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更新日:2024年2月19日

野菜>イチゴ

研究成果

このコーナーでは、園芸研究所で公表した主要な研究成果をPDF形式で掲載しています。

生産現場に普及できる技術から研究段階の成果などを部門別に掲載しています。

なお、研究成果中の農薬については、最新の農薬登録情報を十分に考慮したうえでご活用ください。

イチゴ

ここでは、野菜部門・イチゴの研究成果を紹介しています。

イチゴ「いばらキッス」の夜冷作型におけるクラウン冷却の効果(PDF:152KB)(令和5年5月29日)

イチゴ「いばらキッス」の夜冷作型において、クラウン冷却を行うことにより、第一次腋花房の開花・収穫が前進化する。さらに、クラウン冷却とCO2施用を組み合わせることにより、CO2施用による増収効果が増加する。【令和4年度・野菜研】

イチゴ「いばらキッス」の奇形果は定植から10月中旬までの気温に強い影響を受ける(PDF:332KB)(PDF:310KB)(令和4年5月9日)

奇形果の発生傾向の異なる栽培年度の環境条件と生育を比較すると、奇形果の発生率が低い栽培年度では定植から10月中旬までのハウス内気温が低く、年内の生育が安定し、頂花房と第一次腋花房の間が連続的に収穫される。【令和3年度・野菜研】

イチゴ「いばらキッス」の奇形果は、定植時期により発生傾向が異なる(PDF:177KB)

イチゴ「いばらキッス」の奇形果発生率は定植時期によりその発生傾向が異なり、夜冷育苗により早期定植すると第一次腋花房および第二次腋花房で不可販となる奇形果の発生率が高まる。【令和2年度・野菜研】

イチゴの船便輸出時の振動と果実損傷を低減する出荷資材(PDF:186KB)

イチゴの船便輸出において、出荷容器として宙吊り型を使用すると、慣行パックと比べて輸送後の果実損傷を低減できる。また、出荷箱内にかかる加速度は、コンテナ海上輸送時よりその前後で高い値が多く、下段よりも上段の出荷箱で高い値が多い。【令和2年度・流通加工研】

茨城県内におけるイチゴ炭疽病菌の種構成および薬剤感受性(PDF:125KB)

県内のイチゴ炭疽病菌の優占種はC.fructicolaである。本種においては、QoI剤耐性菌が極めて高頻度で、ジエトフェンカルブ及びベンズイミダゾール系剤の両剤耐性菌も高頻度で検出されるため、本病対象での使用には注意する。【令和2年度・病虫研】

「いばらキッス」は早期夜冷育苗・炭酸ガス局所施用・肥効調節で収益が増加する(PDF:123KB)

イチゴ「いばらキッス」において早期夜冷育苗、炭酸ガス局所施用及び肥効調節施肥を全て組み合わせて栽培した場合、慣行栽培に比べ年内収量及び合計収量が増加する。これに伴う粗収益の増加は技術導入に係るコストの増加を上回るため、増収が見込まれる。【平成30年度・土肥研,野菜研】

イチゴの炭酸ガス日中施用では700ppmで局所施用すると収益性が高い(PDF:153KB)

イチゴにおける炭酸ガス施用では、日中700ppmで管理することにより増収し、収益性が高まる。慣行である充満施用法では、局所施用法よりも植物体付近の炭酸ガス濃度を維持できないため、局所施用法の方が施用効率が高い。【平成29年度・野菜研】

イチゴ「いばらキッス」の夜冷育苗処理温度と収穫パターン(PDF:184KB)

イチゴ「いばらキッス」において、夜冷育苗処理温度12℃では11月上旬から収穫を開始できるが、1月の収量が低下しやすい。処理温度15℃と18℃では11月中旬からの収穫開始となるが、1月の収量低下は少なく連続収穫が可能である。【平成28年度・野菜研】

施設外周部へのついたて設置によるイチゴのアザミウマ類被害軽減効果(PDF:469KB)

イチゴ栽培ハウスの外周部に、防風網(1ミリメートル目合い、ラッセル編)を用いて高さ約1.5mのついたてを設置することにより、アザミウマ類成虫のハウス内への侵入を遅らせ、その後の増加および果実被害を低く抑えることができる。【平成28年度・病虫研】

イチゴの電照栽培において蛍光灯及びLEDは白熱電球の代替光源となり得る(PDF:133KB)

イチゴの電照栽培において、蛍光灯及びLEDは白熱電球と同等の草勢維持と増収効果が得られる。電照コストを差し引いた収益は、両光源とも白熱電球と同等である。【平成26年度・野菜研】

イチゴの簡易夜冷育苗では日中の遮光資材の被覆で頂花房の開花が揃う(PDF:141KB)

簡易夜冷育苗において、日中に熱線遮蔽資材を用いて遮光することにより、頂花房の開花のばらつきが小さくなる。日中の高温遭遇時間が平年並みの場合は、生育が抑制されることがある。【平成26年度・野菜研】

イチゴ炭疽病潜在感染株はエタノール噴霧法により検出できる(PDF:251KB)

イチゴ炭疽病に感染していても病徴が現れない潜在感染株は、エタノールを用いた簡易検定法(エタノール噴霧法)により検出できる。【平成26年度・野菜研】

イチゴ「いばらキッス」の夜冷育苗における施肥窒素量(PDF:253KB)

イチゴ「いばらキッス」の夜冷育苗(最低気温18℃設定)では、育苗期後半に窒素を極端に控えなくても安定して花芽分化する。施肥窒素量150ミリグラム/株において、定植苗の生育が旺盛となり、定植後の生育が優れ、収量が多くなる。【平成25年度・野菜研】

イチゴの夜冷育苗における温度および施肥窒素量と花芽分化促進効果(要約のみ掲載)

夜冷育苗において、イチゴ「いばらキッス」および「とちおとめ」の花芽分化は、処理温度が低いほど促進されやすく、分化のばらつきが少なくなる傾向が見られる。特に「いばらキッス」は、15℃条件下で花芽分化促進効果が高い。【平成25年度・野菜研】

イチゴ「いばらキッス」の定植株間は25センチメートルが適する(PDF:154KB)

イチゴ「いばらキッス」は、株間25センチメートルで大玉の果実割合が増加し、果実形状が乱れたB品の割合が減少する。果実糖度は、収穫期間を通して安定して高く推移する。株間21~25センチメートルの範囲では10アール当たりの収量に差はみられない。【平成23年度・野菜研】

イチゴ「いばらキッス」は葉柄中硝酸イオン濃度の低下で年内収量が増加する(PDF:153KB)

イチゴ「いばらキッス」は、7月下旬に1ヵ月肥効の固形肥料(N60ミリグラム)を株当たり1錠施用し、8月末に葉柄中硝酸イオン濃度(NO3-)を60ppm程度に低下させることで、頂花房の開花時期、収穫開始時期が早まり、年内収量が増加する。総収量には影響を与えない。【平成23年度・野菜研】

温湯散布によりイチゴ本圃での化学合成農薬の使用回数を慣行の30パーセントに削減できる(要約のみ掲載)

イチゴ本圃において、葉面温度50℃・20秒/株の温湯散布と化学合成農薬にカウントされない薬剤を組み合わせることにより、化学合成農薬の使用成分回数を慣行の30パーセント程度にした防除が可能である。なお、温湯散布による収量への影響は認められない。【平成23年度・野菜研,病虫研】

イチゴ「いばらキッス」(仮称)の春季における果実の着色と品質(PDF:229KB)

春季における「いばらキッス」の5分着色時の果実硬度は、「とちおとめ」の8分着色時と同程度である。「いばらキッス」は「とちおとめ」より着色初期から糖度が上昇し、糖酸比も高く推移する。【平成22年度・野菜研】

イチゴ「いばらキッス」(仮称)および「ひたち姫」のうどんこ病に対する耐病性(PDF:151KB)

本県育成イチゴ品種「いばらキッス」および「ひたち姫」のうどんこ病に対する耐病性は、いずれも「とちおとめ」よりやや強い。【平成22年度・病虫研】

育苗期におけるイチゴ炭疽病の化学農薬による防除体系(PDF:179KB)

育苗期に発生するイチゴ炭疽病に対し、薬剤の効果などを考慮した防除体系では、7日間隔の散布で効果が高く、「いばらキッス」(仮称)においても「とちおとめ」と同等の防除効果が得られる。また、機能性展着剤の加用により、効果の向上が認められる。【平成22年度・病虫研】

温湯散布のイチゴうどんこ病に対する防除効果(要約のみ掲載)

開発中の温湯散布装置を用いて、55℃の温湯をイチゴ1株あたり20秒ずつ1週間間隔で散布することにより、生育や収量に影響を与えずに、栽培期間中に発生するうどんこ病の発生を抑制する。【平成21年度・病虫研】

温湯散布のイチゴ炭疽病及び灰色かび病に対する防除効果(要約のみ掲載)

イチゴ炭疽病及び灰色かび病は温湯散布により発病が抑制され、その効果は散布温度及び散布時間に依存する。また、開発中の散布装置を用いて温湯温度55℃、20秒間処理することで、炭疽病及び灰色かび病に対する防除効果が認められる。【平成21年度・病虫研】

イチゴ炭疽病に対する各種殺菌剤の防除効果と効果の持続期間(PDF:170KB)

育苗期間中に発生するイチゴ炭疽病に対して、マンゼブ水和剤、プロピネブ水和剤は予防効果が高い。また、効果の持続期間はプロピネブ水和剤で14日程度であるが、頭上潅水により4日ほど短縮する。【平成21年度・病虫研】

茨農セ園研式・イチゴ高設栽培における「ひたち4号」の適応性(PDF:149KB)

茨農セ園研式・イチゴ高設栽培において、「ひたち4号」の収量は「とちおとめ」より1割程度高く、糖度もやや高い。また、炭酸ガス施用には増収効果、ランナー放任には糖度の向上効果がある。【平成21年度・野菜研】

茨農セ園研式・イチゴ高設栽培のポット育苗での7月定植(PDF:180KB)

茨農セ園研式・イチゴ高設栽培において、前作の栽培株を親株に用いた7月定植法は、開花時期を遅らせることなく、頂花房の収量が向上することで増収する。また、6月~9月上旬までの休閑期に栽培装置を有効活用でき、育苗を省力化できる。【平成21年度・野菜研】

茨農セ園研式・イチゴ高設栽培の防藻対策(PDF:412KB)

茨農セ園研式・イチゴ高設栽培において、春先以降に栽培槽および貯水槽に大量に発生する藻を防ぐ手段として、ベンチ周縁部の黒マルチ被覆が簡易・安価で高い効果がある。【平成21年度・野菜研】

イチゴ新系統「ひたち4号」は、多収で甘みと酸味のバランスが良い(PDF:28KB)

イチゴ「ひたち4号」は中休みを生じづらく、多収である。乱形果、奇形果の発生は少なく、果実の形状が揃う。糖度、酸度はともに高く味が濃い。果実の硬さは、「とちおとめ」より少し軟らかいが、春暖かくなってからの硬度の低下は少ない。【平成20年度・野菜研】

茨城県で発生するイチゴ炭疽病菌の菌種とアゾキシストロビン剤耐性菌の発生状況(PDF:58KB)

茨城県で発生するイチゴ炭疽病の病原菌は、しおれ症状を引き起こすColletotricuミリグラムloeosporioidesである。また、県内16圃場中11圃場においてアゾキシストロビン剤耐性炭疽病菌が発生している。【平成20年度・病虫研】

本県育成イチゴ品種「ひたち姫」、「ひたち4号」の炭疽病及び萎黄病に対する耐病性(PDF:38KB)

本県育成イチゴ品種「ひたち姫」及び「ひたち4号」の炭疽病に対する耐病性は、いずれも「章姫」より強く、「とちおとめ」よりやや弱い。また、「ひたち姫」及び「ひたち4号」の萎黄病に対する耐病性は、いずれも「とちおとめ」より強い。【平成20年度・病虫研】

イチゴの茨城園研式高設栽培装置の開発と栽培管理法(PDF:240KB)

資材費150万円程度の比較的安価な栽培装置を開発した。当装置は、40日、100日および180日溶出型の肥効調節型肥料3種をそれぞれ3時03分4秒の割合で混合し、10アール当たり総窒素量24キログラム施肥することで安定生産できる。また、循環かん水と装置周囲への透明マルチ被覆は収量向上への効果が高く、同時に環境にやさしい。【平成17年度・土肥研】

不耕起栽培イチゴの後作に適用する夏どり野菜(PDF:174KB)

不耕起栽培におけるイチゴの後作としてメロン、スイートコーン等の適用性が高い。4月中下旬定植あるいは直播で、7月下旬に収穫期となる。養液土耕法と熱水土壌消毒法を利用することによって、慣行栽培と同等の生育を4~5年間維持することができ、高温期としては比較的収量・品質が優れる。【平成17年度・野菜研】

イチゴの不耕起栽培法(PDF:157KB)

一度栽培した畝を耕起せず、連続して利用するイチゴの不耕起栽培が実用的である。4年目の栽培を終えた時点でも、土壌の物理性の悪化は認められない。養液土耕法を用いた潅水・施肥管理を行うことにより、慣行栽培と同等の生育・収量を維持することができる。【平成16年度・野菜研】

茨城園研式イチゴ高設栽培装置の開発(PDF:298KB)

本県独自の高設栽培装置を開発した。本装置は、安価(装置価格約150万円)、環境負荷軽減(循環潅水・もみがら培地)、単純管理を特徴とする。【平成16年度・土肥研】

茨城園研式イチゴ高設栽培における最適な施肥条件(PDF:156KB)

本装置での最適な施肥条件は、窒素成分量24キログラム/10アール・肥効調節型肥料40日タイプ、100日タイプ、180日タイプの3時03分4秒混用施用である。この時の果実収量は3.8トン/10アールとなり、慣行のロックウール培地利用・液肥掛け流し装置での果実収量を上回る。【平成16年度・土肥研】

イチゴのホウ素過剰障害と発生条件(PDF:240KB)

イチゴのホウ素過剰障害は、下位葉から発現し葉縁部が褐変する症状を呈する。発現条件は、給液循環水中ホウ素濃度では0.2ミリグラム/L以上、植物体中ホウ素濃度では70ミリグラム/キログラムDW以上であり、それぞれ濃度が高まる程、障害程度は甚大となる。【平成16年度・土肥研】

イチゴの促成栽培における定植前マルチ栽培(PDF:166KB)

イチゴの促成栽培においてセル成型苗等の小苗を用いる場合、定植前マルチが実用的である。定植前マルチにより頂花房の開花が早まり、開花数が増加する。1次腋花房の開花はやや遅れるが、総収量は慣行の定植後マルチと同等以上になる。【平成14年度・野菜研】

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農林水産部農業総合センター園芸研究所 

〒319-0292 茨城県笠間市安居3165-1

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