茨城県農業総合センター
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茨城県で育成されたオリジナル品種やウイルスフリー系統を紹介していきます。
生物工学研究所 野菜育種研究室
茨城県のイチゴは、栽培面積283ヘクタール(全国8位)、産出額76億円(平成21年)であり、本県の主要な園芸作物のひとつとなっています。近年、全国のイチゴ主産県では県独自の品種が育成され、ブランド化による有利販売を推進しています。そこで、本県においても県内産地の活性化を図るため、果実が大きくて食味が良く、多収でシーズンを通して安定的に収穫でき、さらに果実硬度が高くて市場流通にも適することを目標に品種開発を進めました。
その結果、県オリジナル品種「いばらキッス」を育成することができました。
(写真は「いばらキッス」果実)
生物工学研究所 果樹・花き育種研究室
茨城県はコギクのリーダー産地であり、年間約3千万本が出荷されています。産地においては品種の絞り込みを図る上で需要期に安定して出荷できる新品種の導入・適正品種の選定が課題となっています。
このような中、生物工学研究所では、市場から求められている頂点咲きの草姿で、物日出荷に対応できる県オリジナル品種の育成に取り組み、以下の新品種を育成しました。
コギク新品種
生物工学研究所 野菜育種研究室
茨城県のメロンは、栽培面積1,670ヘクタール、産出額170億円(2006)と全国一の生産を誇ります。
本県での生産は、4月下旬から6月に出荷される半促成栽培が主体で、ビニルハウス内で無加温栽培されます。内張りカーテンやトンネルの多重被覆により保温していますが、無加温であるため、寒さや天候不順の影響を受けやすく、4月下旬から5月収穫の作型では、小玉果や糖度不足による品質低下が課題となっています。
そこで、4月下旬から5月収穫の作型でも果実肥大性に優れ、糖度、品質が安定していることを育種目標に品種開発を進め、県オリジナル品種「イバラキング」を育成しました。
(写真は「イバラキング」果実)
生物工学研究所 普通作育種研究室
茨城県内には54の酒造会社があり、それぞれ特色のある日本酒を製造しています。酒造業界からは茨城県産米を原料として独自ブランドの日本酒を造り、本県産の日本酒のイメージアップおよび販売の拡大を図りたいとの声が強くあります。一方、本県で栽培されている「美山錦」などの酒造好適米(以下、酒米)は、熟期や耐倒伏性など栽培特性および品質に難点がありました。このため、生産・実需の両方から、本県に適する高品質で栽培しやすい酒米の育成を育成しました。
(写真は醸造のために削り込んだ「ひたち錦」)
生物工学研究所 普通作育種研究室
花豆(ベニバナインゲン)は、冷涼地帯で良く着果することから「高原豆」とも言われ、茨城県では自家消費用として県北山間地帯を中心に栽培されていました。品種としては在来種の種皮色が紫に黒い斑紋の「紫花豆」および種皮色が白い「花豆白在来」が主でした。
生工研では、昭和62年から新しい品種の母材となりうる有用な遺伝資源を県内外から集めていました。これらの遺伝資源の種子更新を行うなかで種皮色の黒い花豆を見つけたので、この特性を育種素材として生かし、全国でも初めての黒色で大粒・高品質の花豆新品種の育成に取り組みました。
(写真は「常陸大黒」)
生物工学研究所 果樹・花き育種研究室
茨城県のグラジオラスは球根生産、切花生産でそれぞれ全国1位、2位を占める重要な花き品目となっています。しかし、近年の消費低迷、輸入球根の増加などを受けて、産地をPRできる独自の取り組みが必要とされています。そこで、市場から求められているオレンジ色系の花色で、花の大きさが中輪系の新品種「常陸あけぼの」を育成しました。
(写真は「常陸あけぼの」)
生物工学研究所 普通作育種研究室
茨城県の水稲は約78,200ヘクタールに作付けされ、農業産出額の約22パーセントを占める主力作物です。
「ゆめひたち」は県育成の第1号水稲品種で、平成9年に奨励品種になりました。「常陸(ひたち)」の地から「夢」のようなおいしいお米が誕生したことから「ゆめひたち」と名づけられました。
「ゆめひたち」は、倒伏しにくく栽培しやすい良質・良食味品種の育成をねらいにして育成されました。熟期は、「コシヒカリ」と同じ中生で、止葉が良く立ち、短稈で倒伏しにくく、穂発芽しにくいなどの特性があります。
炊き立てのご飯はもちろん、冷めても「ツヤ」と「粘り」と「柔らかさ」を保ち、お弁当やおにぎりにしても格別のおいしさです。
(写真は「ゆめひたち」玄米)
生物工学研究所 野菜育種研究室
イチゴは大産地の栃木県や福岡県が有名ですが、茨城県でも全国8位の275ヘクタールのハウスで栽培され、78億円を販売する重要な品目です。
イチゴは子供から大人まで皆に好まれ、特に「大きくて美味しい」イチゴが望まれています。また、県内の生産者からは栽培しやすい新品種が求められています。そこで、ニーズに応え、産地の活性化を図るため、県オリジナルのイチゴ新品種「ひたち姫」を育成しました。
生物工学研究所 普通作育種研究室
茨城県のサツマイモ生産は、栽培面積、収穫量が鹿児島県についで全国2位、産出額が全国1位と、全国有数の産地となっており、本県では重要な畑作物です。
生食用のサツマイモは、主に東北や京浜市場に出荷されていますが、色、形状等のばらつきが大きく、市場評価は必ずしも高くはありませんでした。そのため、品質、収量に優れるウイルスフリー系統の育成が望まれていました。
(写真はベニアズマフリー系88)
生物工学研究所 果樹・花き育種研究室
グラジオラスは、茨城県の主要な花き品目の一つです。しかし、花きの消費低迷や輸入球根の増加などの変化に対応し、新たな用途を提案するなど、産地をPRできる独自の取り組みが必要とされています。
そのため、これまでの冠婚葬祭の装飾に用いる業務用としてのグラジオラスだけでなく、フラワーアレンジメントや花束にも用途を拡大して多様化する消費者ニーズに対応するなど、商材として価値の高いグラジオラスの育成を目指しました。
生物工学研究所 普通作育種研究室
茨城県は陸稲の栽培が盛んで、県の北部を中心に2,760ヘクタールが作付されています(平成19年度)。
陸稲は野菜などと交互に輪作することで、連作障害の軽減や養分の偏りを是正する効果があり、環境にやさしい農業への活用が期待されています。
また、稲作と同じ機械が利用でき、省力・低コストでの生産が可能です。
(写真右は人工交配を行なっているところです。)