夏秋トマトの管理ポイント(2019年6月)

トマトのイラスト

真っ赤に完熟した夏のトマトは美味しくビタミンCも豊富です。上手に管理して多収を目指しましょう。
中玉やミニトマトは自然交配で着果しますが、大玉トマトは品種によっては着果安定のためにホルモン処理が必要になります。確認してから栽培しましょう。

初期は草勢を抑える(定植~三段花房開花まで)

定植後しばらくは主茎がやや萎れだしたら少量のかん水を株元にする程度に水を控えて、しっかり根を張らせます。草勢を落ち着かせるために、下から一段目(第一花房)の果実は確実に着果させましょう。各段当たりの果数は3~4果に制限します。

第四花房開花後は水やりと追肥を遅れずに

果実が肥大してくると、トマトは水や肥料を多く必要とします。追肥やかん水は定期的に行いましょう。かん水は一株あたり1.5~2Lを目安に天気をみながら1~3日おきに、追肥は一株あたり化成一握り(20~30g)を目安に第一花房と第三花房の肥大期に施用します。マルチ栽培の場合は、マルチをまくって追肥しましょう。

わき芽とりと誘引・摘心

わき芽はできるだけ早めに摘みます。誘引はテープなどで各花房の下を8の字に結わえます。わき芽とりは水分が多く軟らかい午前中、誘引は体内水分が少なくなり株が扱いやすくなる午後に行うとトマトの樹をいためず作業できます。作業は傷口から病気が入らないように、晴天の日に行いましょう。
最終収穫予定の花房上の本葉を2~3枚残して先端の芽を摘む(摘心)と、最後の実の太りが良くなります。

果実の裂果対策

夏の果実裂果は高温、強日射により果皮が老化した状態で、急に果実が肥大することにより発生します。

①直射日光が当たらないよう果実を覆う葉を残す
②可能であれば日中3~4時間だけ遮光する
③かん水を定期的に行い土が乾きすぎないようにする

等の対策により発生の軽減が期待できます。

専門技術指導員室H.M

2019年06月24日