提供体制のあり方検討会」を開催したり、あるいはまた、地域医療再生計画の中で、病院をどうしていくべきかということについてのある程度の方向を見ながら、計画に必要額を計上したりということをやってきていますので、ぜひ新中核病院については実現してほしいと思っております。
桜川市のほうでいろいろご意見があったようではありますが、この地域医療再生計画の資金を使わないと、新しい中核病院をつくっていくということは極めて困難になってまいりますので、あの地域の医療事情を考えた場合に、今回が改善していく最後のチャンスなのではないだろうかと思っております。
そして、ここで思い切った改革を行っていかないと、県西総合病院、あるいは筑西市民病院の今後の運営については極めて困難な状況になることが予想されるわけですので、その辺についてしっかりと(市議会議員の皆さんに)ご理解をいただけるように、もっともっと市の執行部も努力をしなければいけないと思いますし、私どももやれることがあればやっていきたいと思います。
ただ、市の中の問題ですので、あまり積極的に各市議会議員と接触するということになりますと、どの程度までがいいのかという難しい問題はございます。
読売(幹事社):もう1点ですが、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会 放射性物質対策部会が、先日、食品に含まれる放射性セシウムの新たな規制値をかなり細分化して、厳格化されたということなのですが、これを受けて、県として、今後どのような態度をとっていらっしゃいますか。
知事:我々知事会としても、放射性物質に関する基準等については、早期に各種基準を設定して、対処方針の明確化を図ってほしい、あるいはまた、一層の検査体制の充実と的確な情報の発信をお願いしたいといったようなことを国に対して要望してきているところであります。
そういったことから見て、今回、内部被ばくにおける放射性セシウムの許容線量を年間1ミリシーベルトに引き下げることを基本として作業を進めるということでありますから、それによってどういう数字が出てくるのか、大変大きな関心を持っておりますが、(新しい規制値が)出てきた場合には、それに沿った形でこれから検査をしっかりやっていかなければいけないと思っております。
これまでも、既に、現在の段階で約8,000検体ほどの検査を行ってきているところでございますけれども、私どもとしては、環境放射線監視センターなどもありますので、こういったところを中心にしてしっかり検査をするとともに、その数値等についてわかりやすい形で情報公開をしていけたらと思っております。
ただ、今回、(規制値が)どういう数値になってくるのかわかりませんが、数値によっては、簡易スペクトロメーターでの検出限界値がありますから、そういうもので対応できるのか等々、少し状況を見て検討をしていかなくてはいけない面があると思います。
朝日:放射線関連で、質問なのですが、きのう、県内の保護者の方々でつくる48の団体が、お子さんと妊婦さんの健康を検査してほしいという要望を持ってこられましたが、例えば、宮城県さんなんかは、福島に隣接する町でまずは検査をしようと決めましたが、茨城県としては今のところ検査する予定はないのでしょうか。
知事:実は、きのう、放射線の健康影響調査の必要性等について専門家からご意見を伺いました。その中でも、福島の例などを参考にした上で、本県について必要があるかどうかという点については、やるべきだという意見にはなっておりません。
これはなぜかといいますと、例えば、行政が問診などを実施していくことになった場合に、行政が必要と判断したからと住民側が判断し、受けなくてはいけないと思われてしまい、逆に不安を招いてしまうといったようなご意見もございました。
あるいは、福島県において実施された内部被ばく検査の具体的データをもとに、情報提供の方法を工夫することにより、健康調査が必要ないということを県民にしっかり伝えていくことが必要ではないかといったご意見もございました。
あるいは、メンタル面の対応については、急性期だけでなく、中長期的な相談窓口の設置が必要ではないかといったようなこともございました。
また、不安のある方々には、講演会のような講義スタイルではなくて、具体的データをもとに、膝を付き合わせた信頼を得られる説明会を地道に実施していくことが有効ではないかといったようなことも提言をいただいております。
これからこういった方々のご意見を参考にしながら対応をしてまいりたいと思っております。
今回の意見交換会には、放射線医学総合研究所の方とか、あるいはまた、放射線影響研究所の方とか、あるいは大学の先生方等々に入っていただいてご意見をいただいたところでございます。
朝日:それは、きのうですか。
知事:きのう、午後からやっております。
朝日:そうした会議を、例えば公開にして、県民の方にこういった内容でしたというふうにお見せすることは。
知事:ご意見をお聞きするという形にしたものですから、あえて会議という形でなくしています。我々が判断していく上でどうすればいいかということの参考意見をお聞きするという形にしたものですから、きのうは非公開でやらせていただいたようです。
朝日:今後、そういった検討の場自体をもう少し開かれた形にされていくご予定はないのでしょうか。
知事:必要があればそういうことも考えていきたいと思いますが、今、具体的な福島の数値などについては、しっかり見ていただければ、多分、「(健康への影響は)大丈夫だ」ということはわかっていただけるのではないかと思っております。
先ほどの先生方のご意見等にもありましたが、行政が必要だからやってくださいというと、途端に皆さん方、不安を感じられるということもあるものですから、そういう点については、どのようにしていくのが一番好ましいのか、様子を見ながら判断していきたいと思っております。それから、私としては、これまでもそれぞれのお子さんの履歴、どういうところでどういう生活をしてきたかという点から大変心配があるという方々については、個別にきちんと対応をしていく体制をとっているつもりです。
朝日:個別にといいますと。
知事:保健所へ行って相談していただければ、それに応じて、どう対応すればいいか、例えば、福島県からこちらへ来られた方で注意しなくてはいけないような地域にいたという方がおられれば、それはホールボディカウンターでしっかりとした検査をやっていきます。
ただ、全くそちらに関係ない人たちまで全部一般的に(ホールボディカウンターによる検査を)やっていくかということについては、今申し上げたように、現在の状況では必要ないのではないかというご意見をいただいていますので、そういう方向でいきたいと思います。
産経:茨城県政とは全く関係のない質問を2点させていただきたいのですが、一つが、日曜日の大阪の知事選、市長選で、大阪維新の会が両方とも選挙で勝ったと。大阪都構想というのが一歩前進したのではないかというような報道に上がっていますが、これについて橋本知事はどうごらんになっているか、どんなご意見があるかみたいなところをまずお伺いしたいのですけれども。
知事:民意の表れということですから、それは尊重していかなくてはいけないということは当たり前であります。
また、政党支持者が必ずしもその政党の示している方向で投票していないということも明らかになってきているわけですので、そういった点で、これからどうやって民意を把握していくのか、あるいは、政治を行っていくのかということについて、大変難しい時代になってきていると思っております。
産経:まず、大阪都構想そのものが、国の地方自治法を変えたり、いろいろ手続きが大変で、実現性はまだちょっと難しいように個人的には思うのですが、その辺については知事はどうごらんになっておりますか。
知事:地方自治制度、地方制度をどうするかということについてはこれまでもいろいろ変遷がありました。例えば、政令市をできるだけたくさんつくって、文化とか商業とか、そういった機能を地方でも担えるような状況をつくって行こうということで、政令市に権限をどんどん移譲していった時代もありましたし、また、一方で、区長さんについては任命制だったものを選挙制にするなど、東京の特別区制度もいろいろな形で変化してきております。
特別区については現在基礎的自治体という形で位置づけられていますが、これからは、政令市となっている地域を希望があればすべてそういう都という形でやっていくのかといった問題も出てきます。中京都という話も出ておりますが、都という名前だけで何かが変わるわけではないと思いますし、また、政令市のあり方については、これまでの経緯として、政令市にできるだけ多くの権限を与えようという方向で来たわけですから、それにはっきりノーという答えを出すのかどうか。その辺も含めて本格的な検討をしていく必要があるのではないかと思っております。
政令市を2つ抱えているところもありますし、3つ抱えているところもあります。そういうところで、都構想的な、県レベルと市町村レベルを一緒にした形の地方自治体というものをどのようにつくっていくのかといったことも含めて検討が必要だろうと思っております。
ただ、今回の大阪都構想の一つの大きな目的である行政の無駄をなくす、重複を減らすということについては、これはどこにおいてもきちんとやっていかなければいけないことだと思います。
産経:あともう1問、県政と関係ない質問なのですが、日曜日、稀勢の里関が大関当確かというようなお話になりましたが、稀勢の里関に対して、知事からメッセージといいますか、コメントを。
知事:稀勢の里関については、琴欧州関などと最初は並んでいたのですが、かなりゆっくりしてしまった感があります。これまでしっかり指導してくれていた先代の鳴戸親方も亡くなられてしまったものですから、これからは自分で相当自覚をして頑張っていってほしいと思っております。今場所も立ち会い云々ということも大分言われていたようでありますが、そういった点も含めて、しっかり心と体を鍛えて上を目指していってほしいと思いますし、稀勢の里と琴奨菊が最先端に立っているわけですから、私としては、早く日本人横綱が誕生することを期待しているところです。
茨城:全国の原発立地自治体で安全協定の拡大を求める声が広まっております。県内でも、先日、県央地域の首長が、まず20キロ圏の自治体に対して、所在地並みの権限を、30キロ圏の自治体には隣接自治体並みの安全協定をということを、首長たちが話し合いをして、県に求めることを決めたところです。
併せて、東海第二の再稼動についても、数十キロ圏の自治体が事前協議に参加したいという意向を皆さんでお決めになったそうです。
報道でご存知かとは思うのですが、県央地域の首長さんは、原発立地自治体という感覚ではなくて、立地エリア、あるいは立地地区だといった感覚で、ぜひ協定の枠を広げてほしいというお話し合いなのですが、これについて知事はどのようにお考えでしょうか。
知事:今、PAZ(予防的防護措置を準備する区域)やUPZ(緊急時防護措置を準備する区域)などが議論されておりますし、さらに加えてPPA(プルーム通過時の被ばくを避けるための防護措置を準備する区域)という50キロ圏内のお話も出ているところですので、こういったことについて、これから国のほうでどういう検討がなされて、このエリアの中はどういう体制をとりなさいということを言ってくるのか、その辺をまず見ていかなくてはいけないのだろうと思っております。
それから、全国的な動きもこれからどうなっていくのか、その辺も非常に関心を持っているところであります。(原子力発電所を)何基も抱えているところもあるわけですから、そういったところがこれからどういうふうな形をとっていくのかも参考にしていきたいと思っております。
まだ、県央地域首長懇話会のほうから具体的なお話を聞いておりませんので、その具体的な話を聞いた後、検討をしてまいりたいと思っております。かなり離れたエリアの市町村も今回の要請の中に入っていると聞いておりますので、例えば、小美玉市は30キロ圏内に入っていないのですが、そういったところをどうするのかということも、県央地域首長懇話会のほうでどのようなことを考えておられるのか、十分聞いていきたいと思います。
茨城:エリア内の対応については、来年3月頃の中間指針を待たないと、具体的にエリア内でああしろこうしろというのが見えてこないかとは思うのですが、そうしますと、それを踏まえた上での話ですか。
知事:そうですね。例えば、5キロ(PAZの範囲)からいきなり30キロ(UPZの範囲)になるのですが、そうすると、例えば、6キロのところと29キロのところと同じような対応策をするのだろうかといったような問題も出てまいります。
本県の場合、市町村単位で言うと100万人を超す人口が(原発から30キロの範囲内に)いるものですから、その方たちに対してどういうことができるのか。指定したとして、どういうことをしてもらうのか。それは国のほうで、これからどういうことを決められるのかということを待って、県の原子力編の地域防災計画をつくっていく中で考えていきたいと思っています。