令和4年1月臨時会で可決された意見書・決議・請願

《意見書》


新型コロナウイルス感染症対策の充実・強化を求める意見書

 新型コロナウイルス感染症に対しては、これまでも懸命な対策が取られてきたが、第6波の急速な到来を受けるに至り、国内でも過去最多の感染者数を記録するなど、感染力が極めて強い新たな変異株が猛威をふるっている。

 感染拡大に歯止めがかからない中、医療をはじめ介護や福祉、交通、物流、警察、消防、教育等の様々な分野で多大な影響を与えており、医療現場の逼迫はもとより社会経済活動の継続も危惧される事態となっている。

 国民の命と生活を守り、日常生活の維持・回復を図るため、ワクチン接種率の向上をはじめとした感染予防対策の徹底、検査体制の強化による早期発見、適切な医療を受けられる体制の確保に、これまで以上に迅速かつ強力な対応が求められている。

 よって、国においては、新型コロナウイルス感染症対策の一層の充実・強化を図るため、下記の事項について早急に特段の措置を講じられるよう強く要望する。

  1. ワクチン追加接種の加速化

    オミクロン株による急速な感染が拡大していることから、希望する全ての国民がワクチンの追加接種(3回目接種)を可及的速やかに実施できるよう、追加接種可能な量のワクチンを迅速かつ確実に確保・供給すること。あわせて、早期に具体的な供給スケジュールを明らかにするとともに、必要な財政支援を行うこと。

  2. オミクロン株の特性を踏まえた保健・医療対策の実施

    従来株より感染力が強く、感染拡大のスピードが速いなどオミクロン株の特性を踏まえ、医療提供体制、保健所が担ってきた機能や検査体制、在宅療養体制、濃厚接触者の隔離期間等について、国のリーダーシップにより大胆に見直すこと。

  3. 社会経済活動の維持・継続に向けた対策の実施

    オミクロン株の特性を踏まえ、国のリーダーシップのもと十分な感染対策を大前提として社会経済活動を維持・継続できることを、対処方針に明確に示すとともに国民にわかりやすく発信すること。また、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に伴う休業や時短営業又は外出自粛等により影響を受けた事業者等に対しては十分な経済支援を行うこと。

  4. 変異株の知見に関する情報共有・発信の強化

    変異株の特性をはじめ、ワクチン接種の有効性や治療薬の効果、後遺症等について専門的・医学的に検証・分析し、接種の必要性や副反応等の情報について地方自治体と迅速に情報共有を図るとともに、国民に対しても迅速かつ丁寧に情報発信を行うこと。