奥久慈の自然を満喫しながらイチゴを楽しもう(2018年1月)

常陸大宮市・大子町
奥久慈いちご研究会

写真:奥久慈いちごフェアの様子

(写真1:奥久慈いちごフェアの様子)

奥久慈いちご研究会(以下 研究会)は、平成20年に常陸大宮市と大子町のイチゴ生産者で結成されました。会員は10名と少ないながらも若手生産者が多く、毎年新しいことにチャレンジして、味にこだわったイチゴづくりに励んでいます。
研究会員の栽培したイチゴは「奥久慈いちご」の名前で、常陸大宮市や大子町の直売所や道の駅に販売されています。

写真:一粒ずつトレイに並べています。

(写真2:「奥久慈いちご」常陸大宮市のふるさと納税のお礼品として使われています。真っ赤に輝く甘い宝石は見て良し、食べて良しです。)

お気に入りを見つける楽しみ

(写真3:共同で定植前に高濃度炭酸ガス処理を実施しています。)

研究会では、「いばらキッス」や「ひたち姫」「とちおとめ」など9品種ものイチゴが栽培されています。品種改良に取り組む生産者もおり、各農園のオリジナルイチゴも販売しています。
イチゴは、品種によって生育特性が異なるため、研究会では品種にあった肥培管理や水分管理を研究しています。さらに、現地研修会や栽培講習会を実施して、知識習得、情報共有を図っています。
また、品種によって香りや食感、酸味・甘みのバランスも異なります。様々な品種の中からお気に入りのイチゴを見つけるのも「奥久慈いちご」の楽しみ方です。

ハダニ防除は苗高濃度炭酸ガス処理+天敵でバッチリ

イチゴ栽培において、ハダニは宿敵であり、多発すると品質低下や減収の要因となります。そこで研究会では、ナミハダニの防除を目的に、昨年から共同で苗の高濃度炭酸ガス処理を行っています。この技術は、定植前のイチゴ苗を24時間、高濃度の炭酸ガスが充満した空間に置くことで、苗に発生しているナミハダニを防除できます。
また、11月になるとハダニ類の天敵を圃場に放飼します。この2つの技術を組み合わせた結果、12~5月の収穫期のハダニ防除回数を大幅に削減することができ、防除労力と化学農薬の削減につながりました。

奥久慈いちごフェア開催!

写真:奥久慈直売所マップのチラシ

(写真4:奥久慈直売所マップ)

12~3月まで道の駅常陸大宮「かわプラザ」では、定期的に「奥久慈いちごフェア」を開催しています。フェアでは、品種の食べ比べや生産者によるイチゴの店頭PR、各種イベントが行われます。
様々な品種のイチゴを一度に味わえるチャンスです。ぜひ奥久慈に足を運び、「奥久慈いちご」をご堪能ください。

 

坂東普及センター

2017年12月27日