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更新日:2015年4月1日
皆さんの初めてのデートの場所はどこでしたか。初デートは映画館だった,などという方もいるのではないでしょうか。
ところで,その時の映画のチケット代はいくらだったか覚えていますか。10年前(平成元年)は約1,500円,20年前は1,200円,そして30年前はわずか400円でした。現在のチケット代は1,800円ですから30年前と比べると4.5倍です。もっとも当時の実収入は現在の6分の1ですから,400円のチケット代というのは,決してお手軽ではなかったようです。
さて,映画のチケット代に限らず,物価は経済情勢をみる上で欠かすことのできない指標です。今回は,総務庁の小売物価統計調査から,本県(水戸市(注))の消費者物価について見てみましょう。
近年の消費者物価は,比較的緩やかに上昇していますが,平成元年以前の10年間は29%の伸びであったのに対し,元年以降の10年間は10%の伸びにとどまっており,物価の上昇率は落ち着きを取り戻しています。しかし,個別の動きを見るとバラツキがあります。
具体的に,ここ10年間の増減率の内訳をみると,際立って目立つのが教育費の上昇です。中でも「国立大学の授業料」は大きく値上がりしています。そのほかにも「だいず」,「理髪料」などが値上がりしています。
逆にこの10年間で値下がりしたのは,「米」「洗濯用洗剤」「ガソリン」「ビデオデッキ」などです。これらは,規制緩和による新たな流通形態,例えばディスカウントショップなどの登場も一因となっているようです。
さて,先月公表された平成11年中の水戸市の消費者物価指数(総合)は,前年と比べて,(-)0.4%の落ち込みをみせました。前年比でマイナスとなったのは,平成7年,8年に続いて,現行方式で調査を開始した昭和45年以降3度目です。これは,消費低迷や,価格競争の激化などが原因と考えられます。
先の映画のチケット代は,消費者物価指数(総合)の動きとほぼ同じ傾向となっていますが,教育費やビデオデッキの物価の動きは,中年の人たちにとっては生活実感としてうなずけるものがあるかと思います。このように消費者物価は,私たちが最も身近に景気を実感できる経済指標です。消費者物価は,指数として毎月公表されていますので,今後注目していただければと思います。
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