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iBIX装置担当者の茨城大・矢野直峰助教が生物構造学の成果でポスター賞を受賞

 茨城県生命物質構造解析装置「iBIX」の装置担当者である茨城大学の矢野直峰産学官連携助教が,生物構造学に関する国際会議において,ポスター賞を受賞しましたので,お知らせします。

 去る8月7日-10日に米国テネシー州ノックスビルで開催された
 5th International Symposium on Diffraction Structural Biology(https://neutrons.ornl.gov/ISDSB2016)
において,
 Application of profile fitting method to neutron time-of-flight protein single crystal diffraction data collected at the iBIX
という題名でポスター発表したところポスター賞を受賞されました。

ISDSB2016

 BL03の茨城県生命物質構造解析装置「iBIX」では,蛋白質の単結晶から得られた中性子回折データの積分強度の精度を向上させるため,「プロファイル・フィッティング法」の開発を進めてきました。非対称なプロファイル関数として,精度の高いラウエ斑点の強度分布との一致が良く,パラメータ数の少ない「ガウス関数とtwo back-to-back exponentialを畳み込んだ関数」を選択しました。検出器上でTime-of-Flight(TOF)が近いラウエ斑点は強度分布の形状が似ているということを利用して,強度の低いラウエ斑点の形状を,TOFが近くて強度の高いラウエ斑点の形状を用いて決定する方法を採用しました。この手法では,従来の手法と比べて,回折データ精度の指標であるRint値を向上させることができました。開発した手法を,リボヌクレアーゼAというリボ核酸のリン酸結合を加水分解する酵素に適用したところ,最高分解能領域である1.60-1.66Å分解能ではRint値を37.5%から28.0%まで約10%も下げることができました。この成果が認められてポスター賞を授与されました。

 

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副賞であるギフト券を掲げる矢野助教(右)と田中伊知朗茨城大学教授