ホーム > 茨城で暮らす > 環境・自然 > 環境政策 > 県計画・プラン > 第3次茨城県環境基本計画(第1章)

ここから本文です。

更新日:2016年4月1日

第3次茨城県環境基本計画(第1章)

第1章計画策定の基本的事項

第1節計画策定の背景

本県では,深刻かつ複雑化した環境問題に適切に対応し,良好な環境を次の世代に引き継いでいくため,平成8年6月に「茨城県環境基本条例」を制定しました。平成9年3月には,この条例に基づき「茨城県環境基本計画」(計画期間:平成8~17年度)を策定し,環境の保全と創造のための施策を,総合的かつ計画的に推進してきました。

その後,京都議定書の採択等による地球温暖化対策の進展やリサイクル関連法の整備,ダイオキシン類等化学物質管理の推進など,社会情勢の変化に対応するため平成15年3月に同計画を見直し,「茨城県環境基本計画(改定)」(以下「前計画」という。)(計画期間:平成15~24年度)として,運用してきました。

この間,国では,地球温暖化対策として「温室効果ガス排出量を平成2年(1990年)比で平成32年(2020年)までに25%削減」という国際公約と,その実現に向けた様々な取組がなされました。また,生物多様性についても,平成20年に制定された「生物多様性基本法」やこれに基づき策定された生物多様性国家戦略,平成22年に日本で開催されたCOP10などを契機に,生物の多様性の保全とその持続可能な利用を見据えた社会の実現のための施策の充実・強化が進められてきたところです。

このような中,平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震では多くの県民が被災したことに加え,東京電力福島第一原子力発電所事故の発生は,電力不足による経済活動の停滞や放射性物質による環境汚染など新たな環境問題を引き起こしました。その一方で,こうした震災を契機として,太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーや節電・省エネルギーなどの普及が加速され,環境分野における技術革新による環境配慮型の経済発展を目指すグリーン・イノベーションを推進する動きが一層高まることとなりました。

また,前計画が平成24年度に目標年次を迎えることから,これまでの成果や課題を検証するとともに,この計画の上位計画にあたる「茨城県総合計画(改定)」(以下「県総合計画」という。)を平成24年3月に改定したことや,国においても同年4月に「第四次環境基本計画」が閣議決定されたことから,こうした10年間の社会情勢の変化や,東日本大震災により生じた状況等も踏まえ,環境に係る次の10年の将来像とその具体的施策を掲げた「第3次茨城県環境基本計画」(以下「本計画」という。)を策定しました。

第2節計画策定の基本的考え方

これまで,前計画において設定した,県の目指す環境の将来像と,それを達成するための3つの基本目標に基づき,環境の保全と創造のための施策を,10年にわたり,総合的かつ計画的に推進してきました。

この間,二酸化いおうなどの大気質については全ての測定局で環境基準を達成するなど環境の保全が図られましたが,一方で,温室効果ガスの一層の削減や湖沼の水質改善など依然として課題が山積していることから,引き続き主要な施策として環境保全の取組の強化を図る必要があります。

また,東日本大震災がもたらした今日の状況やグリーン・イノベーションを通じた持続可能な社会づくりなど,次に掲げる近年の国内外における環境を取り巻く大きな変化等を踏まえ,長期的な展望に立った本県の環境政策の方向性を提示することとします。

地球温暖化対策

「温室効果ガスの排出量を平成2年(1990年)比で平成32年(2020年)までに25%削減する」との国の中期目標(閣議決定)を踏まえ,平成23年4月に県地球温暖化対策実行計画を策定しましたが,同年3月に発生した東日本大震災や福島第一原子力発電所の事故を受け,国がエネルギー・環境政策の見直しを進めていることから,県では,これらも踏まえた地球温暖化対策を講じます。なお,平成24年4月に閣議決定された第四次環境基本計画において,国では,平成62年(2050年)までに温室効果ガス排出量を80%削減することを目指すとしています。

地域環境保全対策

大気質や水質のほとんどの項目で環境基準を達成していますが,光化学オキシダント濃度や河川・湖沼におけるCOD等一部の項目で環境基準を達成できていない状況にあり,自動車騒音についても,環境基準が一部未達成となっています。これらの問題の解消に向けて対策を強化するとともに,特に大気中の微小粒子状物質(PM2.5)に新たに環境基準が制定されたことから,微小粒子状物質についても対応を講じます。

湖沼環境保全対策

森林湖沼環境税を活用した高度処理型浄化槽の普及などにより,陸域からの汚濁負荷量の削減に努めていますが,湖内のCODや流入河川の窒素やりんなどは,依然として高い濃度で推移しています。

水質浄化対策を効果的に行うため,河川・湖沼の水質データを引き続き収集・分析し,汚濁機構の解明をさらに進めるとともに,霞ヶ浦(西浦・北浦・常陸利根川)に係る湖沼水質保全計画をはじめ,涸沼や牛久沼の水質保全計画など個別計画に基づき,各種施策を積極的に推進します。

資源の有効利用と廃棄物の適正処理

各種リサイクル法の推進により,一般廃棄物の排出量や最終処分量は減少傾向にありますが,再生利用率は全国値を下回ることから,引き続き「いばらきゼロエミッション」の推進を図るため,県廃棄物処理計画や国の循環型社会形成推進基本計画に基づき,各種施策を展開します。

生物多様性

茨城県希少野生動植物保護指針や茨城県鳥獣保護事業計画などに基づき,生物多様性の保全を図ってきましたが,里山の手入れ不足や土地の改変,外来生物の定着や気候変動などによる生態系への影響が懸念されており,総合的な保全対策が必要となっています。生物多様性基本法や平成24年9月に閣議決定された生物多様性国家戦略2012-2020を踏まえ,本県における生物多様性地域戦略を新たに策定し,多様な主体と連携・協働しながら生物多様性の保全に向けた各種施策を推進します。

環境教育・環境学習

様々な分野にわたる環境問題を解決するためには,県民をはじめとする各主体が協力・連携しながら環境保全の取組を進める必要があることから,子どもから大人までライフステージに応じた環境教育の推進を図っています。これらの施策に加え,体験活動の機会の提供,協働取組の仕組みづくりなど,平成23年に改正された環境教育等促進法を踏まえた施策を推進します。

グリーン・イノベーション

国の第四次環境基本計画では,持続可能な社会の実現のためには環境配慮型の経済活動を進め,それによって経済発展を実現し,社会の在り方に変革をもたらす,いわゆる「グリーン・イノベーション」の推進が重要であるとしています。

このため,県においても,産学官の連携を強化し,環境保全型技術の開発や環境産業の育成を図るなど国の動向を踏まえ,各種施策を推進します。

東日本大震災後の対応

東日本大震災により発生した膨大な量の災害廃棄物を迅速かつ適正に処理することに加えて,事故由来放射性物質による環境汚染など様々な環境リスクが明らかになったことから,モニタリング等監視体制の強化を図るとともに,自然災害など大規模災害の発生を想定した環境リスク管理の仕組みについても検討を行います。

第3節計画の性格と役割

  • 本計画は,県環境基本条例第9条に定める,良好な環境の保全と創造に関する基本的な計画として,同条例の基本理念を受け,県民,民間団体,事業者及び行政が各々の役割分担と協力のもと,豊かな環境を保全・創造し,次の世代へ継承していくため,長期的な目標,施策の大網,施策の推進方策等を明らかにするものです。
  • 本計画は,県総合計画の部門計画として位置づけられ,県総合計画の目標に掲げた「住みよいいばらき」の将来像の一つである「豊かな自然を守り,環境と調和した生活を送ることができる県」の実現に向けて,環境の保全と創造に関する施策を総合的・計画的に推進するものです。
  • 本計画は,本県における環境の保全と創造に関する施策の基本的な方向を示すものであり,県における環境の保全と創造に関する各種個別計画や施策は,本計画に基づいて策定・実施されます。また,県環境基本条例第10条第2項に基づき,環境に影響を及ぼす各種個別計画や施策については,本計画と整合を図り,環境への負荷の低減を図るよう策定・実施されます。
  • 本計画は,行政としての取組に加え,県民や民間団体,事業者など各主体を計画の目標の実現や推進に関わる主体として位置づけ,各主体の役割や責務,期待される取組の方向を示します。

第4節各主体の役割

環境問題の解決

今日の環境問題の解決には,社会を構成する全ての主体が,自らの日常的な活動に環境が深く関わっていることを認識し,自主的かつ積極的な取組を進めることが重要です。

本県の環境を保全・創造し,豊かな環境を将来へと継承するためには,県のみならず,地域づくりに関わる全ての主体が,それぞれの責任と役割を果たしつつ,互いの連携・協力のもと,地域における深刻化・複雑化する環境問題の解決に努める必要があります。

本計画では,県のほか,県民,民間団体,事業者及び市町村も計画に関わる主体として位置づけ,各主体に期待される役割や取組について明らかにします。

県民の役割

今日の環境問題の多くは,県民一人ひとりの日常生活に起因する環境への負荷の増大が要因の一つと言われています。このため,県民一人ひとりが自らの日常生活と環境との関わりについてより理解を深め,環境への影響に配慮した生活様式に見直すことが大切です。

例えば,ごみの発生を抑制し,適切に分別して出す,炊事や洗濯の節水を心がける,冷暖房の適切な温度設定を行う,また,自動車の利用を控え公共交通機関を利用するなどといった省エネルギー・省資源活動に取り組むほか,身近な自然に関心を持ち,環境の保全を行うなど,より積極的な活動が求められています。これらの取組によって,環境への負荷が低減され,このような活動や意識が周囲に広がることで,さらなる相乗効果が生みだされていくことが期待されます。

また,県民は地域の環境を担う重要な主体として,民間団体や事業者,市町村,県といった各主体との協力・連携のもと,地域における清掃活動やリサイクル活動などの環境保全活動の場へ積極的に参加することで,より一層の地域環境の保全が図られることが期待されます。

民間団体の役割

県民や事業者等により組織された環境保全活動を目的とする民間団体は,資源回収や緑化運動,動植物の保護,環境教育・環境学習など幅広い活動に主体的・組織的に取り組み,地域における環境の保全と創造のための活動を積極的に推進するとともに,各主体の協力・連携の調整役として,その役割はますます重要になっています。

地域を担う多様な主体と行政が協働して公共サービスを提供する「新しい公共」の考え方なども踏まえ,その担い手として,民間団体が活動分野をさらに拡げ,環境保全運動の推進母体として,行政と互いに連携・協働して地域の深刻化かつ複雑化する環境問題の解決に努めることが期待されます。

また,環境保全活動を目的としない民間団体においても,環境分野により関心を持ち積極的な活動がなされることが期待されます。

事業者の役割

事業者は,ISO14001,本県独自の簡易な環境マネジメントシステムである「茨城エコ事業所登録制度」等を導入するなどして,事業活動に起因する公害の防止や資源・エネルギーの効率的利用,環境配慮型製品の購入など,環境の負荷の低減に向けて自主的かつ積極的に取り組むことが求められています。

また,環境保全のための新たな技術の開発や環境配慮型商品の生産・販売,環境保全サービスの提供などにより,環境と調和した持続可能な事業活動を進めることが大切です。

さらには,事業者も地域社会の一員として,県民,民間団体,市町村及び県との協力・連携を図りながら,地域における環境の保全と創造に向けた取組を積極的に推進することが期待されます。

市町村の役割

市町村は,最も身近な行政機関として,住民,民間団体及び事業者と日常的に深い関わりをもっているとともに,環境の保全と創造に向けた取組は地域特性に応じた展開が多いことから,地域における環境保全を進めるうえで重要な役割を担っています。

このため,住民,民間団体,事業者及び県との協力・連携のもと,地域における環境保全への取組の目標・方向等を設定・提示し,各種制度等の基盤づくりや各主体の行動の促進等の施策の展開を図るとともに,市町村立学校や関係機関,団体等による地域の教育活動全体を通じて,環境教育を計画的に推進することが求められています。

また市町村は,住民等各主体が取り組む環境保全活動や各主体間の連携を促進するなどして,地域における環境保全活動の担い手づくりに取り組むことも期待されます。

さらには,市町村自らも,事業活動に伴う省エネルギー・省資源活動の実施や環境配慮製品の購入など,環境の保全と創造に向け,率先して取り組むことが期待されます。

県の役割

県は,本計画の基本目標の実現に向けて,環境の保全と創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進します。

県民,民間団体,事業者,市町村,近隣県,国等と連携を図り,各主体が自主的かつ積極的に良好な環境の保全と創造の取組に参加できるよう,役割や取組の方向などを明らかにします。

また,各主体のもつ技術・知識・ノウハウ等を収集・活用する仕組みの整備,各主体間のネットワーク構築などを図り,総合的に環境保全対策を推進するとともに,県民や事業者等の自主的かつ積極的な実践行動を促進するための各種の制度づくりや社会資本の整備,環境情報の提供,環境教育,普及啓発など,環境の保全と創造に関する活動の基盤づくりを行います。

さらには,県自らも,事業活動に伴う省エネルギー・省資源活動の実施や環境配慮製品の購入など,環境の保全と創造に向けた取組を率先して実行します。

第6節計画の期間

本計画では,平成25年度を初年度として,今後10年間(平成34(2022)年度まで)の施策の方向を明らかにします。

02

このページに関するお問い合わせ

生活環境部環境政策課環境企画

茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-2933

FAX番号:029-301-2949

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

質問:このページの情報は役に立ちましたか?

質問:このページは見つけやすかったですか?