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更新日:2015年9月15日
中国の経済発展や円安等により日本への訪日中国人が増え,その消費活動は「爆買い」として注目を集めています。本県の茨城空港では,中国の春秋航空が上海と深圳(7月から)との定期便を運航していますので何らかの影響があるのでしょうか。
「宿泊旅行統計調査」(観光庁)で外国人宿泊者のうち中国籍の延べ宿泊者数を調べてみると,東京,大阪,千葉,北海道などの観光地で平成26年に中国人宿泊者が急増しているのがわかります。
図1 都道府県別中国人延べ宿泊者数(平成24年~平成26年)
主要な観光地と比べると少ないですが,茨城県でも中国人宿泊者は増えているようです。
さらに「宿泊旅行統計調査」の速報(月別)をみると,今年の3~5月には急激に増えています。
図2 茨城空港外国人入国者数と中国人延べ宿泊者数(月別)
「出入国管理統計」(法務省)によると,茨城空港の外国人入国者数(ほとんどが中国人)も増えていますが,中国人宿泊者数はそれ以上急激な増え方となっています。
「茨城県景気ウォッチャー調査(平成27年6月分)」では,県南地域の都市型ホテルで,「中国・韓国など多くのインバウンドが日本に来ていることで,東京より溢れた宿泊客を取り込むことができている。中国の景気はバブルのようでマネーを落としている。」とのコメントもありました。
「訪日外国人消費動向調査」(観光庁)によると,中国人の1人1回当たり旅行中平均消費額は28万5千円,平均宿泊数が11.1泊(平成27年4~6月期)となっていますので,旅行中に県内で1泊をするだけでも相当の消費がなされると考えられます。
「商業動態統計調査」(経済産業省)を見ると4月は対前年比約5%増(全国平均約9%増)となっていますが,昨年の消費税増税後で消費が落ちていた時期との比較なので,爆買いの影響と呼べるほどの動きではないようです。
図3 茨城県内大型小売店(百貨店+スーパー)販売額・対前年同月比
全国的には5月6月も中国人宿泊客の増加は続いていますが,本県では4月をピークに元に戻ってしまったのでしょうか。あるいはフェイスブックで「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」と紹介され外国人観光客も急増した国営ひたち海浜公園のネモフィラの人気?で時期的なものだったのでしょうか。
ここへ来て中国経済が減速している様子ですので今後県内への影響はどうなるのか,その動向が気になります。
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