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平成25年度 第1回霞ヶ浦自然観察会 春の里山で豊かな生態系の生き物観察

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春の里山で豊かな生態系の生き物観察

 5月18日(土),平成25年度霞ケ浦環境科学センター主催,第1回霞ヶ浦自然観察会を宍塚の里山で行いました。募集開始から2週間ほどで予定をオーバーする応募があり,宍塚の里山の知名度と関心の高さを改めて感じました。

当日は好天に恵まれ,総勢37名で宍塚に向かいました。参加された方の半数以上が今回初めての宍塚とのこと。「ずっと行きたいと思っていたがアクセスの仕方がわからなかったので,今回は行く機会が出来て良かった」 との声が多くありました。

観察会駐車場では、宍塚の自然と歴史の会の及川理事長,田中理事と合流し,及川理事長からいきものの観察の仕方と注意事項をご説明いただき、いざ里山に向かいました。

午前は,田んぼの周りと草原での生き物探し。こどもの参加者は早速、ザリガニやドジョウ,ヨシノボリ,シュレーゲルアオガエルなどを見つけて大興奮。今では珍しい手押しの井戸も長蛇の列ができました。クルミの木の下では,クルミのみを割るのに夢中に。草原では,栄巣していたコジュケイが目の前で飛び立つハプニングも!コジュケイには迷惑だったでしょうが,その巣も観察することができ,またジャコウアゲハやケラなどたくさんの生き物が見つかりました。

午後は,宍塚大池に移動して,生物多様性と外来生物の問題について学習。及川理事長が仕掛けていた定置網を揚げてくださり,大量のブルーギルと2匹のカムルチー,それからコイ,ギンブナ,ゲンゴロウブナ各1匹を観察。ブルーギルを使って,解剖によるオス,メスの見分け方なども教えて頂き,子供たちは興味深く説明を聞いていました。

今回参加した子供たちは,小学校低学年が多く,生物多様性と外来生物の問題について正しく理解できるか心配でしたが,及川理事長が丁寧にご説明して下さり,参加者全員理解できたようでした。宍塚の自然と歴史の観察会では外来生物については堆肥として無駄にせず,有効に利用しているとのことです。

最後には,とても長い産卵管を持つウマノオバチも見つかり,参加者全員びっくり。カミキリムシの幼虫の穴に産卵管を伸ばし,幼虫に卵を産み付けるとのことですが,進化の仕組みに驚くばかりでした。

帰りの車中では,参加された方にアンケートを書いてもらいましたが,子供たちは「大変楽しかった」に印をつけて下さり,充実した観察会になったことが実感できました。

宍塚大池から流れる水は田んぼに水を供給したあと備前川にそそぎ,最終的には霞ヶ浦へ繋がっていること,東京都心から筑波山の間にある最大の里山で,多様な生物相が見られること, 霞ヶ浦と筑波山の中間地点として利用する鳥類や,飛翔昆虫などの生物も多く,霞ヶ浦が果たす役割についても再認識することができました。


観察会の注意事項と生き物観察のポイントを聞きます


熱心に耳を傾ける参加者
たくさん生き物見つかるかな?

 


いざ,里山に足を踏み入れます


何が採れたかな?

 


採れた生き物を熱心に観察
目指せ,生物博士!


草原でも生き物を探します

 


秘密兵器でハシリグモの観察


今では珍しい手押しの井戸

 


くるみ割りに夢中!


自然の中で食べる昼食は美味しいです。

 


大池で生物多様性についてお勉強
みんな分かったかな??


ため池保全の重要性を説明いただきました。

 


帰路に着く間際には珍しい
ウマノオバチが姿を見せてくれました。