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更新日:2021年3月3日
11月24日から25日の2日間にわたって、ピーマンモザイク病対策セミナーを開催し、生産者、JA、種苗メーカー、関係機関から延べ206名(1日目135名、2日目71名)参加を頂きました。
今回のセミナーは2013年に迫った不可欠用途臭化メチル廃止にむけて、生産者の方に広くモザイク病対策を知ってもらうために、ピーマン臭化メチル削減対策推進協議会と鹿嶋・神栖地域振興協議会が中心となりJA部会や任意組織、関係機関が連携して開催しました。
24日は神栖市文化センターにおいて鹿島地帯特産指導所で体系化したモザイク病の対策技術や現地でのモザイク病の発生実態等の講演会を行いました。25日は特産指導所においてプランター栽培や生分解ポット直接定植、紙包み法の実演など圃場を見ながら、前日発表した技術の現在の開発状況について説明しました。
1日目の講演会では生産者の方から「生産者自身に危機感がない。」、「作型の変更など今までのピーマン作りを見直して行かなければならない」など、貴重なご意見を頂きました。
2日目にはピーマンプランター栽培や生分解ポットによる直接定植技術に関して「収量性はどれくらいあるのか」、「コストはいくらなのか」など、具体的な質問が相次ぎました。また、紙包み法の実演では生産者の方が飛び入りで参加して紙包み法を体感してもらうことができました。
現在、鹿島特産指導所では脱臭化メチル栽培マニュアルを作成しています。今後も関係者が一丸となって脱臭化メチル対策を広く生産者に知ってもらうよう努力していきます。
写真1:講演会の様子
写真2:「紙包み法」実演の様子
10月18日、鹿島地帯特産指導所において、ピーマン若手後継者の勉強会の一環として、鹿行農林事務所経営・普及部門との共催で、鹿島地帯特産指導所で開発した技術に関するセミナーを開催しました。
セミナーは、主に下記の2点について場内のハウスで実物を見ながら実施しました。
1.生分解ポットによるPMMoV防除試験について
2.プランターによるピーマンの根域隔離床について
生分解ポット直接定植についてはPMMoV防除の原理と慣行区との収量差について、また、プランターによる根域隔離試験については1)隔離圃場なので土壌病害が発生しないこと、2)栽植密度が慣行の2倍となるため単位面積当たりの収量が上がること、3)連作が可能であること等を説明しました。
臭化メチルが2013年に廃止されることから若手後継者からの関心も高く、「生分解ポットで定植した場合、根はどのように張っていくのか」、「プランター栽培での養液の管理方法はどのように行っているか」等、多くの質問を頂きました。
今後も、生産者等から出して頂いた質問・意見を踏まえ、現地の課題に即した試験を今後も行っていきたいと考えています。
写真1:ピーマンの試験状況の説明
写真2:ピーマンの試験状況の説明
9月5日、鹿島地帯特産指導所において関係機関17名の方々にご参加頂き、センリョウの病害に関する検討会を開催いたしました。
検討会では、センリョウの病害について長年取り組まれてこられた下長根鴻氏(元茨城県園芸研究所所長)にご講演いただき、各種病害の特徴と防除法等について紹介がありました。また、当所からはH22年度の試験結果について報告し、現地で立枯れ症を示す病害として、炭疽病菌と疫病菌が本県初の病害として報告されたことを紹介しました。
センリョウにおける病害対策は現場からの要望が最も高い技術の一つで、予定時間を大幅に超過した活発な質疑がなされるなど、生産者の関心も高く、有意義な検討会になりました。生産者からは、「今年度は特に病害の発生が多く困っている。前年から菌を持ち越しているのではないか」、「防除暦を作成すれば病害対策の指針となる」など多くの意見、要望が出されました。
写真1:室内検討の様子
写真2:室内検討の様子
6月22日に、鹿島地帯特産指導所において標記検討会を開催し、生産者、関係機関など、16名の方々に参加頂きました。
検討会の内容は、下記の3点を主に室内及び圃場での検討を行いました。
1.平成23年度の当所試験設計である生理障害の対策について
2.堆肥削減試験に係る現地土壌の分析結果について
3.愛知県育成輪ギク新品種の7月咲き及び8月咲き作型での立毛検討
検討内容はいずれも現場から試験要望があげられたもので、生産者の関心も高く、有意義な意見交換を行うことができました。生産者からは、「生理障害は土壌養分の乱れだけではなく、環境要因も原因となっている印象を受ける」、「堆肥の散布をやめたら作業がとても楽になった」、「新品種は植調剤を処理するステージを変えると樹姿が改善するかも知れない」、「8月になったら新品種の開花状況を再度見せて欲しい」など多くの意見、要望が出されました。
鹿島地帯特産指導所では、いただいた意見を反映させながら、現地に密着した試験研究を推進していきます。
写真1:室内検討の様子
写真2:キクの栽培状況の確認
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