令和5年1月臨時会で可決された意見書

《意見書》


看護師等国家試験における受験機会の確保を求める意見書

 令和4年度における看護師等国家試験においては、現状、新型コロナウイルス感染症に罹患し、入院中、宿泊療養中または自宅待機中となった者の受験を認めず、追試験も実施しないこととされている。

 受験機会を失った受験生にとっては、その心情的な喪失感はもとより、内定を得ていた医療現場への就職の断念を余儀なくされるほか、奨学金の返済、翌年の国家試験までの経済的な負担など、その影響は計り知れないものがある。

 また、新型コロナウイルス感染症への対応等において、看護職員の十分な確保による医療提供体制の維持・充実は喫緊の課題であり、各地方自治体は地域医療の充実に向けて、看護職員の養成・確保を重要課題に位置づけ取り組んでいる。

 こうした中、感染症という一時の事情により受験機会が閉ざされることで、看護職員の計画的かつ継続的な確保の妨げとなり、結果的に、医療の提供を受ける一般県民に影響が及ぶことを懸念する。

 よって、国会及び政府に対し、未来の医療を担う新たな看護職員を一人でも多く確保するため、次の事項に取り組むよう強く要望する。


 令和4年度以降の看護師等国家試験においては、新型コロナウイルス感染症に罹患した等の影響により本試験を受験できなかった者に対し、追試験の実施を含めた救済措置を設ける等、特段の措置を講じること。