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更新日:2000年7月24日
「読書」「芸術」「スポ-ツ」「実り」「食欲」。秋のキ-ワ-ドは沢山ありますが,今回は「読書」をとりあげてみましょう。
統計デ-タを見る前に,本屋さんに現在のベストセラ-を聞いたところ「ももこの話」(さくらももこ),「小さいことにくよくよするな!」(R・カ-ルソン),「大河の一滴」(五木寛之)がベスト3との答えでした。
さて,社会生活基本調査によると,平成8年1年間に読書(雑誌以外)をしたことがある人の割合は,10歳以上の県民の33.4%となっています。(男女別では,15~64歳で女性の読書割合が男性より約3割高くなり,65歳以降では男性が高くなっています。)県民の3人に1人が読書をしたわけですが,反対から見ると,3人に2人は,本とは無縁の1年間を過ごしたことになり,読書が文化のバロメ-タ-であることを考えると,少々寂しい気もいたします。
また,これは全国平均の37.5%を下回るほか,日本一の神奈川県の46.8%からは,13.4ポイントも離されており,全国的に見ても県民は読書がいささか苦手のようです。
次に,5年前(平成3年)に比べても,割合は8.8ポイントも減少し,近年ますます「活字離れ」に拍車がかかっています。
かつての古き良き時代には,人生問題を考え始める多感な少年期に,純文学や哲学書を競って読み,周りの人と論じ合いながら自分の人生を考えるなどということもあったのでしょうが,忙しい現代人にとっては読書尚友も「今は昔」とあきらめるしかなさそうです。
ところで,その一方で心強いデ-タも見つかりました。折線グラフが示すように,県民1人当たりの図書館利用冊数は,図書館の設置が進むにつれ右肩上がりとなり,平成8年度では,10年前(昭和61年度)の2倍以上の伸びで,赤ちゃんから大人まですべての県民が2冊以上の本を借りた計算となります。意外と強い,県民の潜在的な読書意欲が見てとれます。
ところが,残念なことに,県内には100万人当たり13.5館の図書館しかなく,これは全国平均の約7割,日本一の富山県の何と4分の1で,全国順位も40位と低迷しています。図書館を利用したくてもなかなか難しいという人が多いのが現状です。
経済的には豊かになった本県。これからは,21世紀へ向け「文化」の拠点づくりに一層目を向けることが必要とされているようです。
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