菜園を有効活用して野菜をたくさん収穫するためには、いつ、どこに、何を栽培するかを決めることがとても大切です。今回は、菜園プランについて基本的なところから一緒におさらいしたいと思います。
連作障害を避けましょう。
同じ場所で同じ種類の野菜を作り続けることを「連作」といいます。
連作することで土の養分バランスが偏ったり、病害虫の被害を受けやすくなることを「連作障害」といいます。同じ科の連作は避けましょう。
- <ナス科>トマト、ナス、ピーマン、ジャガイモ 等
- <ウリ科>キュウリ、スイカ、ウリ、カボチャ 等
- <アブラナ科>キャベツ、ハクサイ、カブ、コマツナ 等
- <マメ科>エダマメ、サヤインゲン、サヤエンドウ 等
2年間の計画を立てる
家庭菜園で作る野菜には、単純に春~夏、秋~冬という作型だけでなく、サツマイモやサトイモのような春~秋や、タマネギやニンニクのように秋~初夏のような品目もあります。このため、単年でなく思い切って2年間で考えると計画が立てやすくなります。
また、菜園を区画に分けてローテーションすることで連作障害が起こりにくくなります。
- <2年間のローテーションの例>
- 1:トマト・キュウリ→ブロッコリー→トウモロコシ・エダマメ→キャベツ
- 2:ナス・ピーマン→タマネギ→ニンジン・葉菜類
- 3: ジャガイモ→ハクサイ→秋冬ネギ
- 4: サツマイモ→ニンニク・ソラマメ→ダイコン・ホウレンソウ
より高度な土壌改良
物理性、生物性、化学性に分けて土づくりを考えます。
○物理性の改善通気性・水はけが良く、保水性もある土壌が理想です。水田地帯の土には良質堆肥、台地の火山灰土壌には良質堆肥+ゼオライト(多孔質の天然鉱物)を施用して改善します。
○生物性の改善
堆肥にはC/N比(炭素と窒素の比率)の記載があります。手に入るのであれば、モミガラやワラなどの副資材が十分に分解し、C/N比が15~20のものを使って土壌改良をしましょう。
○化学性の改善
土壌診断を行い、石灰:苦土:カリの比率を5:2:1になるよう資材で調整します。その際、pHが6.0~6.5程度を目標に石灰資材を施用します。
専門技術指導員室N.K