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更新日:2017年5月22日
2月26日、鹿島地帯特産指導所及び現地圃場で輪ギクに関係する課題に関する検討会を開催し、生産者、関係機関等延べ16名が出席しました。
本検討会では、現地で発生している原因不明の生理障害「虎葉症」について、本年度の成果の説明および意見交換を行いました。
高品質生産の意識が高い輪ギク生産者の方々にとって、虎葉症の発生は重要な問題です。特に土壌水分と虎葉症の発生程度の関係に関する研究結果については、多くの方が日頃より土壌水分のコントロールに気を使っていることから、高い関心が集まりました。
鹿島地帯特産指導所では、本検討会で生産者および関係機関から出された意見を反映させながら、さらに実用性の高い技術の開発に取り組んでいきます。
写真1:キク圃場での説明
2月5日、鹿島地帯特産指導所でセンリョウに関係する課題に関する検討会を開催し、生産者、関係機関等24名が出席しました。
本検討会では「センリョウ新品種の栽培」、「センリョウ圃場の肥料養分蓄積の実態」という2課題について、課題に関する説明および意見交換を行いました。
「センリョウ新品種の栽培」については、本年度より品種登録出願中の「紅珠」「黄珠」の産地での播種が始まることに関連し、種苗法を遵守した種子の扱いと、播種床の種子伝染リスクの回避について説明を行いました。鹿島地帯特産指導所からは、炭疽病菌は外見が健全な果実にも潜在感染をしているため、播種により菌を播種床へ持ち込むリスクがあることと、播種前に果皮をむく事により菌を取り除くことができることを説明しました。参加した生産者の中には既に皮むき播種を実施している方も多くいました。より多くの方に導入していただけるために、手間のかからない皮むき方法などを検討していきます。
「センリョウ圃場の肥料養分蓄積の実態」については、鉾田地域農業改良普及センターの佐藤技師が、現地のセンリョウ圃場の土壌及び植物体を分析した結果について発表しました。センリョウの施肥養分吸収については知見が乏しく、参加者は大変興味深く説明を聞いていました。
鹿島地帯特産指導所では、本検討会で生産者および関係機関から出された意見を反映させながら、さらに実用性の高い技術の開発に取り組んでいきます。
写真1:検討会の様子
1月14日、神栖市矢田部公民館で「ピーマンのプランター養液土耕栽培」に関する講習会を開催し、生産者13名の参加がありました。
ピーマンのプランター養液土耕栽培は、市販のプランターに健全な土を詰めて点滴灌水で肥料をこまめに与えながら育てる低コストの隔離床栽培法です。この栽培法では、畑の土からピーマンを切り離しているため、土壌病害虫に汚染された土地でもピーマンの栽培が可能になります。当講習会では、プランター養液土耕栽培の基本的な考え方、栽培に必要なもの、栽培方法等を説明し、収量アップが認められた所内試験の結果や現地で導入された方の栽培状況などを紹介しました。
参加者の方からは、当栽培法が対応可能な作型、プランターで栽培可能な年数、導入に必要な設備・整備項目や導入・栽培コストについて等、多くの質問があがりました。当所からは現在対応可能な作型、プランターは土を入れ替えず複数年栽培可能であること、導入・栽培コストについて回答し、意見交換を交え活発な講習会となりました。
鹿島地帯特産指導所では、産地の方々のご期待に応えられるように、より良い技術確立に向けて今後も試験に取り組んで参ります。
写真1:講習会の様子
12月2日,鹿島地帯特産指導所及び神栖市アトンパレスホテルで「農業新技術200X」の現地検討会を開催し,生産者、関係機関等で計32名が参加しました。
当検討会は生産現場へ普及すべき重要な課題である「農業新技術200X」の技術を関東で広く普及するために関東農政局が主催で現地検討会を毎年開催しています。今年度は「農業新技術2014」に選定された「臭化メチル剤から完全に脱却した野菜類の産地適合型マニュアル」を議題として検討会を行いました。
検討会は鹿島特産の試験圃場で「生分解ポットを利用したモザイク病防除」、「ピーマンのプランター栽培」の実際の栽培の様子を視察した後、会場を移動してピーマン(茨城),メロン(千葉),キュウリ(中央農研)のマニュアル技術の紹介と生産者を含めたディスカッションを行いました。
圃場視察では地元の生産者の参加も多かったことから,生分解ポットを自分の圃場で栽培した時の様子やプランター栽培の収量,片づけ時の作業方法について多くの意見や質問があがりました。ディスカッションではマニュアルの現状と普及を進めるための課題が話し合われました。ピーマンでは紙包み法の作業性改善のための生分解ポットの深植え定植の推進についてピーマン生産者のパネリスト山中氏より提案がありました。
鹿島地帯特産指導所では、産地の方々のご期待に応えられるように、これからも関係機関と連携し、試験に取り組んで参ります。
写真1:ピーマンの試験状況の説明
写真2:検討会の様子
10月28日に、鹿島地帯特産指導所内でピーマンに関係する課題の現地検討会を開催し、生産者、関係機関等、計43名が参加しました。
この検討会では、「苦みの少ないピーマンの開発」「ピーマンのプランター栽培」「生分解ポットを利用したモザイク病防除」、「ピーマンへのCO2施用」の4課題を中心に、ピーマンハウスにおいて試験や栽培状況について説明し、その場で圃場視察を交えながら参加者との意見交換を行いました。
参加者からは、「苦みの少ないピーマンの開発」ではアミノ酸や紫外線と苦みは関連するのか、「ピーマンのプランター栽培」ではプランター内でピーマンの根張り、プランターに入れる土の種類や持ち運び等の作業性、「ピーマンへのCO2施用」では施用するCO2濃度、施用方法やCO2のコスト、「生分解ポットを利用したモザイク病防除」では定植方法やポットの分解に必要な期間等の質問があり、活発な検討会となりました。
鹿島地帯特産指導所では、産地の方々のご期待に応えられるように、これからも関係機関と連携し、試験に取り組んで参ります。
写真1:苦味の少ないピーマンの試食
写真2:ピーマンプランター栽培圃場での説明
5月8日、鹿島地帯特産指導所内で標記検討会を開催し、生産者、関係機関等、計76名の参加がありました。ピーマンは実際の試験圃場を見学しながら、花卉では会議室にてスライドを使って、平成25年度の試験成績についての検討を行うとともに平成26年度の試験設計についての意見交換を行いました。
ピーマンでは、効果の高いCO2の施用方法や脱臭化メチルマニュアルで使用する生分解ポットのメリット,プランター栽培での導入コストについての質問や提案いただきました。
花き部門では、センリョウにおける炭疽病の耕種的防除法の必要性、ヒョウタンゾウムシ等他の病虫害の防除について質疑応答が行われました。
鹿島地帯特産指導所では、生産者および関係機関から出された意見を反映させながら、現地に密着した実用性の高い試験に取り組んでいきます。
写真1:ピーマンの試験状況の説明
写真2:花き部門のスライドによる発表
平成26年3月27日、農業総合センターと公益財団法人園芸植物育種研究所で「苦みの少ないピーマンの品種開発」の共同研究に関する協定を締結しました。
農業総合センター鹿島地帯特産指導所と園芸研究所で行った「野菜のえぐみ・苦み成分と成分量変動要因の解明」の試験結果から、苦みの少ないピーマンの品種開発に可能性があることが分かり、茨城県の産地の主力品種である「みおぎ」を育成した公益財団法人 園芸植物育種研究所との間で茨城県の産地に適合する苦みの少ないピーマンの品種を共同で研究開発していくことになりました。
今後は、園芸育種研で品種の作出、鹿島地帯特産指導書で栽培適性の検証、園芸研究所の流通加工研究室で官能食味検査と成分分析を行い、JAしおさいのピーマン部会と協力しながら品種の開発を行っていきます。
写真1:研究協定調印の様子
加藤農業総合センター長(左)と伊東園芸植物育種研究所理事長(右)
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