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更新日:2019年12月9日
下水管を通って下水処理場に流入した汚水は,以下の方法により浄化されます。
流入下水を活性汚泥と混合し,空気を吹き込む(曝気する)ことにより,有機物などの下水中の汚れを処理する方式です。
曝気が終わった下水は,活性汚泥と混合した状態で後段の最終沈殿池へ移り,固液分離(沈殿処理)によって活性汚泥と処理された水に分けられます。
この処理方式は下水処理において最も一般的な処理方式であり,多くの下水処理場で採用されています。
活性汚泥法に凝集剤(ポリ塩化アルミニウムやポリ硫酸第二鉄など)を添加して下水を処理する方式です。活性汚泥の沈降性の向上に加えて,りんの除去に効果があり,以下のような反応で下水中のりん酸態りんを凝集,沈殿させて除去します。
(りんの除去反応)
M3+ + PO43-→MPO4↓
M:凝集剤中の金属イオン(Al,Fe)
生物学的に窒素を除去するために,生物反応槽を無酸素槽(脱窒槽),好気槽(硝化槽)の順に配置し,好気槽の硝化混合液の一部を無酸素槽へ循環する処理方式です。
無酸素槽では攪拌のみを行い,好気槽では曝気を行います。下水中の有機態窒素やアンモニア性窒素は,好気槽において硝化菌の働きで硝化され硝酸性窒素に変化しています。さらにこの硝酸性窒素は活性汚泥混合液として無酸素槽に循環すると脱窒菌の働きで脱窒され窒素ガスに変化し,下水中から空気中に除去されます。
生物学的に窒素,りんを除去するために,生物反応槽を嫌気槽,無酸素槽,好気槽の順に配置し,好気槽の硝化混合液の一部を無酸素槽へ循環する処理方式です。
嫌気槽及び無酸素槽では攪拌のみを行い,好気槽では曝気を行います。窒素除去の原理は上述の循環式硝化脱窒法と同じですが,前段に嫌気槽を設けることにより,りんも同時に除去できる利点があります。嫌気槽では活性汚泥中の微生物からりん酸が吐き出され,無酸素槽と好気槽では吐き出した以上のりん酸が取り込まれます。
りん酸を多く取り込んだ活性汚泥を余剰汚泥として系外へ引き抜くことにより,下水中のりんを除去することができます。
(窒素の除去反応)
硝化 NH4+ + (3/2)O2 → NO2- + H2O + 2H+
NO2- + (1/2)O2 → NO3-
脱窒:2NO3- + 5H2 →N2 + 2OH- + 4H2O
生物学的に窒素,りんを除去するために,生物反応槽を嫌気槽,第一無酸素槽,好気槽,第二無酸素槽,再曝気槽の順に配置しています。好気槽に担体を投入して曝気することにより効率的に有機物の除去及び硝化を行い,また同時に好気槽から第一無酸素槽に硝化液を循環して脱窒させています。
なお,脱窒反応には水素が必要になりますが,霞ケ浦浄化センターにおいては,有機物が不足する場合や,冬季の低水温時など脱窒の活性が低い場合には水素供与体としてメタノールを添加し,脱窒を促進させます。
Bardenpho法は,第一無酸素槽から再曝気槽までの4槽で構成された処理方式をいい,これに嫌気槽を加えて,りんの生物処理も可能にした方式を修正Bardenpho法と称しています。
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