令和元年 土木企業委員会 調査結果

 令和元年の土木企業委員会(島田幸三委員長)の重点審査テーマは「災害に強い県土づくり」です。
 本委員会では,この審査テーマに対して県が取り組むべき施策について検討するとともに,その他所管事項についての調査等も行ってまいります。

 以下,調査の概要につきまして,ご報告いたします。
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【令和元年11月8日(金曜日)】

<広域公園 偕楽園公園 都市計画公園事業(水戸市)>

 都市計画決定されている偕楽園公園は約64haですが,千波湖周辺の公園や緑地等300haを総称して偕楽園公園と呼ばれております。偕楽園公園は,昭和43年から整備を進めております。
 今年度は,偕楽園本園の有料化(令和元年11月1日施行)に伴う料金所の設置工事を実施するとともに,板塀の改修工事,歩きやすい園路の改修やライトアップ施設整備などを実施しております。
 本事業の整備状況について,水戸土木事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。

説明を受ける委員の様子 説明を受ける委員の様子

<台風19号による被災状況(水戸市)>

 台風19号は,10月12日に日本に上陸し,関東地方でも記録的な大雨となり,各地に甚大な被害をもたらしました。
 本県を流れる那珂川や支流の藤井川においても堤防が決壊し,広大な範囲で浸水被害が生じました。
 水戸市飯富町周辺においては,常磐自動車道水戸北スマートインタチェンジや国道123号など主要幹線道路も冠水しました。
 台風19号による被災状況について,水戸土木事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。

説明を受ける委員の様子

<茨城空港アクセス道路整備事業(小美玉市)>

本路線は,常磐自動車道石岡小美玉スマートインターチェンジと茨城空港をほぼ直線で結ぶ道路であり,常磐自動車道と茨城空港のアクセス性の向上を目的とし,県と小美玉市が連携して整備を進めております。
 令和元年9月21日には,石岡小美玉スマートインターチェンジから国道6号までの約3kmと小美玉市竹原中郷から三箇までの約1.2kmが開通しました。
 本路線の整備状況について,水戸土木事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。

説明を受ける委員の様子

<県道大竹鉾田線バイパス事業(鉾田市)>

本路線は,鉾田市の市街地と国道51号を結ぶ路線であり,円滑な交通確保や鹿島灘海浜公園へのアクセス性向上を目的として計画された延長4.7kmの道路です。
 エコパーク鉾田(汚泥再生処理センター)入口までの420mについて,令和2年5月の開通を目指して工事を進めております。
 本路線の整備状況について,鉾田工事事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。

説明を受ける委員の様子 説明を受ける委員の様子

【令和元年10月10日(木曜日)】

<鹿島海岸 津波高潮対策事業(角折地区)(鹿嶋市)>

 鹿島海岸は,東日本大震災で津波が堤防を越えて背後地が浸水するなどの大きな被害が発生しました。鹿島海岸では,背後地の安全確保を図るため,堤防嵩上げ工事などを行っております。
 本事業の整備状況について,潮来土木事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。

説明を受ける委員の様子 現地調査を行う委員の様子

<都市計画道路 宮中佐田線整備事業(鹿嶋市)>

 本路線は,鹿嶋市の中心市街地を南北に縦断し,国道51号や国道124号などの広域幹線道路を結ぶ都市計画道路であり,鹿嶋市内における交通の円滑化や地域の連携強化,さらには災害時における緊急輸送道路としても重要な路線となっております。平成24年度から復興予算を活用して重点的に整備を進めております。
 本路線の整備状況について,潮来土木事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。

説明を受ける委員の様子

<主要地方道 土浦竜ケ崎線バイパス整備事業(阿見町)>

 本路線は,土浦市から龍ケ崎市までの県南地域を南北に縦断する幹線道路であり,災害時における緊急輸送道路にも指定されており,重要な路線となっております。
 このうち,圏央道牛久阿見インターチェンジへのアクセス強化のほか,周辺道路の渋滞緩和を図るため阿見町実穀から牛久市結束町までの約5.4kmのバイパスを計画し,平成8年度より整備を進めております。
 本路線の整備状況について,竜ケ崎工事事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。

説明を受ける委員の様子

<国道294号 白山拡幅(取手市)>

 本路線は,千葉県柏市から筑西市を経由して福島県会津若松市を結ぶ重要な幹線道路です。国道4号と国道6号の中間に位置し,常磐自動車道開通後の住宅開発に伴う交通量の急激な増加により,慢性的な交通渋滞が発生していたことから,拡幅工事(4車線化)に着手しました。
 本路線の整備状況について,竜ケ崎工事事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。

説明を受ける委員の様子

<主要地方道 野田牛久線 道路拡幅事業(守谷市)>

 本路線は,千葉県野田市から守谷市を経由して牛久市までの,県南地域を東西に横断する重要な幹線道路です。都市軸道路開通に伴う交通量の増加に対する道路改良,また大野小学校の通学路になっていることから,歩道未整備区間の解消を目的として,常磐自動車道から大野小学校までの約540m区間について,平成6年度から事業に着手しております。
 本路線の整備状況について,竜ケ崎工事事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。

現地調査を行う委員の様子

【令和元年8月9日(金曜日)】

<国道354号土浦バイパス整備事業(土浦市)>

 本路線は県南地域と鹿行地域を結ぶ幹線道路であり,バイパス整備により土浦市内における交通混雑の緩和及び常磐自動車道の土浦北IC,国道6号へのアクセスの向上が期待されます。
 これまでに,木田余跨線橋東交差点からおおつ野団地入口までの延長約2.9kmの整備が完了しており,残りの区間である木田余跨線橋東交差点から若松町交差点までの延長約2.4kmの整備を進めています。
 本事業の整備状況について,土浦土木事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。

説明を受ける委員の様子

 <新しい高度浄水処理技術の導入(土浦市)>

 霞ヶ浦浄水場では,原水の水質改善が進んでいないことやかび臭などの水質基準項目が追加されたこと等により,浄水処理費用が年々上昇しているため,新しい高度浄水処理技術の実証実験を行い,その効果を検証してきました。
 その結果,厚生労働省の事業認可を取得し,平成30年度から施設の実施設計を行い,本年度から建設工事に着手する予定です。
 本事業の整備状況について,県南水道事務所から説明を受け,現地調査を実施しました。

説明を受ける委員の様子

<一級河川向堀川河川改修事業(古河市)>

 一級河川向堀川は,栃木県野木町の平地に源を発し,古河市前林で利根川に合流する指定区間延長約8.0km,流域面積約27.4平方kmの河川です。
 昭和47年度より着手し,平成7年度までに泉橋下流から利根川にいたるまでの区間約6.1kmが完了し,残り約1.9kmについては,古河駅東部土地区画整理事業と連携して河川改修を進めています。
 本事業の整備状況について,境工事事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。

説明を受ける委員の様子

<主要地方道筑西三和線バイパス整備事業(八千代町)>

 本路線は,筑西市の国道294号を起点とし,古河市の国道125号に至る県西地域の骨格となる広域的な幹線道路です。
 県西と県央の地域間交流や連携,企業立地の促進を図るうえで大きな役割を担う,延長約44kmの広域幹線道路を筑西幹線道路の一部として重点的に整備を進めています。
 常総工事事務所事業区間約2.1kmについては,平成24年度から事業着手し,道路改良工事や地盤改良工事,橋梁下部工事を進めています。
 本事業の整備状況について,常総工事事務所から説明を受け,現地調査を実施しました。

説明を受ける委員の様子

【県外調査(長崎県・福岡県)令和元年7月24日(水曜日)~26日(金曜日)】

<長崎市のまちづくり(長崎県長崎市)>

 国では,観光立国の実現のため,景観の優れた都市のさらなる魅力向上を図る「景観まちづくり刷新モデル地区」に長崎市を含む10都市を選定し,3年間の集中支援を行っています。
 長崎市では,景観まちづくり刷新支援事業を活用し,夜景の更なる魅力向上,観光地周辺及び周遊ルートの魅力的な空間づくり等の面的な景観整備により,観光都市の魅力を高め,交流人口の拡大を図っています。
本事業の整備状況について,説明聴取を行いました。

説明聴取を行う委員の様子

<長崎港(長崎県長崎市)>

長崎港は,長崎県の産業・文化の中心であるとともに,日本における西欧文化の発祥地です。同港では,観光船の寄港を促進するため,積極的に誘致活動を行っており,平成30年にはクルーズ船の寄港回数が全国第3位(220回)となっています。
 施設の概要等について説明聴取及び現地調査を実施しました。

現地調査を行う委員の様子 現地調査を行う委員の様子

<九州北部豪雨復興出張所(福岡県朝倉市)>

 九州北部豪雨復興出張所では,平成29年7月九州北部豪雨により甚大な被害を受けた赤谷川流域において,被災直後から二次災害防止のための河川の応急復旧,砂防事業による応急対応工事を実施しています。本格的な復旧に向けて,国による河川・砂防事業が一体となって事業を進めることを決定し,早期に地域の復旧・復興が図れるよう事業を進めています。
 被災地域での復旧・復興事業について,説明聴取及び現地調査を実施しました。

現地調査を行う委員の様子 説明聴取を行う委員の様子

<博多港(福岡県福岡市)>

 博多港は,平成30年にはクルーズ船の寄港回数が4年連続全国第1位(279回)になるなど,九州・西日本の経済活動や生活を支える国内有数の国際拠点です。博多港では,船舶の大型化やコンテナ取扱量の増加に対応するため,コンテナターミナルの拡張を図るなど,効率的で使いやすい港づくりを進めています。
 施設の概要について,説明聴取及び現地調査を実施しました。

現地調査を行う委員の様子 現地調査を行う委員の様子

<国営海の中道海浜公園(福岡県福岡市)>

 海の中道海浜公園は,国営公園として初めてPFI事業を導入し,民間の資金と経営能力,技術的能力を活用した,官民連携による長期的な管理運用を推進しています。水族館,研修宿泊施設,テニスコート等はPFI事業として管理運営事業を行っており,各施設とも利用者数が増加しています。
 海の中道海浜公園におけるPFI事業の概要等について,説明聴取及び現地調査を実施しました。

説明聴取を行う委員の様子

<海の中道奈多海水淡水化センター(福岡県福岡市)>

 福岡都市圏は今後も発展が予想され,その基礎となる水道水の安定した供給は,さらに重要度を増してくると考えられ,需要に見合う新規水源の確保が急務となっています。このような状況の中,福岡地区水道企業団では増加している水需要や頻発する渇水への対応及び筑後川水系に多くを依存する福岡都市圏の自助努力の1つとして,海水淡水化事業を行いました。
 海水淡水化事業の概要等について,説明聴取及び現地調査を実施しました。

説明聴取を行う委員の様子 現地調査を行う委員の様子

【令和元年5月10日(金曜日)】

<茨城港常陸那珂港区整備事業(ひたちなか市・東海村)>

 本港区は,首都圏の経済活動等を支援すると同時に,東京湾沿岸地域の港湾物流機能を補完する港湾です。貨物量の増加への対応や企業立地の促進,船舶利用の安全性向上を図るため,港湾施設や港湾関連用地等の整備等を進めています。
 本事業の進捗状況について,茨城港湾事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。

整備事業の概要について説明を受ける委員の様子

<都市計画道路鮎川停車場線整備事業(日立市)>

 本路線は,日立市の南北軸である現道の国道6号と国道245号を東西に結び,さらに,国の事業で進められている国道6号日立バイパスとも接続する延長850mの主要幹線道路です。
 本路線の整備により,慢性化した日立市内の著しい渋滞緩和,災害時における緊急輸送道路の機能強化,さらに,国道6号日立バイパスとの接続により新たな交通ネットワークの形成が期待されております。
 本路線の整備状況について,高萩工事事務所から説明を受け,現地調査を実施しました。

整備事業の概要について説明を受ける委員の様子

<国道461号水府里美拡幅整備事業(常陸太田市)>

 国道461号は,栃木県日光市を起点とし,本県の北部地域を横断して高萩市に至る広域的な幹線道路です。しかし,常陸太田市の上高倉町から折橋町までの区間は,大型車両の通行が困難であるとともに,乗用車もすれ違いができないほど幅員が狭小で屈曲しており,円滑な交通の支障となっております。
 これまでに,全体延長7.2kmのうち縦軸3.8kmが供用開始しており,平成29年度からは下高倉町から折橋町までの横軸3.4kmの工事に着手し,現在,(仮称)北沢トンネルの本体工事を進めており,全事業区間の早期開通を目指しています。
 本路線の進捗状況について,常陸太田工事事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。

整備事業の概要について説明を受ける委員の様子

<国道123号の整備及び那珂川大橋架替の整備事業(常陸大宮市)>

 国道123号は栃木県宇都宮市から水戸市を結ぶ広域幹線道路です。
 本路線は,通勤・通学等にも利用されており生活の基盤として大変重要な道路であるとともに,災害時には緊急輸送道路として重要な役割を担う路線ですが,常陸大宮市野口地区の区間は,幅員が狭く,屈曲しており特に那珂川大橋については,大型車の交互通行が困難な状態にあり,円滑な交通の支障となっています。
 このため,平成16年度から事業区間約1.3kmの道路整備を進めています。
 本路線の整備状況について,常陸大宮土木事務所から説明を受け,現地調査を実施しました。

整備事業の概要について説明を受ける委員の様子

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