消費者・実需者のニーズに応える大規模レンコン産地(2015年9月)

かすみがうら市
JA土浦蓮根部会霞ヶ浦支部

写真:泥の中からレンコンを収穫するようす。

(写真1:種レンコンの掘り取り)

かすみがうら市は、茨城県県南部に位置し、温暖な気候を活かして、霞ヶ浦の湖岸地域では水稲やレンコン、台地ではナシやクリなどの果樹が栽培されています。

日本一のレンコン産地

写真:ハウス栽培の様子

(写真2:ハウス栽培の様子)

JA土浦蓮根部会霞ヶ浦支部は、平成元年に茨城県青果物銘柄産地に指定された歴史ある産地です。部会員は165名、栽培面積は225ヘクタールで、隣接した土浦市と併せると全国の栽培面積の約3割を占める、日本一の産地となっています。

作型は通常の露地栽培の他、床立ちと呼ばれる2年掘り、ビニルで被覆するトンネル栽培、ハウス栽培があります。

消費者・実需者に信頼される産地

出荷する箱詰めされたレンコンの写真

(写真3:氷詰め出荷(左)泥付きレンコンの出荷(右))

お正月に食べる縁起物というイメージの強いレンコンですが、6月~翌年5月まで、年間を通して出荷しています。

夏場の暑い時期には通常の段ボール箱に代わって、発泡スチロール箱での氷詰め出荷を行い、鮮度の維持に努めています。また、中部方面の市場からの要望を受け、あえて泥を落とさないことで新鮮さを保つ、泥付きレンコンの出荷も行われています。

様々な出荷形態に合わせて目揃会を行い、出荷時には抜き打ちで検査を行うなど、安全・安心・新鮮なレンコンを消費者に安定供給できるよう心がけています。

若手・女性生産者の活躍

(写真4:研究会が選抜・増殖した有望品種の種レンコン)

支部内には、主にレンコン料理の紹介や市場での試食会などの消費宣伝活動を行う女性部と、新品種の種レンコンの供給を担う霞ヶ浦蓮根経営研究会があり、それぞれ活発に活動しています。

レンコン栽培では、栄養繁殖による自家採種が主流となっていますが、同じ品種を栽培し続けていると、形質が変化してしまうことがあるため、数年に1回程度、種レンコンを更新するのが一般的です。そこで研究会では、有望な品種を研究田で選抜・増殖し、種レンコンを部会員向けに供給することで、新品種の産地への導入・普及に役立っています。

研究会には若手の生産者も参加しており、今後の活躍が期待されます。

土浦普及センター

2015年08月26日