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更新日:2016年6月20日

露地で春に発生するマイタケ栽培の研究について

平成19年6月

きのこ特産部


マイタケは,今では一年中スーパーなどで販売されていますが,これはオガクズに栄養源を混ぜた培地を使い,冷暖房完備の施設で栽培された「菌床栽培」によるものです。一方,広葉樹の丸太に菌を繁殖させて林床へ埋め込み,自然の環境下できのこを発生させる栽培方法は,「原木露地栽培」と呼ばれています。原木露地栽培で作ったマイタケは,菌床栽培のものと比べて,味,香り,歯ごたえともに天然物に近く,高い人気がありますが,県内における発生時期が秋の9月中旬~10月上旬頃に集中してしまうという大きな欠点があります。
当林業技術センターでは,毎年春に発生するという野生のマイタケを入手し,菌糸体を分離・培養し,栽培化に向けた試験を繰り返して実施した結果,5月中旬~6月上旬にきのこが発生し,本種が原木露地栽培において「春に発生する」という,とても珍しい性質を持つことを確認することができました。なお,これまでの研究により,現段階で次の事項が明らかとなっています。

1.平成16年にほだ木(培養した原木)を林床に埋め込んだ試験区では,平成17年,18年,19年の春に3年続けてきのこの発生が認められました。
2.追試験において平成17年,18年にほだ木を林床に埋め込んだ別の試験区からも,今春5月にきのこの発生が認められました。
3.自然環境条件の異なる四箇所(コナラ林,マツ林,スギ林,ヒノキ林)の林床にほだ木を平成18年に埋め込んだすべての試験区から,今春5月にきのこの発生が認められました。
4.きのこの発生時期は,5月中旬~6月上旬を主としますが,一部秋の9月中旬~10月上旬にも発生が認められます。
5.上記1.,2.,3.と同じ時期に,同じ林床に市販品種の菌を培養したほだ木を埋め込んだ試験区からは,秋の9月中旬~10月上旬にきのこの発生がみられますが,春季のきのこの発生はこれまでに一度も認められません。

マイタケの原木露地栽培では,ほだ木一代の発生が5~6年間続くため,今後も継続して収量調査を行うとともに,繰り返して栽培実験を行い,総収量や春季発生の安定性等について,さらに詳しく研究を進めていきます。
また,本種の栽培においては,秋季にも一部のきのこが発生してしまうため,秋季の発生を抑制し春季の発生を集中化させることを目的として,ほだ木の埋め込み適期や,埋め込み後のほだ場の管理方法についても検討し,春季発生型の栽培技術の確立を図りたいと考えています。
マイタケの原木露地栽培において,きのこを安定的に春季に発生させる技術が確立できれば,全国でもこれまでに例のない新たな特産品として,大きな期待が持てます。
当林業技術センターでは,まず実用性を十分に確認したうえで,早期に現地普及に移したいと考えています。

今春マツ林に発生したマイタケ
今春マツ林に発生したマイタケ
今春コナラ林に発生したマイタケ
今春コナラ林に発生したマイタケ

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農林水産部林業技術センター 

茨城県那珂市戸4692

電話番号:029-298-0257

FAX番号:029-295-1325

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