新たな技術・品種に挑むナシの観光直売産地(2015年4月)

常陸太田市
JA常陸常陸太田梨部会

写真:若木の整枝・せん定の様子

(写真1:若木の整枝・せん定の様子)

JA常陸常陸太田梨部会は、部会員32名で、栽培面積11ヘクタールです。ナシの販売は、一部市場出荷(約20パーセント)も行われていますが、ナシ農家自らが直売所を設けてお客様に直接販売する観光直売(約80パーセント)が中心です。

エコなナシ栽培を目指して

写真:天敵農薬を使用した害虫防除の実証試験の様子

(写真2:天敵農薬を使用した害虫防除の実証試験の様子)

部会では、関係機関と連携して合成性フェロモン剤による害虫防除、熱水土壌消毒による病害防除などの研修会を開催し、環境に優しいエコな病害虫防除技術導入を試行しています。

また近年、ナシで被害が増えている樹幹害虫ヒメボクトウ対策として、フェロモントラップで発生状況を把握しました。それをもとに適期に防除を行い、さらに天敵農薬を併用する実証試験にも取り組んでいます。

 

観光直売でお客様にワクワクを

写真:なしフェスのオリジナル料理

(写真3:なしフェスのオリジナル料理)

常陸太田のナシ栽培は、100年以上の歴史があります。昔からナシ狩りが行われ、甘くて風味豊かな完熟ナシの観光直売産地として、お客様の支持を得ています。

写真:水戸駅でのPR活動

(写真4:水戸駅でのPR活動)

昨年は、ナシ農家と地元飲食店が手を組み、地元のナシを素材に飲食店がオリジナルの料理を提供する『常陸太田ファーム&キッチン・なしフェス』を行いました。また、ぶどう部会とも連携し、市内外で常陸太田のナシ・ブドウをPRするなど、お客様を常陸太田に呼び込む取り組みを積極的に行っています。

新たな品種にチャレンジ

産地での栽培品種は、「幸水」「豊水」「二十世紀」が中心ですが、お客様のニーズをとらえて新たな品種の導入にも積極的に取り組んでいます。果実が大きく、甘く、特有の風味がある青ナシ「秀玉」や、果実が大きく、甘く、多収が期待できる茨城県育成品種「恵水」の導入が増えています。

これからも、多くのお客様に喜ばれる観光直売産地として、益々の活躍が期待されます。

(写真5:新たな品種「秀玉」)

常陸太田普及センター

2015年03月25日