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更新日:2018年7月5日

連載「海と山の間を歩く」プロローグ|写真家・松本美枝子

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海と山の間を歩く

自分の住む街から北上して日立に来るといつも、ああ、山が近い、と思う。

久慈川を渡って日立市内に入ると、だんだんと目の前に山が迫ってくる。自分の住む街では、山はもっとずっと遠い存在だ。だから日立に来ると、ここが関東平野の終わりで、阿武隈高地の始まりなんだ、ということを実感する。

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さらに北上して日立の街の中に入る。街から西に向かって少し車を走らせれば、すぐ高台になる。山を背にして街を見下ろせば、その先にはいつだって青い太平洋が見える。海を見るのは飽きないから、時間を忘れて、いつまでも眺めてしまう。

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平野で生まれ育った私には、海も山も町も全部あるここの地形が、いつも特別に美しく見えるのだ。

私がこの日立の山と海に深く関わることになったのは、「KENPKUART 2016茨城県北芸術祭」に参加したことがきっかけだ。日立の地質と産業との関わりをテーマにした映像作品をつくるために、私は山にリサーチに入り、いくつもの山に何度も何度も登って撮影した。

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松本美枝子「山のまぼろし」茨城県北芸術祭2016

さらにその後は山だけではなく、震災を経て変化した海岸線の記録と、そこに住む人々の様子も撮影するようになった。この数年間で、自分でも気づかないうちに、日立における自然と町の成り立ち、人々の暮らしというものが、自分の制作における大切なテーマの一つになっていったのである。

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これからこの連載を通して、もう一度、日立の海と山の間を歩いてみようと思う。海と山の美しい風景の間には町があって、そこに人が生きている。その人たちにも会って話を聞こうと思う。そして海と山の間には何があるのか、探してみたい。

 

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