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更新日:2000年7月24日

新しい触れ合いの手段へ-飛躍的な携帯電話普及-

 平成10年10月30日紙上掲載

少し前までは,街なかで女子高生がポケットベルで連絡を取り合う光景が目につきましたが,最近ではもっぱら携帯電話が取って代わっているようです。どちらも,もともとは外を動きまわるビジネスマンが連絡を取り合うために開発されたものですが,今ではビジネスに限らず日常生活の多くの場面で利用されています。

さて,日本では10月23日が「電信電話記念日」とされていますが,これは1869(明治2年)年10月23日に,日本で初めて公衆電信線の工事が行われたことに由来するものです。その7年後の1876(明治9)年にグラハム・ベルにより電話機が発明され,1890(明治23)年になり,日本でも電話交換業務が開始されましたが,当時の加入者はわずか150人ほどであったそうです。

それから100年余りがたちましたが,平成8年には全国の電話加入数は6000万件を超え,本県でも126万件の加入数になっています。特に本県の加入数は,グラフで見るように昭和55年以降全国を上回る伸び率を示していますが,これは世帯や事業所数の増加が全国のペースを大きく上回っているなど,県勢が着実に発展していることを示す一つの表れということができます。

ところで,昭和60年の「電気通信事業法」の改正により通信自由化が始まり2年後の62年には携帯電話が,平成7年にはPHSが姿を現します。100人当たりの保有台数も鰻登りとなり,現在では2年ほど前に比べ約5倍も保有率が上昇し,実に3割の人が携帯電話かPHSを手にしていることになります。通常電話の普及率が10世帯に3台になるまで75年を要したのに比べると,携帯電話など移動電話の普及の速度は6倍以上にもなり,近年の急激なライフスタイル・社会構造の変化が見て取れます。

「情報通信と生活に関するアンケート」(9年12月,郵政省)によると,このように移動電話が普及したことにより,家族や友人と手軽に会話ができるようになり,互いのきずなが深まったという結果が出ています。また,忙しい現代人にとっては,時間や場所を選ばず直接相手につながることのメリットはいうまでもないことでしょう。

その反面,自動車運転中の事故や電車の中での大声通話などの弊害も指摘されています。いつの時代も文化は年月にもまれながら発展するものですが,「携帯文化」の熟成にももう少し時間を必要とするようです。

また,現在は正にプライバシーの時代,少し前までは年頃の娘のところへ男性から電話がかかってくると家中で耳を澄ましていたものですが,近年は直接相手にダイヤルイン。便利にはなりましたが,昔の誰が出るかドキドキしながら恋人の家に電話をかけたり,遠く離れた友人に手紙を書いたりという情緒も失わないでいたいものです。

 

加入電話数の増加率

  • 資料:「都道府県別経済統計」「情報通信統計」

 

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