令和7年 営業戦略農林水産委員会 調査結果
令和7年の営業戦略農林水産委員会(金子晃久委員長)の重点審査テーマは、営業戦略部関係は「国内外から選ばれる、魅力ある茨城づくりの推進」、農林水産部関係は「農林水産業の成長産業化の推進」です。
本委員会では、この審査テーマに対して県が取り組むべき施策について検討するとともに、その他所管事項についての調査等も行ってまいります。
以下、調査の概要につきまして、ご報告いたします。
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令和7年11月7日(金曜日)
御前山ビレッジ(常陸大宮市)
御前山ビレッジは、「まちグループ要建設」が手掛ける「常陸秋そば」をテーマにした複合施設です。自社栽培の有機そばを施設で製粉し、打ちたてで提供するほか、宿泊施設やサウナを併設しております。海外からのインバウンドの取り組みなどの説明を受けました。
THE BOTANICAL RESORT 林音(リンネ)(那珂市)
THE BOTANICAL RESORT 林音(リンネ)は、従来の植物園にはない、「泊まる」「食べる」「遊ぶ」などの体験を楽しめる「日本初の泊まれる体験型植物園」です。県産木材を活かした温浴施設や県産食材を使ったレストランなどリニューアル施設の説明を受けました。
県外調査(長野県・新潟県) 令和7年9月17日(水曜日)~19日(金曜日)
長野県果樹試験場(長野県須坂市)
長野県果樹試験場は、りんご、ぶどう、ももなど、長野県を代表する果樹に係る新品種の育成や安定生産技術、低コスト・省力化技術等の研究に取り組んでいます。
果樹試験場内を視察し、担当者からは県オリジナルの高級ぶどう品種である「クイーンルージュ®」や「ナガノパープル」などの育種の状況、高温耐性品種の開発や低コスト栽培技術の試験研究に係る説明を受けました。
一般社団法人農村振興センターみつけ(新潟県見附市)
近年、異常気象等の影響により、水害のリスクが増大する中、田んぼダムの取組が注目されております。一般社団法人農村振興センターみつけでは、田んぼが持つ「水を貯める」機能を活用し、大雨時には一時的に水を貯留することで、周辺地域の洪水被害を軽減する田んぼダムの取組を、全国に先駆けて実施してきました。
担当者からは、田んぼダム導入の経緯に加え、取組を継続していく上でのポイントや今後の課題等について説明を受けました。
今代司酒造株式会社(新潟県新潟市)
今代司酒造株式会社は、1767年創業の老舗酒造会社であり、年間5千人以上の海外観光客が訪れるとともに、欧米、アジア、オーストラリアへの日本酒の輸出にも取り組んでおります。
歴史ある酒蔵を見学し、担当者からは海外観光客の誘客に向けた取組や商品の海外戦略に加え、近年の米価高騰に伴う酒米への影響などについて説明を受けました。
一般社団法人佐渡観光交流機構(新潟県佐渡市)
一般社団法人佐渡観光交流機構は、佐渡島の豊かな自然や歴史・文化資源を活かし、観光振興や誘客促進、地域経済の活性化に取り組んでおり、島内の関係団体や事業者と連携しながら、観光コンテンツの磨き上げや情報発信、受入体制の強化などを一体的に進めています。
現地では、機構設立の経緯や海外からのインバウンドを含めた観光客の誘致に向けた取組、持続可能な観光を推進する上での課題などについて、事例を交えながら説明を受けました。
令和7年7月31日(木曜日)
株式会社ファーマ村いちご農園(稲敷市)
株式会社ファーマ村いちご農園は、全国規模でゴールドチェーンを展開する青果物の流通大手「株式会社ファーマインド」(本社:東京都)のグループ会社です。令和7年4月に、稲敷市の圏央道稲敷東ICの隣に約2haの栽培棟を備えた、大規模いちご農園を開設しました。
本施設では、空間を有効活用できる上下稼働式「リフティングシステム」や、ハウス内の温度を自動で調整できる「統合環境制御装置」などの最新のシステムを導入しております。
また、局所暖房と太陽光集熱パネによる省エネルギー技術の活用や、環境負荷の少ない循環型養液栽培方式を取り入れるなど、持続可能な農業を実践しております。
令和7年12月頃に出荷を予定しているいちごは、高品質と希少性を重視し、「ロイヤルクイーン」、「みくのか」、「かおり野」の3品種を栽培しています。
今回の視察では、同社の事業内容や環境に配慮した農業の取り組みについて説明を受けた後、各種の最新システムや輸出向けの施設などを見学しました。
カルビーかいつかスイートポテト株式会社(かすみがうら市)
株式会社ポテトかいつかは、オリジナルブランドのさつまいも「紅天使」を主力に、焼き芋用の原料販売や焼き芋の直接販売などを手がける卸売問屋として、昭和42年(1967年)に創業しました。令和2年(2020年)にはカルビーのグループ会社となり、現在の「カルビーかいつかスイートポテト株式会社」が誕生しました。
原料となるさつまいもは、主に県内の農家から直接仕入れており、自社で生産・加工・販売までの一貫管理を行い、国内はもとより、東南アジアや欧米など、海外にも幅広く展開しております。
また、「蔵出し焼き芋かいつか」のブランド名で通信販売を展開し、県内外に直販店6店舗を構え、消費者との接点を広げながらブランド力の強化に努めています。
今回の視察では、同社の事業内容や今後の展望について説明を受けた後、さつまいもの貯蔵施設や工場を見学しました。
令和7年5月23日(金曜日)
有限会社アグリ山﨑(坂東市)
有限会社アグリ山﨑は、海外への輸出展開や有機農業など、需要に応じた米生産と環境にやさしい農業を実践する先進的な大規模普通作(米・麦・大豆)経営体です。
輸出については、平成25年から取り組みを開始し、有機栽培による「コシヒカリ」、「ミルキークイーン」、県オリジナル品種「ふくまる」など、さまざまな品種を作付けしています。生産する米の品質の高さは、海外現地でも認められており、富裕層を中心に高価格帯で販売されています。
また、令和2年度から農林水産省の「スマート農業実証プロジェクト」に参画し、環境に配慮したスマート農業など、最先端の技術を積極的に導入しています。
事業内容や有機農業の取り組み、海外※への輸出の状況についてお話を伺った後、「アイガモロボ」や「ラジコン草刈機」といった環境保全型のスマート農業機械、有機JAS認証を取得している乾燥調製施設などを見学しました。
※アメリカ、カナダ、フランス、スイス、イギリス、オーストラリア等
古谷 光義氏(平塚ライスセンター代表)(八千代町)
古谷 光義氏(平塚ライスセンター代表)は、効率的かつ計画的な圃場管理を実現するため、ICT技術を積極的に活用した米作りに取り組んでいます。これにより、作業の省力化や品質の均一化を図り、持続可能で収益性の高い農業経営を実践されています。
古谷氏が導入しているクボタのスマートアグリシステム「KSAS(Kubota Smart
Agri
System)」※は、米の収量・水分量・タンパク含有量といったデータを数値として把握でき、圃場内の状況を可視化することができます。
この取り組みにより、圃場ごとに異なる米の品質を客観的な数値に基づいて差別化し、高品質な米の安定的な生産につなげています。
結城地域農業改良普及センターにて、事業内容やICT技術を活用した農業経営についてお話を伺った後、現地では無人ヘリコプターによる空中散布の取り組みと操縦の様子を見学しました。
※KSASシステムは、ICT(情報通信技術)と農業機械が融合した新しい営農支援システムです。