ジャガイモ植え付け-マルチ張り深さ15センチに-(2016年2月)

3月は気温も上がってくるため、野菜の種まきと植え付けの時期を迎えます。ジャガイモの植え付けと冬どりタマネギの管理について説明します。

芽の長さ1センチメートル

ジャガイモのイラスト

ジャガイモは、芽の長さが1センチメートル程度になった種イモを3月中旬までに植え付けます。まだ白い芽が伸びていない種イモはビニールハウスや軒下などの温暖(適温15~20度、日中は20度を超えず、夜間は凍結させない)で、明るい乾燥した場所に並べておくと、10日で芽が伸びてきます。

土壌は湿り具合を確認し、幅75~90センチメートル、高さ約20センチメートルの高畝を作り黒色マルチを張ります。株間は22~26センチメートル(10平方メートル当たり約50株)でマルチに穴を開け、深さ15センチメートルに植え付けます。気温は5~6度以上(2月下旬~3月中旬)が適期となります。

苗床の温度管理

タマネギのイラスト

通常のタマネギ栽培は9月に種をまき、5~6月に収穫します。これに対し、冬どりタマネギはオニオンセットやホームタマネギ栽培とも呼ばれ、3月に種をまき6~8月は掘り上げて貯蔵・越夏させ、8月下旬に植え付けし晩秋から収穫するのが特徴です。

種まきは、3月中・下旬にトンネルで被覆して畝幅120センチメートル、条間8センチメートルの筋に株間が1センチメートルになるように、植え付け予定苗の1.5倍程度の種をまきます。

苗床は乾燥させないよう潅水し、本葉が1枚出たころ、密生部を間引きします。また、そのころから徐々にトンネルの裾を上げて外気に慣らし、4月中旬以降は畝の真ん中までトンネルを大きく開けて、暑くなり過ぎないようにします。

掘り取りは5月中・下旬に葉が倒伏し、球径が2.5~3センチメートルになったころが適期です。掘り上げたら2~3日天日に干し、30~40球に束ね風通しのよい軒下につり貯蔵します。

貯蔵したタマネギは8月下旬に植え付けます。植え付けの2週間前に10度で冷温処理を行うと、萌芽が早まります。また、ほ場に十分潅水し、白黒ダブルマルチなどで地温を下げると、活着が早まります。なお、土壌が乾くようであれば、潅水や寒冷紗でトンネル被覆して遮光するのもよいでしょう。

専門技術指導員室T.K

2016年02月29日