ホーム > 広報・お知らせ > 広報 > いばらきもの知り博士 > いばらきもの知り博士情報一覧 > 情報052:日本一に輝いた龍ケ崎市の新名物B級グルメ『龍ケ崎コロッケ』
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更新日:2015年3月25日
日本一のコロッケは『まいん』が起源
Yahoo!JAPAN特集による、第2回『ご当地メシ決定戦!2014』で日本一の栄冠を手にした龍ケ崎市の新名物が、龍ケ崎コロッケ。茨城県大会、関東大会で優勝を果たし、その勢いさながらに全国1位の栄冠を獲得しました。
しかし、茨城県龍ケ崎市とコロッケの組み合わせに「なぜコロッケ?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。どのようにしてコロッケが龍ケ崎市の新名物となったのか、そして日本一に輝くに至った経緯というものを紐解いていきましょう。
話は15年前に遡ります。平成12年6月、中心市街地活性化策として全国でも珍しい公立のまんが図書館『市街地活力センターまいん』が、龍ケ崎市中心部に開設されました。『まいん』とは、まんがの「ま」とインターネットの「いん」です。このニックネームは「Mine(私のもの)」という意味も込められています。平日で500人、土日には800人と、多くの人々、とりわけ子ども達が集まるため、「大人になっても思い出に残るようなものを食べてもらいたい」の想いから、龍ケ崎市商工会女性部が中心になり、地元の特産物を盛り込んだオリジナルコロッケのまいんコロッケづくりが始まったのです。
商工会女性部の尽力で誕生した、まいんコロッケ
「本当に試行錯誤を繰り返しましたね。ラードを使わないことで、揚げ物だけどしつこくなく味飽きしないサッパリしたコロッケを目指しました。子ども達を含め、召し上がってくださる方の心を掴んで離さない。そういう優しい味わいのコロッケをこれからもつくり続けたいです。年配の女性が元気に活動できる場として、まいんコロッケづくりを発信していけたらと思っています。注目されて市外から若い人が食べに来てくれれば街の活性化にもなる。まいんコロッケを通して、たくさんの人々に、もっともっと龍ケ崎市の良いところを知ってもらいたいんです」
そう語るのは、龍ケ崎市商工会女性部代表の吉田京子さん。立役者となって、まいんコロッケを誕生させた中心人物です。龍ケ崎市は、新名物としてコロッケをアピールしていこうとの考えに基づきスタートした活動ですが、2年目になって、その動きは拡大。街おこしを目的に、コロッケクラブ龍ケ崎が発足され、肉屋、中華料理店、蕎麦屋、レストランなどの店等が加盟店となり、コロッケ開発・店舗での販売に着手しました。参加店は、最盛期で26店舗にも及んだと言います。
2つの明確なルールと、3コロ協定とは?
『ご当地メシ決定戦!2014』で日本一を獲得した米粉を使ったクリームコロッケの明確なルールを、龍ケ崎市市民生活部商工観光課の大竹昇さん……通称・コロッケ課長に教えていただこう。「地元コシヒカリの米粉と茨城県産のレンコンを使用すること。この2点が大枠のルールです。この、2つのルールを守り、各加盟店では舞茸、ごぼうなどの野菜も取り入れ、オリジナリティをだしています。やはり、ヘルシーで飽きの来ない味わいという部分を重視していますから」。
当初、街おこしのユニークな試みとして、国営放送でもたびたび取り上げられたこともあり、まいんコロッケ、およびコロッケクラブ龍ケ崎は、一時、大きな注目を集めました。しかし時の流れと共に、残念ながら勢いは弱まり、加盟店も減少していったのです。そんな状況を打破すべく、コロッケクラブ龍ケ崎では、『ご当地メシ決定戦!2014』への参戦を決断。やはりコロッケで街おこしを展開する静岡県の三島市、富山県の高岡市とも、志を同じくするとの意味合いで、平成21年に『3コロ協定』という強い協力関係も締結しており、そういった諸々の県内外のバックアップ体制もあり、堂々の日本一を果たした龍ケ崎市のコロッケなのです。
市長も親方も駆けつけた大盛況のコロッケコンテスト
取材に訪れたこの日は、平成27年2月1日。第163回まいんバザール内で『我が家のオリジナルコロッケ自慢』コンテストが開催された日です。龍ケ崎市のコロッケが日本一となった勢いも相まって、会場は大盛況。多くの関係者も審査員などの形で出席しており、たくさんの興味深い話を聞くことができました。平成26年から、龍ケ崎市ふるさと大使を務め、この日もコンテスト審査員として大活躍した式秀親方からも、貴重なお話を伺うことができたのです。
「コンテストへ出場された一般の方々によるコロッケは、どれもアイデア・コンセプトが独創的で、なおかつ美味しかったですねえ。やはり味わいに人柄のようなものが滲み出て、たいへん興味深かったです。龍ケ崎市のコロッケが日本一になったことは嬉しい。日本一になる前もなってからも部屋に差し入れいただいている馴染み深い味ですから。このたび、日本一に輝いたのにあやかり、式秀部屋も日本一の部屋になることを目指したいですね。この街がさらに有名になり、パワースポットになっていけるように、私たちも微力ながら役に立てればと思います」。
龍ケ崎市の中山一生市長からも言葉を頂戴しました。「日本一のコロッケに輝いたことで、本日のコンテストも大盛況。15年前のまいんコロッケから始まった継続の力が素晴らしい結果を残した。そう感じています。これからも日本一のコロッケをきっかけに、ムーブメントが続き、龍ケ崎市の名前を皆さんに言い続けてもらえるよう、市としても応援していきます」
コロッケクラブ龍ケ崎を中心とした一致団結の想い
最後に、コロッケクラブ龍ケ崎の飯島進会長にYahoo!JAPAN特集『ご当地メシ決定戦!2014』の振り返りを中心に、今後の展望も含め、想いを語っていただきましょう。
「日本一を目指し、いろいろな研究、改良を重ねました。その中で、ジャガイモを地元で年間供給することができないことを逆手に取って、じゃあ、ここで年間供給できるものは何かと追求したら、美味しい米があるじゃないかと。米粉でクリームコロッケがヘルシーだから最適との事実に辿り着いたんです。いろいろ具材も試し、レンコンのシャキシャキ感が合うこともわかりました。
2013年の11月にはイベント販売にこぎ着け、好評を得ることができたんです。年が明け、『ご当地メシ決定戦!2014』が開催されることを知り、参加を決断。出るからには日本一を狙おうと、本当に様々な方々にご協力をいただくことができました。おかげで、多くの強いライバル相手に勝つことができ、日本一の夢が叶ったんです。『龍ケ崎市の米粉を使った龍ケ崎コロッケ』。この栄光をきっかけに、龍ケ崎市、ひいては茨城県の良さを、よりアピールしていけたらと思います。
現在、私たちの思い描いている大きな夢としては、2020年の東京オリンピックで日本へ来てくださる方々に対し、龍ケ崎市のコロッケでおもてなしをしたい。外国人選手にも日本一のコロッケを召し上がっていただき、競技で活躍してもらえたら。そんな風に考えています」。
取材協力
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