ガーデンローズ 秋~冬の管理(2019年10月)

バラの生垣のイラスト

11月に入ると気温が下がり、バラの生育も徐々に低下し、休眠期が近づきます。
大苗の定植準備を始める時期にもなります。来シーズンたくさんの花を咲かせるための大苗の定植と冬のせん定方法ついて紹介します。

大苗の選び方

大苗とは、接ぎ木をして数か月の新苗(春苗)を一年以上畑で育てて充実させた株で、枝・根がしっかりしていて育てやすく、きちんと植え付けて栽培すると、来年の春には花を咲かせることができます。
休眠期(11月末以降)に入ってから掘り上げられた株で、株元が太く、枝が硬く木質化しているものを選びましょう。
枝数は少なくても、硬く太い枝が一本でもあるような株がお奨めです。

大苗の定植

休眠期に入っている11月末から1月下旬頃が定植適期です。
植え付け2~4週間前に縦横40~50cmほど掘り、堆肥と肥料を加え、排水性のよい肥沃な土を準備しておきます。
販売されている大苗は、「根まき苗」と「ポット苗」があります。根まき苗は、植え付ける2時間ほど前に、バケツなどに水を入れ、根だけをつけておきます。ポット苗は付着している土を崩して根をほぐしておきます。どちらも、根をほぐし広げて植え付けます。

冬せん定のポイント

枝を曲げて誘引する、「つるバラ」は12月~1月頃、「木立性バラ」は1月~2月中旬にせん定します。
バラを完全に休眠させるため、せん定の1~2週間前に、葉を全てむしっておきます。
せん定は、株全体の高さの2分の1から3分の1を残し、バッサリ切ります。次に、傷んだり、弱った枝を切り捨てます。
ハイブリッドティ系は鉛筆の太さ、フロリバンダ系は割りばしの太さを目安に、それより細い枝、重なり合う枝は切り捨てます。

つるバラの誘引

枝が長く伸びるつるバラは、咲かせたい場所に、枝を水平、もしくは放射状に誘引することで、枝全体に花を咲かせることができます。枝の太さに合わせ5~10cm程の間隔をとり、各枝に十分に日が当たるよう配置することが大切です。


専門技術指導員室T.N

2019年10月29日