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更新日:2020年10月2日

踏圧による樹木の被害

 

写真 

大きく枝を広げた大樹の木陰は、人々に憩いの場を提供してくれます。でも、土の下にたくさんの根が伸びていることを忘れないでください。言うまでもなく木は根から水や栄養をとっています。土が踏み固められると、根は締め付けられ、生長することも、水や栄養をとることもできずに枯れてしまいます。そうして枝葉は伸びて行くのに、根は年々少なくなり、地上部と地下部のバランスが崩れ、木は飢えと渇きのために衰弱して、やがて死んでしまいます。人の多く集まる公園や学校等でこういった踏圧による被害をよく見かけます。

 

 

 

 



土壌改良の1例のイラスト 

対策としては、根の張っている所への立入りを禁止することが第一です。木の根は、おおむね枝葉の伸びている真下まで張っていますから、その外側へ柵を設定します。そして、硬くなった土を耕してやります。一度に全部耕すと、多くの根を痛めてしまいますから、左図のように、ケーキを切るような形で区画して、数年計面で耕し終わるようにします。耕す深さは30センチメートル程度で、太い根を痛めぬよう、ていねいに行い、よく熟した堆肥を混ぜて埋め戻します。幹のすぐ近くの根は、木を支えるためのもので、水や養分は吸いませんから、その部分を、耕す必要はありません。

花見の名所等、立ち入り禁止区を設けられない所では、木が枯れた時に困らぬよう少しずつ後継樹を補植してやります。ツツジ等の植え込みを侵入防止に利用するのも一法です。また、既に硬くなっている土地へ木を植える場合は、木が生長しても困らぬように、植えた穴をできるだけ大きく掘ってやるようにしましょう。

 

 

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