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更新日:2021年3月3日
11月7日、大洗町はまざく研究会員の方々が来所され、ハマボウフウの伏せ込み栽培を研修しました。「はまざく」とはハマボウフウのことで、昔から大洗地域で呼ばれていた「はまざく」の名称をとり研究会を設立したそうです。
今回の研修ではハマボウフウの株の掘り取りや伏せ込み方、土の盛り上げ方法などについて実演をしながら説明を行いました。メンバーからは伏せ込み時期やより簡単な伏せ込み方法などたくさんの質問や意見があり大変熱のある研修となりました。
また、研修後は当所で行っているピーマンや輪ギク、センリョウについて試験圃場を視察しました。メンバーからはピーマンの誘引方法やセンリョウはなぜ日陰で栽培するかなど質問が多くあり、意欲の高さが伺われました。
写真1:ハマボウフウ栽培方法の説明
写真2:ピーマンの栽培状況の説明
10月31日、鹿島地帯特産指導所において第1回主要課題現地検討会(ピーマン)を開催し、生産者・JA・関係機関等34名の出席がありました。
検討会は土壌伝染性ウイルスPMMoVの防除技術に関する課題である「低透過性フィルム利用によるの削減」と「養液土耕と隔離床栽培の組み合わせによるピーマンの生育への影響」、環境に優しい農業の確立に向けた試験課題である「天敵を利用した減化学農薬栽培の検討」と「有機質肥料の利用による減化学肥料栽培の検討」について現在までの試験結果をパワーポイントにより発表し、その後、各試験課題の所内圃場の見学を行いました。
PMMoVの防除技術では低透過性フィルムを利用した場合の削減効果やコストメリット、臭化メチル処理時のハウス内の温度の違いによる効果の差など活発な質疑応答が行われました。不可欠用途臭化メチルは2012年までに使用できなくなるため、早急な技術確立の必要性を再確認しました。
また、環境に優しい農業では新たな天敵であるスワルスキーカブリダニについて、農薬登録状況に関する質問や産地普及に向けた要望などが生産者から出されました。
ピーマン産地の神栖市では天敵の導入や養液土耕など環境に優しい農業技術の導入が進んでおり、今後も生産者や関係機関と検討を重ね、減農薬・減化学肥料栽培技術の確立と普及を進めていきます。
写真1:室内検討の様子
写真2:ピーマンの栽培状況の説明
6月16日、鉾田地域農業改良普及センターと鹿島地帯特産指導所の共催による「ピーマン養液土耕栽培現地検討会」を開催し、生産者や関係機関から40名が参加しました。
神栖市横瀬の現地圃場と当所を会場に、現地圃場の栽培経過と、当所での養液土耕を利用した根域隔離栽培試験状況や、養液土耕装置・肥料情報等について情報交換しました。参加者からは、養液土耕の給液管理や病害防除、隔離床設置法等に質問があり、熱心な質疑が行われました。
当所では平成14年からピーマンの養液土耕栽培の技術確立に取り組んでおり、平成17年に現地への本格的導入が始まりました。現在は神栖市を中心に21.5ヘクタール(平成19年末現在)でピーマンの養液土耕栽培が行われています。この検討会は毎年行っており、今後も養液土耕栽培者間の情報交換の場として継続したいと思います。
写真1:室内検討の様子
写真2:ピーマンの栽培状況の説明
写真3:ハウス前での説明
5月9日、鹿島地帯特産指導所で行われた「平成19年度の試験成績及び20年度の試験設計検討会」に、生産者や関係機関など50名の参加がありました。検討会は技術の紹介、情報交換を目的に毎年行われており、鹿島地域の特産物であるピーマン、パプリカ(カラーピーマン)、センリョウ、輪ギクを対象とした試験成績についての検討を行いました。
「臭化メチル代替防除の新たな技術開発」では、有効な土壌消毒剤である臭化メチルが国際的に使用規制される中での新しい土壌病害対策としてエライザ法、太陽熱消毒、弱毒ウイルス、隔離床などを組み合わせた、ピーマンの土壌病害対策技術について発表を行いました。また、「ピーマンの立ち枯れ症の原因究明と防除技術の確立」では、現地で大雨の直後に多発した立ち枯れ症の原因として、疫病菌(Phytophthora)の存在を明らかにしました。両課題はともに対策が困難な土壌病害として、現地から防除技術の確立を望む声が高く、熱心な質疑応答がありました。
このほかに、パプリカ(カラーピーマン)の品種比較や天敵農薬利用、花き関係の課題として、砂質土壌における輪ギクの養液土耕法や、センリョウの系統選抜についての試験成績および試験設計について発表し、関係者との有意義な情報交換をすることができました。
写真1:室内検討の様子
写真2:室内検討の様子
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