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更新日:2016年5月30日

きのこ雑学講座16

 きのこ中毒からの教訓4.<試食はアテにならない>

ドクツルタケ  Cさんは,採ってきた数種類のきのこを少し試食し,数時間たってもなんともなかったので,その日の夕方仲間を呼んできのこ鍋を囲みました。夜遅くなってから,この鍋のきのこを食べた人が次々に下痢と嘔吐を訴え,翌日入院しました。

 事故が起きた鍋の中身を調べたところ,ドクツルタケのものと思われる胞子が検出されました。ドクツルタケ(写真)は世界でも屈指の猛毒菌で,患者の容体が心配されましたが,幸い死者は出なかったようです。

 この事例では,試食をしてしばらく様子を見ています。一見,石橋を叩いて渡るような慎重な行為に思えますが,きのこの場合,この試食というのは,たいへん無謀でアテにもならない方法なのです。

 まず,ドクツルタケのような猛毒菌の場合,1本が大人一人の致死量ですから,試食であの世行きということもありえます。

 また,試食で恐る恐る食べる量と本番で食べる量は違います。中毒症状の大きさは,体に入る毒の量で決まりますから,毒性の弱いきのこでは,試食で少しばかり食べたときにはなんともなくても,腹いっぱい食べれば中毒する可能性はずっと高まります。

 一番肝心なのは,毒きのこの種類によって,食べてから症状が現われるまでの時間が異なることです。最も中毒件数の多いクサウラベニタケは数十分ですが,ドクツルタケでは10~20時間,ドクササコでは4~5日もたってから症状が現われるといわれています。 つまり,今回の試食では,たとえ中毒を起こすほどの量を食べていたとしても,本番の鍋をつつく時点で,まだ症状は現われていなかったことが考えられます。

 野生のきのこは痛みやすいので,試食の結果を何日も待っているわけにはいきませんから,地道に種名を調べて確実なものだけを食べる方が結局得策ということです。

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