タマネギの植え付けと越冬(2017年10月)

タマネギの写真

タマネギの秋まき栽培は、10月下旬~11月下旬に苗を植え付け、翌年の5月~6月に収穫を行います。極早生から晩生品種の組み合わせにより、収穫期間の幅を広げることができます。また、用途によっても生食用や調理用があり、収穫後の貯蔵性も品種によって異なります。

ほ場の準備

土壌酸度をpH(KCL)6.0~6.5になるよう、植え付けの15日前までに石灰を施用耕うんして土になじませます。基肥および完熟堆肥を施用し、畝を作ります。肥大期から収穫期にみられる湿害を回避するため、畝は高さ15センチメートル、6条植えで幅120センチメートル、2条植では幅60センチメートルのベッドを作ります。植え付けから活着までに霜柱ができる地域や、雑草が多いほ場では黒色マルチを展張するとよいでしょう。

施肥は、基肥に1平方メートル当たり成分で窒素15グラム、リン酸25グラム、カリ15グラムを施用します。追肥は12月下旬と2月中旬にそれぞれ1平方メートル当たり成分で窒素5グラム、カリ5グラムの速効性肥料を施用し、2回目の追肥は遅くとも3月中旬までにすませます。マルチを展張した場合は、追肥ができないので基肥として1平方メートル当たり成分で窒素25グラム、リン酸25グラム、カリ25グラムの緩効性肥料を施用します。

植え付け

育苗日数50~55日で草丈25センチメートル、本葉4~5枚の苗を条間15~20センチメートル、株間を12~15センチメートルで根が隠れるか、葉鞘(葉が重なり合って部位)が半分隠れる程度の土をかけて押さえながら植えます。土壌が乾燥している場合は、植え付け時に潅水を行うと活着が促進されます。

冬季の管理

マルチを展張していない場合、防寒対策としてベッドにくん炭や細かい堆肥を施します。
除草は、植え付け前や気温が上昇してくる2月下旬から早めに行います。中耕は除草効果があります。
2月になると、病害もみられるようになります。こまめにほ場を巡回し、病気にかかった株は抜き取り、ほ場の外に持ち出し適正に処分しましょう。

専門技術指導員室T.K

2017年10月30日