トップページ > イベント情報 > イベント結果(平成25年10月から12月まで) >平成25年度 第6回霞ヶ浦自然観察会
前日の現地下見で、観察地の河川の水位が平常まで下がっていることを確認し、当日も曇 り空ながら、一度も雨に降られることもなく無事に観察会を行うことができました。今回の 観察地は、前々回の恋瀬川源流域の観察会から下流に下った中流域で、前回の霞ヶ浦本湖で の観察会と併せ、霞ヶ浦源流から本湖までの流域の変化を感じとってもらうことに主眼をお きました。
朝日トンネルの開通により、予定よりかなり早く9 時40 分に観察地に到着しました。注 意事項を説明したあと、10 時より生き物の採取を開始しました。
開始後すぐに、多数のカワムツを筆頭にした魚類をはじめ、タイコウチなどの水生昆虫、 サワガニなどの甲殻類やカワニナなどの貝類が次々と見つかりました。水温は18℃と低め でしたが、いろいろな生き物が次々と見つかるため、参加者のみなさんは時間を忘れて採取 していました。11 時からいったん捕まえた生き物の観察と、あわせてCOD のパックテス トと透視度計による川の調査を行いました。透視度は50cm 以上(おそらく70cm くらい) と澄んだ水でした。COD は5mg/L で霞ヶ浦の8mg/L よりは低い値でしたが、前回の渓流 よりは高い数値であること、それは周りに田畑があり、家も建っているため、水の中に渓流 域より多く有機物が含まれていること。また透視度が高ければ、COD の値が低いとは限ら ない(河川は流れがあり、植物プランクトンは生育出来ないため透視度は上がる)などの勉 強をしました。それでも、きれいな河川で見られるサワガニやカワニナが見られ、ある程度 の良好な環境を保っていることがわかりました。またセンターパートナーの方から植物につ いての説明をして頂きました。
11時45分から12時45分まで昼食を取ったあと、午後は去年の観察会で見られた生き 物のうち、まだ今回見つかっていない生き物を重点的に探しました。参加したみなさんの熱 意が強く、まもなく、それらの生き物が見つかり、その観察を行いました。13 時50 分に現 地を出発し、14 時40 分に全員、怪我もなくセンターに到着し、解散となりました。 参加者の方のなかには、観察地では見られなかった幻の水生昆虫になりつつあるタガメや ゲンゴロウを見るために早速、展示室に直行する姿が見られました。
今回の自然観察会でも魚類を中心とした生き物を中心にCODや透視度などの手法も加え て、総合的に霞ヶ浦流入域の水環境をとらえることに主眼を置いて実施しました。
カワムツ、ヌマチチブ、ヨシノボリ、ドジョウ
トウキョウダルマガエル、アズマヒキガエル、ニホンアカガエル
サワガニ、スジエビ、アメリカザリガニ
カワニナ、シジミ(マシジミ?)
ミズカマキリ、コオイムシ、タイコウチ、ハグロトンボ(ヤゴ)、コオニヤンマ (ヤゴ)、ヤゴ(ヤンマ系?)、ガガンボ幼虫
アキアカネ、ノシメトンボ
ミゾソバ、ジュズ、ヨシ、カナムグラ、ヤナギタデ
さで網、四つ手網、いろんな道具で採取開始
タイコウチ
透視度で川の水を観察
ミゾソバの説明に聞き入ります
採取した生き物観察
CODを測定