センリョウ(センリョウ化科センリョウ属)2018年12月掲載

センリョウの花

(写真1:センリョウの花)

センリョウは本州中部以西から琉球諸島、朝鮮半島南部、台湾、中国、インド、マレーシアなど暖帯から熱帯に分布します。
山林の半日陰に自生する常緑低木で、茎は緑色、高さ50~80cmになります。2~3月に地下の節から分岐した芽が伸び、株立ち状になります。花は6月から7月頃に咲きますが、がくも花弁もないためあまり目立ちません。雌しべは、緑色の楕円形をした子房部分と頂部の柱頭とでできています。

花を拡大したようすと実が熟した状態

(写真2:花を拡大したようす(左)実が熟した状態(右))

緑色の子房から横に伸び出しているように着いている白い部分が雄しべです。
花が終わると丸い果実ができ、11月中旬頃には赤く熟します(黄色く熟すものもあります)。

栽培のようす(左)正月向けのアレンジメント(右)

(写真3:栽培のようす(左)正月向けのアレンジメント(右))

センリョウはマツとともに縁起物として正月用の飾りや生け花、アレンジメントの花材として使われます。
茨城県はセンリョウの栽培が盛んで、神栖市(旧波崎町)を中心に一大産地となっています。栽培は「竹す」と呼ばれる竹製のスノコで側面と上部を囲った、「がくや」という施設の中で行われます。種をまいて苗を作り、苗を植えて3年目から本格的な収穫となります。

(平成30年12月掲載)

2018年12月04日