伝統の那珂かぼちゃの発展をめざして(2019年10月)

那珂市
JA常陸那珂地区かぼちゃ生産部会

(写真1:ほっくりとした食感と強い甘みが特徴の那珂かぼちゃ)

JA常陸那珂地区かぼちゃ生産部会(部員数17名)は、茨城県内でも有数のカボチャ産地のひとつであり、30年以上前から栽培が行われています。特産の青果物として流通する一方で、近年はかぼちゃ焼酎などの6次産業化への取り組みや、消費拡大に向けたイベントも強化しており、産地の維持発展に向けて精力的に活動しています。

那珂市を代表する農産物

(写真2:栽培風景(左)果実の汚れを防ぐため、ワラを敷き、台座の上に乗せます(右))

那珂かぼちゃの栽培は、一般的な多収栽培方法とは異なり、つるを一本仕立てにし、一個のみ着果させる「一つる一果の完熟どり」で行われます。
この栽培法は収量が少ない反面、一つの実に養分が集中するため、大きくて高品質なカボチャが栽培でき、これが那珂かぼちゃの美味しさの秘訣となっています。
また、出荷時にも厳しい検査が行われ、合格品には専用のシールが貼られ、「那珂かぼちゃ」として流通していきます。色艶に優れた外見に加え、中身はクリのようなホックリとした食感と完熟した強い甘みが特徴的で、県内を中心に高値で取引されており、贈答品としても人気があります。さらに那珂市の特産認証品指定も受けており、名実ともに那珂市を代表する農産物の一つとなっています。

規格外の有効活用で所得向上

(写真3:かぼちゃ焼酎なか(左)と、アニメコラボバージョン(左))

那珂かぼちゃの持つ美味しさは、加工品としても注目されています。現在は規格外品をペーストにし、それを利用した6次化商品が市内で販売されているほか、今年6月に「かぼちゃ焼酎なか」の発売が始まりました。
那珂かぼちゃの持つ甘みや香りがほんのりと感じられる一品になっており、直売所等で好調に販売を伸ばしています。このように規格外品の有効活用および所得向上を目指した取り組みも進められています。

消費者やレストランへPR

(写真4:かぼちゃ祭りでの販売ブース。市外からもたくさんの方が訪れます)

出荷最盛期である毎年6月下旬にJA常陸那珂直売所において「かぼちゃ祭り」が行われています。イベントでは那珂かぼちゃの試食を通して美味しさをPRしており、多くの来場者が那珂かぼちゃを買い求めに賑わいます。
また、7月には生産者と実需者のマッチングフェア「夏の味覚マッチングフェア 那珂彩菜(フェルミエ那珂および那珂市主催)」にも参加し、地元飲食店による那珂かぼちゃの提案料理コーナーが設置されました。
那珂かぼちゃはレストランの食材としての人気も高く、多数の実需者からの関心が寄せられていました。

産地のさらなる発展

(写真5:箱入りは贈答にも最適(写真の箱は変更前のもの))

ブランド力の強化のため、「那珂かぼちゃ」の商標登録取得に向けた活動が進められています。また、儲かる農業の実現のため、収量性の高い品種の比較検討も行っており、今年は生産者を交えた食味比較試験も実施し、適品種の選定にも力を入れています。
歴史ある産地の維持発展のため、これからも産地のチャレンジは続いていきます。

 

茨城県県央農林事務所 経営・普及部門
(水戸地域農業改良普及センター)

2019年10月07日