小規模産地ならではの特色ある産地づくり(2013年12月)

常陸大宮市・大子町
JA茨城みどり露地園芸部会

茨城県県北部の常陸大宮市・大子町は、中山間地域の自然条件を生かして、様々な農畜産物が生産されています。
園芸作物では、「奥久慈なす」や「奥久慈ねぎ」などの栽培が盛んですが、それ以外にもたくさんの露地野菜が栽培されており、首都圏を中心に出荷されています。

多品目で周年出荷

写真:茎がおおきく長いスティックブロッコリー

(写真1:スティックブロッコリー)

JA茨城みどり露地園芸部会は、部会員数112名で露地野菜を生産・出荷する生産部会です。

栽培する主な作物は、ブロッコリー、スティックブロッコリー、カリフラワー、オクラ、小カブ、ソラマメ、スナップエンドウなどです。1品目当たりの生産量は小規模ですが、多品目生産で周年出荷をしています。

輪作で生産性の向上を

小面積に複数の品目を栽培する生産者が多いため、病害虫防除や農薬の使用については細心の注意を払っています。
それぞれ登録農薬が異なるため、作物別に防除日誌を作成し、農薬の適正使用に努めています。さらに、防除回数を削減するため、一部の作物では、防虫ネットを利用した防除を行っています。防除作業の省力と良品生産につながっています。

また、アブラナ科の作物が多いため、陸稲やトウモロコシ、豆類など、他科作物との輪作を積極的に行い、生産性の向上に努めています。

写真:(左)露地野菜栽培講習会(右)オクラ現地研修会

(写真2:露地野菜栽培講習会(左)オクラ現地研修会(右))

新品目を定着させる

新たに、新品目の試作にも取り組んでいます。市場や種苗会社の協力を得ながら、ロマネスコ(カリフラワーの一種)やプチヴェール(非結球性芽キャベツ)など数品目の試作をしています。まだ、試行途中ではありますが、一つでも多くの新品目を定着させるよう取り組んでいます。

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(写真3:ロマネスコ栽培(左)プチヴェール(右))

今後も小規模産地のメリットを生かし、大産地ではできないような作物や商品づくりにいち早く取り組み、特色ある産地づくりを目指しています。

常陸大宮普及センター

2013年11月27日