若手と新規栽培者が産地を盛り上げる(2019年8月)

筑西市・桜川市・結城市
JA北つくば花き部会

JA北つくば花き部会の部会員数は86名、小ギクやアスターを露地で、トルコギキョウやバラを施設で栽培しています。
なかでも小ギクは、女性や定年帰農者など多様な担い手53名が栽培に取り組み、銘柄産地の指定を受けています。

目揃会の充実で選ばれる産地へ

(写真1:出荷目揃え会。JA担当者を中心に、花の咲き具合について確認しています)

小ギクの出荷前に目揃会を開催しています。7月東京盆、8月盆、9月彼岸とそれぞれの作型において、規格や水揚げの確認をこまめに行うことで、揃った規格・高い品質で出荷することを実現しています。
小ギクは、花束加工業者が花束にした後、小売店で販売することが多いため、業者が作業しやすいよう、下葉を取り除いてから出荷するなど、ニーズに合わせた出荷規格が評価を得ています。また、収穫後の品質管理において、小ギクを萎れさせないように水揚げしてから出荷することで、見た目が美しい・日持ちがするなど、消費者の満足度を高める努力にも余念がありません。

若手生産者が産地をけん引

(写真2:結束機を導入した若手生産者の作業場において実演会を行いました。処理能力は約2倍、労力不足を補ってくれた強い味方となりました)

小ギクの一戸当たりの栽培面積は15~20aで、他産地に比較すると小規模経営となっています。経営体の所得向上のためには、規模拡大が課題となっていました。その課題解決のため、若手生産者が中心となって、他産地(鉾田市・笠間市・石岡市)への視察や移植機実演会の開催をとおして、機械化に取り組み始めました。
若手生産者は導入した選花機と結束機によって、省力化と所得向上に結びつけており、ひいては産地をけん引する、モデル経営体となるよう期待しています。

新規栽培者の募集で担い手確保

(写真3:新規者向け花き栽培説明会は、個別に、品目や作型について提案しています)

近年、部会員の高齢化に伴い、出荷本数は減少してきています。その対策のため、新規栽培者を確保しようと、管内の市役所・筑西合同庁舎ロビーに、花き産地PRブースを設置し、周知を図ってきました。
また、JA広報誌へ部会員募集記事を掲載し、花き栽培希望者説明会を開催してきました。その結果、小ギクやヒマワリ、切り花ハボタンの作付け希望者が確保でき、産地の新しい担い手として、部会の期待を集めています。
産地の主な担い手である、女性や定年帰農者に加えて、若手生産者と新規栽培者がおこす追い風をうけて、産地が一層発展するよう支援していきます。

 

【写真提供:北つくば農業協同組合】
茨城県県西農林事務所経営・普及部門(筑西地域農業改良普及センター)

2019年08月01日