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更新日:2000年7月27日

たばこと肺がん-最も身近な環境破壊-

 平成9年6月20日紙上掲載

昔と比べて、身のまわりをみてもたばこを吸う人は本当に少なくなりました。近年は、オフィスでも列車でも喫煙コーナーや喫煙車両、喫煙時間などを設けて特定の場所・時間以外では、たばこを吸わせないのが常識になってきました。現在では、世界禁煙デー(毎年5月31日)が設けられているほどです。

20年くらい前まではとうてい考えられないことでしたが、なぜこのようになったのでしょうか。理由はいろいろ考えられますが、国民の健康意識が高まったことやたばこを吸わない周囲の人にも害を及ぼすことなどが原因ではないでしょうか。

たばこで真っ先に連想するものといえば肺がんですが、たばこを《1日に吸う本数×吸った本数(これをプリンクマン指数といいます)》が400(注1)をこえると肺がんになる可能性が高くなるといわれています。

グラフにみられるように、男では肺がんによる死亡率が平成五年に胃がんを抜いてついにトップになりました。がんは昭和二十五年からほぼ一貫して増え続けておりますが、特に肺がんは顕著な増加傾向を示しています。肺がんの早期発見には、レントゲン検査と喀痰(かくたん)検査(注2)が有効であるとされています。レントゲン検査は小学生のころから健康診断でおなじみですが、喀痰検査はあまりなじみがありません。

肺がんは肺野にできるものと肺門(肺の入り口)にできるものとの2種類がありますが、肺門の方のがんはレントゲン検査では発見しにくく、喀痰検査を受けることが必要になります。年に1回のレントゲン検査と喀痰検査を受けることが肺がんの早期発見には大切です。

せきと血痰が肺がんの二大症状ですが、自覚症状がなくても特にたばこを吸う人は積極的に定期的な検査を受けることが肺がん予防の第一歩です。

  • (注1)例えば、1日平均20本吸う人が20歳から40歳まで吸い続けると400(=20本×20年)となる。
  • (注2)喀痰(かくたん)検査…朝起きたときに出た痰を顕微鏡で見て、がん細胞が混じってないかどうかを調べる検査。

胃がん・肺がん死亡率の推移

 

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