小ギク(キク科キク属)2017年9月掲載

小ギクの花の写真

キクは秋を代表する花で、春のサクラとともに多くの人に愛されています。キクはいろいろな種が交配して長い歴史を経て発達し、日本の伝統的園芸植物のひとつとして数多くの園芸品種が作出され栽培されています。利用面からみると鉢植え栽培の観賞ギク、切花及びポットマムとして栽培される生産ギク、戸外に植えられる花壇ギクに区別されます。生産ギクのうち、切り花生産されるものは一輪ギク、スプレーギク、小ギクに大きく分けられます。このうち小ギクは花茎6センチメートル以下の小輪ギクで、1本の茎に多くの花をつけます。

茨城県は小ギクの作付面積が115ヘクタール(平成年28・全国第2位)あり、全国的な小ギク産地となっています。県内では笠間市、石岡市、牛久市などが主な産地です。出荷が多い時期は7月の東京盆、8月の旧盆、9月の彼岸で、そのほとんどが仏花として使われます。茨城県では「常陸サマールビー」、「常陸サマールージュ」などこれまでに13のオリジナル品種を開発・普及しています。また、電照を導入して上記の出荷時期にちゃんと出荷するための技術開発を行うなど、小ギクの生産振興に力を入れています。

小ギクの花(寄せ植え)の写真
2017年09月04日