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更新日:2021年3月3日

トピックス2010年度

平成22年度輪ギク主要課題現地検討会を開催(2011年3月15日)

 3月1日に、平成22年度鹿島地帯特産指導所第4回主要課題現地検討会(輪ギク)を開催しました。検討会はJAしおさい波崎支店、および神栖市波崎の現地圃場を会場として行い、生産者、関係機関等23名が出席しました。

 今回の現地検討会では、平成20年度から22年度にかけて実施した「砂質土壌における輪ギクに適した土壌養水分管理技術」で明らかにした結果のうち、下記の主だった成果について紹介しました。

 1.砂質土壌の特性把握

 2.輪ギクの窒素吸収量

 3.肥効調節型NK肥料の現地適用性(現地試験)

 4.現地圃場における堆肥に由来する肥料成分の削減技術(現地試験)

 その後、JAしおさい波崎菊部会と連携して設置した現地試験圃場に会場を移し、砂質土壌における堆肥の適正施用についての意見交換を行いました。

 成果の一部については既に現地で導入され、全般的に過剰であった土壌診断値が適正値に近づきつつあるなど、一定の成果を収めています。

 今後とも、提案された意見や要望を参考にして試験研究業務に活かし、産地の発展につなげて参ります。

20110315-1キクの栽培状況の確認

写真1:キクの栽培状況の確認

ピーマンシンポジウムを開催(2010年12月1日)

 12月1日に、鹿行農林事務所、農業総合センター鹿島地帯特産指導所、(財)鹿島南部施設園芸生産安定事業団、(財)日本園芸生産研究所、鉾田地域農業改良推進協議会の共同主催によるピーマンシンポジウムを神栖市中央公民館で開催し、生産者、関係機関等153名の出席者がありました。

 シンポジウムでは、ピーマン産地のブランド戦略、臭化メチル全廃後のピーマン栽培、ピーマン栽培における最近の話題についての講演が行われました。主な内容は下記の通りです。

 1.ピーマン産地のブランド戦略:ピーマンを利用したブランド化を成功するポイントして、お客様視点に立ち、商品ストーリーを伝えることが重要。

 2.臭化メチル全廃後のピーマン栽培:(独)中央農研、茨城県鹿島地帯特産指導所などが中心となり、臭化メチル全廃後の病虫害の拡大が懸念されるピーマン栽培の、新規栽培マニュアルの開発に取り組んでいる。

 3.ピーマン栽培における最近の話題:本年は夏の猛暑などと例年にない気象条件であった。高温により落果や奇形が多発したが、農家によっては畝間潅水等により、良好な生育を示した。スワルスキーカブリダニは15℃以上であれば高温でも問題なく、ピーマンの生育環境に適しているため定着例が多い。

 会場からは多くの質問や意見が出され、産地の発展につながる有意義なシンポジウムとなりました。

20101201-1シンポジウムの様子

写真1:シンポジウムの様子

第3回主要課題現地検討会(ピーマン)を開催(2010年11月2日)

 11月2日に、平成22年度第2回主要課題現地検討会(ピーマン)を開催し、農家25名、JA5名、全農茨城2名、園芸いばらき1名、民間2名、市4名、県23名の計62名の出席がありました。これまで、農家の出席者は鹿島地域の方だけでしたが、今回は県北の北茨城市、高萩市からも出席者があり、ピーマン生産に関わる技術開発への期待の大きさがうかがえました。

 今回の現地検討会では、室内において今年度のこれまでの試験結果・進捗についてスライドで説明し、質疑応答を行いました。

 その後、試験ほ場に移動して、生分解ポット、養液土耕について、説明と意見交換を行いました。出席者からは、生分解ポットの分解日数、プランタ隔離栽培の効果、立枯れ性病害の発生条件等について、多くの質問や意見が出されました。

 今後とも、提案された意見や要望を参考にして試験研究業務に活かし、産地の発展につなげてまいります。

20101102-1室内検討の様子

写真1:室内検討の様子

20101102-2ハウス前での説明

写真2:ハウス前での説明

20101102-3ハウス前での説明

写真3:ハウス前での説明

20101102-4ピーマンの試験状況の説明

写真4:ピーマンの試験状況の説明

「北海道茨城会」が園芸産地視察研修会にて来所(2010年10月6日)

 10月6日、北海道内における本県青果物の流通促進を図るための研修会の一環として、「北海道茨城会」会員の市場卸売会社14名(13社)が来所されました。

 まず当所の概要や試験内容について説明を行った後、ピーマンの隔離床栽培試験ほ場を見学しました。短い時間の間に、施肥管理等の栽培方法について熱心に質問していました。

 北海道内主要10市場における本県青果物の取扱量は都府県第1位です。茨城県の先進産地や当所の取り組みを目にすることにより、市場関係者の皆さんには良いイメージを持っていただけたのではないかと思います。

「アグリライフ山武」が視察研修会にて来所(2010年9月29日)

 9月29日、千葉県の「アグリライフ山武」会員等女性農業者57名が来所されました。

 まず当所の概要や試験内容について説明を行った後、ピーマンやセンリョウの試験ほ場を見学しました。会員はピーマンは家庭菜園程度しか栽培したことがないとのことでしたが、誘引整枝の仕方や施肥、防除などについて熱心に質問していました。

 また、当所で試験している「紙包み定植」や「生分解ポット」などについても関心を持って質問し、笑いが絶えない、終始和やかな研修会となりました。

20100929-1楽屋前での説明

写真1:楽屋前での説明

20100929-2ピーマンの試験状況の説明

写真2:ピーマンの試験状況の説明

第2回主要課題現地検討会(センリョウ)を開催(2010年5月26日)

 鹿島地帯特産指導所では5月26日に生産者、関係機関等を集め、センリョウの病害を重点に現地検討会を開催しました。検討会では現地圃場を巡回するとともに、参加者との情報交換を行い、センリョウ病害の発生状況と対策等についての検討を行いました。

 センリョウは神栖市波崎地区を中心に生産され、全国シェアの60%以上を占める本県でも重要な花きです。しかしながら近年、これまでに見られなかった原因不明の立枯れ性の病害が発生し、安定生産に支障をきたしています。病害の激発圃場では欠株率が50%以上を占める上、樹勢が極端に劣るため、収穫が皆無になってしまいます。また、立枯れをおこした場所に苗を移植しても、活着せずに圃場全体に被害が拡大していくため、施設が壊滅してしまうなど、大きな問題となっています。

 こうした課題を解決するため、今後も産地と連携した調査を行い、原因究明と対策確立に取り組んでいきます。

20100526-1センリョウの生育状況の確認

写真1:センリョウの生育状況の確認

20100526-2センリョウ被害株の外観症状

写真2.:センリョウ被害株の外観症状

20100526-3検出された病原菌

写真3:検出された病原菌

平成21年度試験成績・22年度試験設計検討会を開催(2010年5月7日)

 5月7日、鹿島地帯特産指導所内で平成21年度試験成績及び平成22年度試験設計検討会を開催しました。検討会には、生産者、団体、関係機関等、計56名が出席し、鹿島南部地域の特産である輪ギク、センリョウ、ピーマンについて重点的に発表するとともに、意見交換を行いました。

 輪ギクでは、砂質土壌の特性として保肥力・保水力が小さいこと、現地圃場では堆肥の大量施用によるとみられる生理障害が発生していること、及び堆肥の減肥が有効であること、等について紹介しました。センリョウでは育成した赤実系品種及び黄実系品種の特性を説明し、近々に品種登録出願し、普及を図ること、及びH22年度の新規課題であるセンリョウ立ち枯れ症を紹介しました。

 ピーマンのモザイク病対策では、土壌中のウイルス濃度(エライザ値)を低下させるには耕起よりも潅水(土壌水分の保持)が関与していること、及び病害回避策としてのプランタ栽培は慣行栽培より単位面積当たりの栽培本数が多くなることから増収したこと、等を紹介しました。また、ピーマンの立枯れ症では、疫病耐性台木の有効性と活用上の留意点、還元型太陽熱土壌消毒の有効性と利用上の注意点等を紹介しました。

 出席者との主な質疑応答は、次の様な内容でした。1.センリョウの立ち枯れ症には3タイプがあり、それぞれ原因が異なる可能性がある。2.ピーマンの生分解性ポットの価格。3.エライザ検定をより簡易化する方法。4.ピーマンの防根防水シートの課題とプランタの有効性。

 検討会終了後、所内のピーマン、輪ギク、センリョウの試験圃場を見学し、試験の進行状況を説明し、意見交換を行いました。

20100507-1室内検討の様子

写真1:室内検討の様子

20100507-2室内検討の様子

写真2:室内検討の様子

20100507-3ハウス前での説明

写真3:ハウス前での説明

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農林水産部農業総合センター鹿島地帯特産指導所 

〒314-0133 茨城県神栖市息栖2815

電話番号:0299-92-3637

FAX番号:0299-93-1340

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