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更新日:2000年7月24日

農業粗生産額-園芸栽培で日本一目指す-

 平成9年12月19日紙上掲載

レンコン、白菜、栗、ゴボウ。ああ、なんと覚えやすいこの響き。これが農家人口54万人で日本一の本県の特産品です。(平成8年農林水産省「農業構造動態調査報告書」)。農家の皆さんの成果であり、本当に御苦労様です。

さて、本県の農業粗生産額は全国第3位です。ただいま千葉県と農業粗生産額第2位の座をめぐり、しのぎを削っているところです。本県の平成8年の農業粗生産額は4,695億円、対する千葉県は4,835億円(関東農政局茨城統計情報事務所)。平成6年、千葉県に初めて第2位の座を奪われた本県ですが、その差は平成6年(202億円)、平成7年(149億円)、平成8年(140億円)と徐々に縮小しています。仮に、千葉県の平成9年農業粗生産額が8年と変わらないとすると、本県は8年比で3%(141億円)増えれば、千葉県を追い抜き、第2位の座を奪回できるのです。

  • 農業粗生産額とは、当該年(1月~12月)における品目別生産数量に、品目別農家庭先価格を乗じて求めたものの合計をいう。

ここで農業粗生産額を部門別にみると、両県とも園芸部門(野菜、果実、花きなど)の割合が大きく、これらの動向が全体を左右するといっても過言ではありません。その中でも野菜の占める割合が高く、平成8年の粗生産額は本県が1,499億円、対する千葉県は1,904億円。その差は405億円。本県は千葉県に比べ野菜部門で見劣りしています。

これには園芸施設の設置状況が大きく影響しています。本県では露地野菜や簡便なビニールハウスなどを利用した生産が盛んです。

しかし、ガラス室といった高価格の施設になると、設置面積が本県(34ha)は千葉県(165ha)の約5分の1になってしまいます。(平成7年農林水産省「園芸用ガラス室、ハウスなどの設置状況」)。施設で栽培されたものは温度管理・栄養管理などの行き届いた周年栽培により、高品質・高付加価値の商品として出荷することができます。

本県では露地栽培が多いため、天候に左右されやすく、また出荷時期が集中して価格の暴落を招くなどの問題が起こっています。

このため、本県は日本の園芸県を目指す「21世紀に翔く茨城の園芸」を今春に発表しました。野菜や果樹、イモ類の栽培を強化し、平成12年(2000年)に全国第2位を奪回する考えです。生産面では施設化の推進やオリジナル品種の改良などを進め、流通面では「うまいもんどころ」のロゴマークによりブランドイメージを確立させる考えです。

豊かな自然に恵まれ、新鮮で、安心で、おいしい産物がたくさんとれる「食の王国」いばらき。これからは、ネギ、白菜、シイタケなどのおいしい鍋(なべ)物などの季節がやってきます。本県産の統一キャッチフレーズ「うまいもんどころ」の印籠(いんろう)を目印に、いばらきの味を全国に発信していきます。

 

千葉県と茨城県の農業粗生産額と両県の差の推移

 

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